刺激的なインプット:『GIFT』『悪は存在しない』
「Asian Film Joint 2024 プレイベント 1」
ユネスコが制定する「世界視聴覚遺産の日(10/27)」を記念して、福岡市総合図書館フィルムアーカイヴとAsian Film Jointが共同で企画した特別プログラムが開催されました。午後のプログラムでは『GIFT』の公演が福岡市総合図書館映像ホール・シネラで『GIFT』(2023/日本/74分) の上映、演奏に音楽家・石橋英子さんのパフォーマンスが催されました。
今年の5月に『漁港口の映画館 シネマポスト』でも大変な好評を博した映画『悪は存在しない』の衝撃と余韻は今だに語り草となっています。
その際に配給会社より『GIFT』のフライヤー配布の依頼をいただいた折から『悪は存在しない』の原案とも言える企画のパフォーマンスが催される…これは限定開催なのは致し方ないと覚っていたところ、福岡での上演ありと聞けば、これは是が非でもと、とりも直さずシネマポストの応援団長のシバタニさんをお誘いして駆けつけた次第です。
濱口竜介監督作品『悪は存在しない』が稀に見る完璧な映画だったと私の認識にはあります。
石橋英子さんのサウンドトラックが作品世界観を相乗効果で創り上げた強力な印象です。
この公演では、改めて『悪は存在しない』を抜きには成立しないが故に映画の素晴らしさをもう一つの『悪は存在しない』というべき『GIFT』が再確認させてくれたと実感します。
そして何より何気なく捉えていた『GIFT』とされたタイトルの意味を公演から私の解釈における理解が降りてきた時、ある種の戦慄を感じるものがありました。
『GIFT』では本編で使われなかったカットであったり、石橋英子さんの即興音楽が本編の劇伴にプラスされたりとライブで堪能できるとした、解体からの再構築が促された実験的な活弁…特種なインスタレーションな趣きがあります。
公演は続いていくようですので、ぜひ機会があればご覧になられてください。
事実上の『悪は存在しない』のサウンドトラックとも言える今回の『GIFT』ライブパフォーミングを収めたCDを公演後ご購入いたしました。
石橋英子さんからサインをいただき、軽くご挨拶もさせていただきました。
貴重な機会、やはり刺激的なインプットは必要です。
外に足を運ぶのは大切な事だと充実なひとときを送ることができました。
主催された皆さまに感謝申し上げます。
【漁港口の映画館 シネマポスト 次回上映作品のご紹介】
第73回 ベルリン国際映画祭 審査員特別賞
新たな命が生まれるこの場所で、「人生」が交差する
若い助産師たちが出産に立ち合い、突きつけられる現実に驚きながらも成長してゆく様を、ドキュメンタリーのようなリアルなタッチで描いた本作。実際の出産シーンを織り交ぜながら、観客がその場に立ち会っているかのような臨場感で描き出す。
監督は『愛について、ある土曜日の面会室』(2009年)がヴェネチア国際映画祭正式出品を始め、ルイ・デリュック賞等受賞のレア・フェネール。
自身の体験を基に、フランスのみならず、どこの国でも誰もが直面する普遍的なストーリーに、熱い共感の声が寄せられた。
【『幽霊はわがままな夢を見る』上映情報】
11月30日〜12月1日開催の周南映画祭に出品!
山口県東部に初登場です!
11月30日(金)より1週間限定上映!
名館、名古屋シネマスコーレにて公開!
どうぞよろしくお願いいたします❢