カナダも学級崩壊かー
パートタイムで来ている同僚が「病院で働く余裕がない」と暗い顔で言います。
実は小学生の娘さんが不登校になったため、家にいなければならないのだそうです。
よくよく聞くと、フレンチイマージョン(French Immersion)のある学校に通わせているそう。フレンチイマージョンとは、フランス語で授業を行う小中学校です。親はフランス語圏の出身ではないので、なんで?と思ったら、どうやら意識高い系の家庭はフレンチイマージョンに通わせているようなのです。
ところが、娘さんは課題や教師の期待に応えなければならないプレッシャーに、心が押し潰されてしまったらしい。じゃあ、普通の英語のクラスに通わせれば?と言ったら普通クラスは学級崩壊していると言うのです。(フレンチイマージョンと英語のクラスの併設校です)
生徒が先生を敬わないし、多動性の子供が授業中歩き回っていてうるさくて勉強に集中できないといいます。内心、日本の親みたいなこと言うなーと思ってしまいました。カナダって授業中生徒が立って歩いたりクラスがうるさいのが普通だと思ってた。(バンクーバーとバンクーバー島のSecondaryしか知りませんが)息子が言うには、先生が生徒に敬語使って、生徒が先生にタメ口きくのだそうです。
学校に行かないで、ホームスクーリングと言う選択もあるのですが、やっぱり親としては学校には行ってもらいたいようでした。そのお母さんは、東ヨーロッパ出身です。欧米人でも日本人っぽい感覚あるんだなと面白く感じました。
カナダは不登校になっても、日本みたいに社会から排除されるわけではないのでこの世の終わりではないと私は思っています。しかも学習障害やADHDであっても、サポートを受けて大学進学できたりする。
公立のSecondaryに関しては、学区制なので勉強ができる子もいれば進学に無関心な子も全部同じクラス(クラス担任制ではない)なので、日本の進学校のように「一流大学目指して切磋琢磨する」という感じはないでしょう。
バンクーバー留学にあたってSecondaryの希望を出せますが、学校のレベルをみてみたら公立は極端に治安が悪い学区じゃなければどこも似たり寄ったりという感じでした。個人的に1年の交換留学だったら学校の勉強の心配はあまりいらないと思います。正直息子は現地や留学生の友達もできませんでした。息子がそれほど外向的じゃなかったのもあり、クラブ活動もしなかったし同じ学年の日本人留学生がいませんでした。
別の同僚に言わせてみれば、カナダのSecondaryは成績の付け方が甘いので、大学に入ってからものすごく苦労するんだそう。彼女の息子さんは、野球をやるためにアメリカの大学に留学中ですが、単位をとるのに必死だそうで、いつもテストはギリギリで切り抜けているようすです。
じゃあ、カナダで勉強も現地の子供達との交流も充実させるには、どうしたらいいのか。
お金があるなら、私立に行かせるのも手かと思います。
私立はあまりないし、地元の友達もできにくいかもしれませんが勉強熱心そう。生徒の質も高そう。うちのクライアントも親戚の子供たちも、私立の小学校に通っていました。ずばり、私立の方が教育がいいからって言っていた(しかし、親たちは公立の教員!)
ホームステイから通学したら友達もできにくいですが、寮に入っていたら、友達が強制的にできる。
ただ、私立の学校の内情はわかりませんがカナダの教員の労働環境からいえば、課外活動や補習授業には期待できないと思われます。留学生向きのアクティビティは、公立学校でも別料金で有料でしたので私立ならなおさらお金がかかるでしょうね。
じゃあ、学級崩壊に戻って私立小学校なら学級崩壊してないのかな?
どうだろう。
裕福で教育熱心な家庭の子供が、必ずしもお行儀が良いわけでもない。それは、日本でもあるあるだったと思います。
ちなみに、息子のSecondary(日本で言うと高校)にも授業中うるさい子がいて、先生に教室から出されたりしているそうです。(小学校かよ)
何がいいたかったかと言うと、
カナダの学校は、日本に比べて自由度が高い。
カナダの教育に、あんまり期待しない方がいい。
カナダの教育レベルが高いと言うけれど、ぶっちゃけ日本の方が高いと思います。