カナダの果てから来た彼女
たくましいのなんのって、女だてらに使い込んだピックアップトラックが愛車。趣味は釣り。ボートが自分のDrugだと言ってガハハ笑う。
「サーモン釣るの?」
と聞くと、
「サーモンは食べ飽きた。子供の頃からずっと食べてるから。HalibutとCrabなんかが多いよ」
だと。
よくよく聞いたら、Islanderじゃなかった。
引退して、ここに移住したそうだ。
出身地は、BC州でも最果ての村。アラスカとの国境にある。
究極の僻地出身であった。
愛車がピックアップトラックなのもよくわかる。
寒冷地で道路も良くない。
冬は氷で閉ざされる。
あまり想像できないのだが、人間よりもクマの数の方が多いだろう。
Vancouver Islandも僻地だと思ったが、彼女の故郷は想像を絶する。
人が住んでいたのか・・・
アラスカとの国境だから、随分と鮭が取れたんだろう。
僻地すぎて、自給自足だったのかも。
なんでも親の仕事の都合でBC州北部に移住することになりそこに唯一の学校があったから住んだそうだ。
真っ暗闇、雪と氷に閉ざされた人口数百人の町。道路はロギングロード。
ガソリンスタンド・・・数十キロ間隔でしかなさそう。しかも、道はあるけど、町は全然ないみたい。
ワクワクしてきた。
気になりすぎる。
Vancouver Islandなんか、都会に思えてきたわ。
いつか行ってみたい、アラスカとカナダの辺境。
サーモンといえば、アルバータ出身の同僚に
「アルバータの人って魚食べるの?」
って聞いたら
「食べない。魚ない。」
と。
獲れるとしたらTroutぐらいだと言う。
それも極端な話。
まるで、別の世界。
サスカチュワン出身の人に聞くと、山や大きな川はなくひたすら平原、とのこと。
同じカナダでも、別の国ぐらい違う。
なんだか、奥深すぎる。
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