watashi ha kagami
私とは何だろう。何度も問いかけた。
小さい頃に虐められたり、大人になっても邪魔者扱いされる
一体私はなんだろう。
誰からも好かれないことは悲しいことだと私は幼い頃から思っていた。
でも人の評価などどこの誰が決める?その絶対的尺度などどこにもない。
存在しない。
でも私はだれかに好かれようとする、一生懸命いい人を演じている。
本当はそこまでいい人でもなく、優しくもない。
いつの間にこうなったのだろう。社会と迎合するためかもしれない。
わたしという人物がもう一つの自分を作り上げた。
人から見える私とは鏡の中の私とイコールだと思う。
私は鏡の中の自分に恋をし、嫌い、そして憎んだ。
そのようにして鏡と世界が呼応するように
世界は私に恋をし、嫌い、憎んだ。
だから私はもう鏡を見ないことにした。
見ても、これは鏡じゃない、本当の自分の姿ではないと
思い込もうとした。
いくつもの鏡が私の周りを取り囲んでいる。
特に、外出した際などにその鏡たちは私に語りかける
「あなたは醜い」
そして私は鏡に向かっていう、
「それは私じゃない」
しかし鏡はついてくる。
もうこの際、ぶち壊してしまえばいい、
虚像の私、見栄っ張りの私、虚栄心の塊の私
「さようなら」
そういって私は鏡の中の世界から
立ち去ったのだ。