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【Cinema at Sea広報部レポート】1878年/追放者のささやき/女王に花を/新しく生まれ変わるために/隧道


『1878年』(1878)
監督:オーレリア・ラウル/2024/19分/フランス/カナック語/日本語・英語字幕

【感想】
■植民者と先住民の間で激しい戦いが繰り広げられる中、1人の少女の命を救いたい宣教師と部族への思いが断ち切れない少女の複雑な思いを交錯させながらも、不器用な2人が少しずつ気持ちを通わせていくシーンの愛らしさとせつなさの表現は圧巻。

©2024 QUN Films

『追放者のささやき』(Whispers of Exiles)
監督:デヴィナ・ソフィヤンティ/2024/16分/インドネシア/インドネシア語、スンダ語/日本語・英語字幕

【感想】
■監督がリサーチを重ねた本作は、インドネシアの寓話を題材に、女性差別への批判を示している。能力を持つ女性の置かれる環境と心情を色彩で表現しており、彼女のセンスが光る作品となっている。

©The Queenʻs Flowers LLC

『女王に花を』(The Queenʻs Flowers)
監督:キアラ・レイナアラ・レイシー/2024/12分/アメリカ/ハワイ語/日本語・英語字幕

【感想】
■ある少女と最後の君主リリウオカラニ女王の不思議な友情と女王への尊敬する思いを表現した映像と、かわいくも美しくもあるハワイの音楽が見事にマッチ。不思議な蝶が導く描写もクスッとかわいい。

© Sheng Chun Huang

『新しく生まれ変わるために』(Reconstruction of New Life)
監督:ファン・シェンジュン/2024/15分/台湾/台湾華語、日本語・英語字幕

【感想】
■緑島に収容されていた政治犯達の様子をアニメーション、再現映像、証言映像を組み合わせ構成されている本作は、当時の様子をメタファーも混じえて表現している。コメディチックな部分もあり、様々な年代が楽しめるだろう。

©︎ 2023 Honda Studios

『隧道』(The Tunnel)
監督:本田広大/2024/16分/日本/日本語/日本語・英語字幕

【感想】
■主人公とそっくりな男がいると知ることから始まる本作は、何でも起こりうる時代に生きる私達へ向けたメッセージとなっている。SFホラーの世界観とその世界観に没入させる音楽から監督の熱量が伺える作品だ。

Cinema at Sea 広報部