見出し画像

大人の映画「ピアノレッスン」「愛を読む人」

皆さんこんにちは。
日増しに読んで下さる方が増えて、とてもうれしいです。

今日は女性が主役で、少し大人な映画のお話です。
「ピアノレッスン」(1993)ジェーン・カンピオン監督
1800年代、口のきけないエイダが再婚するために、娘のフローラとニュージーランドに船で渡るところからお話は始まります。

スコットランドに住んでいた二人にとって、まだまだニュージーランドは野卑な場所。
エイダは嫌々嫁いできたのです。

そう大きくない船に積んでいたのは、エイダの心の表現のすべて、ピアノです。
でも重すぎて運べないと、夫は砂浜に放置してしまいます。
(芸術や細やかな心遣いがないのです。野卑なのです。)

ところが半分原住民と同化した地主べインズが、ピアノをエイダに戻してやる、が、その代わりに、とエイダに持ち掛けます。

このエイダの手話の美しさに完全に惹かれました。
それはそれはもう、本当に美しいんです。

物語は官能的な方向に向かいます。

この映画が素晴らしいと、昔いろんな人に話しました。
すると、「女監督が作りそうな話だ」という人がいました。
言ってる意味、なんとなく分かりました。
でもそれはそれで、そんなことよりはかなく美しいものがあるではないか。
ピアノのテーマと弾くエイダがひたすら美しいではないか。
男ってやあね、そう思ったのを思い出しました。

「愛を読む人」(2008)スティーブン・ダルドリー監督
舞台は第二次世界大戦後のドイツ。
36歳のハンナは、15歳恋人のマイケルに事後本を読ませます。

愛を読む人

そのことがこの後ハンナの人生と、悲しい秘密を解き明かす鍵になります。
それはそれは、悲しいのです。

ベルンハルト・シュリンク「朗読者」

この作品は先に本で読んでいました。
普通原作を読んだら、映像化されたものはイメージと違うとか、なんじゃかんじゃ文句が出ることが多いものです。
「原作読んだけど問題」です。
不毛です(笑)

この映画が開封され、楽しみに見に行きましたが、こんなにも原作と映像作品が互角なのは珍しいと思いました。

原作と映画の同じところで涙を流しました。


いいなと思ったら応援しよう!