見出し画像

2時間映画の映画館上映は、実質 予告編になってしまったのか?

https://kamuy-movie.com/drama/index.html ゴールデンカムイ 北海道入墨囚人争奪編公式サイト

昨年9月29日に劇場公開された「沈黙の艦隊」
見事な際限、役者の力の入った演技。Amazonが力を入れていただけあって、概ね満足の映画だった。
興行収入は約14億円といわれている
23年12月に24年2月にAmazonプライムビデオで配信が発表
2024年2月に映画の続編となるシーズン1 東京湾大海戦を配信。
世界規模で人気となり2ndクールの制作発表が行われた。

そして「ゴールデンカムイ」である
24年1月19日に公開された作品だが、原作コミックスの3巻(および4巻の一部)をまとめていた映画ではあるが、観た人の感想は高評価なものが比較的多かったのではないだろうか?

興行収益も約26億円と大ヒットしているなか、3月4日にWOWOWにて続編が配信されることが発表された。

Amazonプライムビデオ、WOWOW
どちらもPPVをベースにしたものではあるが、配信サービスが世界規模か日本のみの違いがあるだろう。

「沈黙の艦隊」のときも
「ゴールデンカムイ」のときもだが、
良くも悪くも映画作品そのものが「序章」になっており、その続きが配信になることは容易に想像はできたが、「映画」としてPRしたうえで集客を得ていたからこそ反発が起きるのは仕方ないとも言える。
(あと SAND LAND もディズニープラスでシリーズ化だよなぁ)

AmazonプライムビデオにしてもWOWOWにしても、契約者が増えることが収益の一つであるから、この流れは当然といえば当然かも知れない。


https://kamuy-movie.com/drama/index.html キングダム 大将軍の帰還 公式サイト

その対比となるのが「キングダム」だろう
原作はまだ続いている漫画が原作で映画が3部まで公開されている。

そして昨年12月に第4部「キングダム 大将軍の帰還」が2024年7月12日公開が発表された
信と王騎将軍とのエピソードが最後まで描かれると思われるのと、おそらくこれで一端キングダムシリーズは打ち止めで、この続きの実写は作られないのでは?と思ったりもしている。
(というか、BTTF2、BTTF3が同時撮影だったように
 2部~4部まで一気に撮影していたのではないだろうか?)



https://www.credeus.com/ 株式会社クレデウス 公式サイト


「沈黙の艦隊」「ゴールデンカムイ」

「キングダム」
実は3作品とも制作プロダクションは「株式会社クレデウス」
となっていて、違いはお金の出どころだったりする。(明確にいうと微妙に差異はあるが…簡潔に言うとそう)

キングダムの興行収益は50億円を超えており、映画シリーズで王騎将軍のエピソードまでを一括りにすれば赤字になる可能性はゼロだろう。もしもそこで作るのをやめたとしても、惜しまれるのは間違いないが、役者の拘束時間や制作を考えると難しいのかもしれない。



TVシリーズにすることで得られる最大のメリットは
「原作エピソードのオミット(省略)が少なくなりやすく
 原作に寄り添う作品になる可能性がある」

というところではないだろうか?

配信の場合9話、10話、12話というまとまった話数にできるのは大きなポイントで、1話あたり45分としても9話で6時間45分の作品に
話数ごとに編集点しだいでは55分にしたり40分にしたりはあるが、概ね1クール分(全8話~全13話)を一気に配信することで、観る側を飽きさせることなく最後まで観せられる…
というのは、観る側にとっても大きなポイントだろう。

映画の場合は、1本あたり2時間程度にまとめることを求められることも多いので、そのあたりは脚本制作時にエピソードを削る必要性が出てくる
結果的に原作内のエピソードを省略する必要がでてくる。

1作品で3時間…とするのも結構難しいし、2部作、3部作といってもメリット・デメリットが大きくあり、過去にも2部作にするにしても2部目で興行が落ち込むことが少なくない。

といったことを冷静に考えると、
原作漫画の長さから、原作をリスペクトしたていねいなエピソード再現であればドラマ化…だと思うところもある

映画館の大スクリーンで観たかった気持ちも少なくない

とはいえ、なんだかんだで
「続きは配信で!」となると映画館での上映を軽んじてるように感じてしまうのも事実だし、
最初から「続きはAmazonプライムビデオで」「続きはWOWOWで配信予定」と発表したら
「続きは配信で決まっているものを映画館で観る必要なくね?」
と劇場に足を運ばなかった人も一定数出てくるだろう

お金を払って観る以上
「映画として劇場作品として一定の完結をしてくれていてほしい…」と思うところはある。(個人的意見)

「キングダム」「沈黙の艦隊」「ゴールデンカムイ」いずれも、原作コミックスをうまく活かしたシナリオ展開だったし「序章」でしかないもののまとめていたとは思う。



あの大きなスクリーンで、大きな音で観られるから面白かった作品たち
だからこそ配信発表に残念な思いをした人が一定する出るのは当然だろう。

マーベル作品が、ディズニープラスでの配信で、映画館でするには厳しいかもしれない作品を制作・配信してMCUの世界観を広げてくれたのは素直に嬉しい一方で劇場作品をベースにMCUを楽しんでいた人やディズニープラスに加入していない人やできない人を置いてけぼりにしてしまった部分もあるだろう。
「MCUが本当に好きならディズニープラスくらい入って当然」
という意見の人もいるが、そうは行かない人もいるのだ。
映画だけだと描けない部分を描く…のであれば良いが、配信作品を観ておかないと映画がわからない…では元の木阿弥になるだろう。


映画館での上映の収益結果が、配信決定になった部分もあるかもしれない
とはいえ、何度もいうが
配信前提で映画館での上映だと二の足を踏むのも当然だと思う



いまは映像媒体の変革期なのだろう
今後2、3年でどう落ち着いてくるのかはわからないが、
映画館で映画を観る喜び
を軽んじる展開だけはしてほしくない…
という気持ちは持ってしまうのは古い人間だからかもしれない…。

ただ
「沈黙の艦隊」「ゴールデンカムイ」にしても
中途半端な終わり方だけはしてほしくない。
やるなら最後まで責任を持って映像化してほしい!

(「キングダム」はまだ原作は連載中だが…)
というのは贅沢な望みかもしれないが、できるだけ頑張ってほしい…と思う次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?