見出し画像

ガンプラの新トレンド「ミキシング」について

ガンプラ界隈での今のトレンド…になってきつつあるのが「ミキシング」

複数のガンプラのいいとこ取りをする…というか自分が理想とするガンプラを作り上げる…というものではあるが、そのスタイルの豊富さは無限大とも言える。


このミキシングは様々なスタイルがあるのも特徴

ミキシングは主に同じサイズシリーズで行っていることが多い。

ガンプラの種類はHG、MG、RG、EG、PGなど様々なサイズがあり、
HG 1/144
RG 1/144
EG 1/144 
Re 1/100
MG 1/100
PG 1/60
と規定サイズが決められていて実寸設定されたMSのサイズに合わせて大きさが異なっている。

例えばRX-78-2ガンダムだと
1/144 だと12cmほどになり
1/100 だと18cmほどになり
1/60  だと30cmほどになる
これらの同じサイズのシリーズで組み合わせるのがミキシングと言えるだろう

また武器などを組み替えるのもミキシングとして人気とされており、
コトブキヤのM.S.GウェポンシリーズはHGに合わせられるようになっている。


MG ギラ・ドーガにM.S.Gウェポンシリーズを組み合わせた例



ミキシングの魅力

そんなミキシングによって
自分だけのMSを作り上げる…というのはロマンでもあるし楽しみの一つである。
また様々な媒体はもちろんメーカーも推奨する昨今。
ミキシングは一つのトレンドになっているとも言えるし、ある意味ミキシングを題材にしたゲーム「ガンダムブレイカー」は一つの人気ゲームとして完成されている

そんなミキシングが大流行ではある中だがミキシングに対して懐疑的なモデラーとのブレーンストーミングがあったのでまとめてみる。
個人的には
大いに賛成する…という部分と
うーん時代の変化だしな…と思う部分などがあるが、できるだけ俯瞰で書き起こしてみる。


ガンプラは自由だ!
の言葉を都合よく解釈しすぎた作品が多い

「ガンプラは自由だ!」
これはアニメの中のメイジン・カワグチのセリフである。
ガンプラを楽しむのは自由だし、第3者が口出しをするものはないのは大前提。
そんな中で
「ガンプラは自由だ!の言葉を都合よく解釈しすぎた作品が多い」
を発した方の本質としては
「ガンプラは自由だを『盾』にした作品=原作リスペクトが無い作品」
となっている部分があるというのだが「確かにね」と思うところはある

もともとアニメ作品のMSはその世界観や時代背景。
技術的進化や変革を想定し設定したうえで作られデザインされている。

その技術進化や変革を多少前後するまでは「技術革命」によってもたされることはあるが、時代や世界観を超えた作品のミキシングをした場合によく観られる

わかりやすくいうと
ガンダムの世界のモビルスーツに
ガンダムWのモビルスーツをミキシングする

例/
ガンダムのバックパックにガンダムウイングのバックパック/ウイングバインダーをつける…というイメージ

個人の感想や個人の好みで作れるのがガンプラミキシングのいいところだし、作成するのは個人の自由ではあるが、世界観を超えてミキシングされた機体は「やっぱりどこかおかしい」という感想を持つ人もいるのも事実

この意見を言った人曰く
ガンダムのバックパックにMk-2 のバックパックをつけるのは違和感は比較的少ない。それは開発の系譜の直系だから
といっていたが道理的にも筋的にも通っているとも言える。
「自分がかっこいいと思う、自分の中で最高のMSを作る」
のが目的になっている場合この傾向は非常に強い傾向にあるそうで
単なるちゃんぽんMSとなっている場合も多々あり、
個人の好き嫌いであることも十分理解したうえで発しているそうだ。

ただ、その一方で
それを言い出すとミキシングの幅が狭まり、
ミキシング面白さの追求がなくなってしまう

という意見もあり、こちらも「なるほど」というものでもある。

「ガンプラは自由だ」の言葉から生まれた、
宇宙世紀のMSにアフターコロニーのMSの技術を組み合わせるのは
自由な発送だからこそではある

その一方で世界観を無視したミキシングに違和感を感じるのは当然だとも言える。
故にその世界観を超えたミキシングを行う場合、デザイン的にすり合わせをするのが1番の難解な作業と言えるのかもしれない。

いずれにしても
自分が考える最高のMS。という作品の構築の中で、もととなるMSへのリスペクトを忘れないようにしてみるのも良いかもしれないし、それが結果的にMSデザイナーへの思いにつながるかもしれない。

そういった部分の思いは次に語られる部分でもある。


元のMSデザインを超えるミキシングはない

これは別の方の意見。
やはりTVアニメなり映画なりになるまでのMSデザインは紆余曲折があるのが当然で、その過程が全てオープンになることは少ない。

MSのデザインはそのMSが生まれた時代背景や技術的な部分を初稿、2稿、3稿、……最終決定など数段階の過程をえて煮詰めたデザインで構成されている。

もちろんアニメになるうえで無駄な線を省き、余計なギミックは省略し、原画、動画担当が苦労しないことも考えられている。

そんなデザインのプロが熟考を重ねて発表されたMSデザインはどれもが素晴らしいものであり、そのデザインを崩したミキシングがどんなにかっこよくても元のデザインを超えたとは言えない部分がある

というもの。

この意見もある程度は納得行く部分がある。

しかし、アニメ化されるMSデザインはどれも余裕を持たせているのも事実。
例えばメンテナンスハッチなどをすべてのセル画で再現していないし、そういった部分も含めて「想像して構築する」というのは貴重な体験だとも言える。

例えばフルアーマー計画などはその最たるものだが、
実は現実の兵器でも似たようなことは行われている。

例えば F-15イーグル
高価過ぎた戦闘機ではあるが、空対空性能のF-15イーグルに対地攻撃能力を向上させたF-15Eストライクイーグルが存在する。
ぱっと見た目は同じだが、ウェポンラックなどが違っているのだ。
(他にも違っている部分はあるが割愛)

こちらは F-15J

このように「汎用性」から「特化性」への進化、変更といった「IF」を自分で想像をしてミキシングで作り上げるのは楽しいものだと思う。

ただ元のデザインを崩しすぎずにデザインの良さを残したミキシング…というのは難しいかもしれないが、実現することで
元のデザインの良さを感じられる作品になる
という可能性は十分にあると思う。


ミキシングは贅沢すぎる遊び
子どもには推奨できない

これも大切な意見の一つだとも言える。
ガンプラはパッケージを買うことで1つのMSを完成させられるものだが、
中にはミキシングを目的のパーツ取りとしてガンプラを買う人もいる。

ミキシングに使わなかった残りのパーツは
「未来のミキシングのために取っておく」
というそうだが、そうなると完成どころかパーツ不足のまま放置されるガンプラパッケージが発生するといえる。

「いつか」「未来に」「もしかしたときに」という免罪符的な発言もあるが一部パーツを切り取られたガンプラ・ランナーに残ったパーツほとんどが残っている場合もあるだろう。
一つのミキシングガンプラを作るために、2つ、3つのガンプラパッケージを買う。

ある意味「贅沢」といわれても仕方ないと思うのは少なからずあるだろうし確かに子どもには推奨できない部分であることはそのとおりだとも言える。



ミキシングをする人が偉ぶるのが嫌い

最後に
ミキシングをする人が偉ぶるのが嫌い
という意見もあった。

これはもう「ミキシングが悪いとかじゃなく、モデラー個々の問題」でもあるのだが……。

ミキシングをしている人の発想は柔軟である一方でミキシングをしない人への「ミキシング世界勧誘」が自然と出てくることがちょこちょこあるのも事実。しかも本人が「相手が不快に感じている」というのを感じないまま、本人は「良いと思って」している。ようは意識をしていない。

意識をしていないからこそ、ミキシングをしていない人、しない人からすれば、より強い意識差。悪くいうと悪意に感じてしまうこともあるのだ。

これらは一部のモデラーでもあるのだが、不思議なことは悪意に感じてしまう側の声が大きく聞こえてしまうのは仕方ないこともしれない。


意識の違い…の歴史は繰り返す

これは10年ほど前のランニングブームと同じことが起きていた。
「運動してます?してないならランニングしましょうよ」
「誰でも少し練習すればマラソン大会に出れますよ」
といった声が山のようにかけられたのを明確に覚えている。

その多くがその年齢まで没頭する趣味を持たなかった人だったりするのだが、40年近く映画やガンプラ。サバゲーを趣味にしている立場からすれは
「いまさら趣味を増やす気はねぇよ」
になるのだが、それでも熱心に勧誘数してくるランナーが多かったこと多かったこと。

ちょっと前のキャンプブームのときもそうだったとも言える。
(キャンプの方はまだ少ない)

8年か9年くらい前?
マツコ・デラックスの番組で、アウトドア趣味の人間から
「インドアは不健康だ」
と言われたことなどから「陽キャな勧誘が嫌だ!」といった類の発言があったように記憶している。(多少の情報混在はあると思う)

今回の
ミキシングをする人が偉ぶるのが嫌い
は、その際の
アウトドア派は常にインドア見下してる感がある
という意見に通じるものがあり、
ミキシング推奨モデラーがミキシングしないモデラーを見下しているように見える、感じる発言や雰囲気がある
という同じベクトルの感覚だろう。
(悪意あるはごく一部と思われるのだが…)


それはSNSのコミュニティなどに原因の一つがあると思われる
ミキシングをしている人のコミュニティにはミキシングモデラーが集まる
するとモデラーの主流はミキシングだという空気感が漂う

ミキシングの仕方、ミキシングの面白さを共有できるゆえにミキシングモデラーこそ仲間…という意識が無意識に内包され、素組み、パチ組、塗装モデラーに対して

「自分たちのほうがより有意義にガンプラを楽しんでいる」

という上位意識を持つ人も出てくるだろう。そういった一部のモデラーによるミキシングへの勧誘や他のモデラーへのフォローやリフォロー。さらにはコメントなどから
「ミキシングこそガンプラの楽しみ方の本流である」
という思想を感じる発言が多くなればなるほど上記の感覚
「ミキシングをする人が偉ぶるように感じる」モデラーも出てきてしまうのは仕方ないとも言える。

要はミキシングモデラーはミキシングモデラーだけに「いいね」や「コメント」のコミュニケーションを取る傾向がある人が目立つ場合がある
…というものの行動が可視化されたものだともいえるかもしれない。

ミキシングモデラー自身が仲良くなりやすいのがミキシングモデラーなのは当然ではある。それを悪い…というのではなく、俯瞰で観てみれば気づかないうちに視野が狭まっていることに気づくことができるかもしれない。
これはミキシングモデラーに限った話ではなく、
すべての趣味、すべてのベクトル思考に言えることでもある。


他の趣味界でも同じことが……

これはミキシングプラモに限らず、映画の感想やゲームのプレイヤー同士でもよくある現象でもある。

映画の感想だと最近だと
「エイリアンロムルス」で盛り上がったがこの作品を「最高の神作品!」という人もいれば「全然おもしろくなかった」と感想を持つ人もいる。
映画の感想なんてものはその人のものであり、面白い、面白くないも自由だが
エイリアンロムルスは面白かった!人の集まりだと、面白くなかった…という人をどうしても「理解できない」と思ってしまう人やその逆の「あれを面白いと思う人はおかしい」と思う人は少数でもいるもの。

ただ、それぞれの感想をリスペクトしていればそこまでの対立は生まれないのだが、どういうわけかガンプラモデラーの一部は相手のテリトリーに入って発言する人が多い気がするのです。



個人の立場として………

個人的にもミキシングは「ほぼ」していないが
リスペクトするミキシングモデラーもいる

(もちろん いかがなものか?と思うミキシングモデラーも一般モデラーもいる)

結局はミキシングモデラーがどうのこうのではなく、
そのモデラーとして人柄や人としての魅力があるかどうか?
だと思う。



最終的に思うのはミキシングがどうのこうのよりも、
モデラーとして尊敬できるかどうか…
の視点を持つ方が大切なのだと思うし、自らの発信はもとよりモデラーがネット上での関係性も含めて大きな目線を持つことが大切なのだと思う次第です。
特にミキシング、全塗装、改造、ディテールアップなど
ひと手間、ふた手間かけている側が気をつけないといけないのだと思う



最後に宣伝

ガンプラエキシビションというものが開催されています
https://www.gn-app.com/event/gunpla_exhibition2024

絶賛開催中で、全国を回る大規模なイベントとなっています。

徳島県の開催は11月2日~4日
イオンモール徳島で展示開催されます。

小生を始め仲の良いメンバーで参加し展示を行います
絶賛鋭意制作中ですが、それぞれが
「楽しみながら制作をしたガンプラ」を展示。
技術的にも完成度的にも高くは無いかもしれませんが、
近隣の方はよかったらご覧くださいませ。


こんな台座を作ってます ここに仲間のガンプラを乗せる予定

その他会場の残りのスケジュールは下記の通り

・沖縄:イオンモール沖縄ライカム
2024年9月21日(土)~23日(月)

・静岡:しずチカ
2024年9月27日(金)~29日(日)

・大阪:三井ショッピングパーク ららぽーと門真、三井アウトレットパーク 大阪門真
2024年10月12日(土)~14日(月)

・岩手:イオンモール盛岡
2024年11月16日(土)・17日(日)

ニュースにもなりました
https://www.gundam.info/news/gunpla/01_14552.html

ぜひガンプラに興味いただければと思います。
その前に
バンダイさん
もちっと国内流通や国内人気。
待ち望まれていたり、再販がずいぶんされていないガンプラの再販をしてもらえませんか?

個人的に
MG Ex-S
MG ターンX
の再販を切望しております

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?