クイア映画「怪物」、「ミッドナイト・スワン」
新年あけましておめでとうございます。
今年はCINEMA delivery始動の年です。
本気の頑張りを注ぐつもりですので、どうぞご協力お願いします!
新年一発目の記事は何がいいか悩みました。
「男はつらいよ」シリーズなど渥美清さん作品もいいし、黒澤明監督の作品もいいし、そういう王道を扱うのもいいなと思いましたよ、お正月ですから。
しかしながら正月も過ぎて、いつもの感じに戻ってきました。
今日はLGBTQの映画についてポストしたいと思います。
私はどうやら未成年の頃から少数派に思いを寄せる傾向がありました。
なので、兄がゲイであったらとか、国際結婚を望んだら、など、事前によくよく考えて準備していました。
(杞憂に終わったが、その準備は無駄ではありません。)
東北人があまり知らない、部落差別について知ったときはショックでした。
田を持たない放浪する人たちがかつて差別されていたこと、コリアン・他東南アジア差別、高校時代から「差別」についてたくさんの本を読みました。
それは自分が人を差別したくない、されたくない、する人とされる人の分断を少しでもなくしたいという心でした。
人間というのは、残念ながらほんの少しのことで人にマウントを取りたがったりします。
自分の方が偏差値が、自分の方がお金がある、自分の方が知識が、自分の方がイケてる、自分の方が、自分の方が、
心で思っているだけなら醜くさがバレないのに、つい口から出さずにいられない、そんな人を結構見ます。
他人より秀でていると思うことでバランスをとる。
愚かしいと思うけど、そう感じる自分ももしかしたら「自分の方が、」なのかもしれませんね(笑)
ただ、常に自分の心を鍛えておくことはできると思っています。
なぜなら、自分も自分以外の人も、同じ「自分」だからです。
「怪物」是枝裕和監督(2023)
カンヌ映画祭で「クイア・パルム賞」という賞を受賞しました。
クイアとはLGBTQを総称した表現です。
この作品は二人の小学生が主役です。
「怪物」という言葉が誰のことか、それは観た人に委ねられます。
大人と子供という二元論ではなく、とにかく落ち着かない。
私は、映画館を出てから「うぐ、うぐ、、」と泣きました。
悲しくて悲しくて、この世の力を持たない子供のことを思いました。
「ミッドナイトスワン」内田英治監督(2020)
大好きな俳優・草彅剛さんがトランスジェンダーを演じました。
トランスジェンダーとは、自分の体と心の性が合致しない人。
手術をするかどうかは別の話です。
草彅剛演じる凪沙は手術を受けず、ホルモン剤や注射を打っています。
自分がなりたい性と実際が違うって、想像したことがありますか?
見た目男性心女性だったら。
本当は女で、男の中で着替えをしなければいけないし、全て脱衣して男湯に入らなければならない。(ぞっとする)
結婚式に呼ばれたら、男性らしいスーツを着て、なんか知らないけど新婦友人女性に好きになられたりして。
親に結婚しろと言われ、どんどんカミングアウトできなくなります。
劇中、凪沙は↑の動画のようにひどく傷ついて帰宅します。
言外の苦しみを素晴らしく演じたシーンだと思います。
この後の凪沙の顛末は語りませんが、本当に素晴らしい傷つきをもらいました。
栗原市、LGBTのパートナーシップ制度導入しないかな?
人口も増えるし、先進的な市として盛り上がるんじゃないかな??