見出し画像

携帯圏外の道、90Kmを行く

先週、晴天だったのでバンクーバー島南部にあるボタニカルビーチへ行ってきた。

Botanical BeachはVictoriaからおよそ100km西方に位置する自然公園内にあるビーチ。Beachについては後日公開します。そこまでの道のりが、ちょっとした冒険でした。

ナナイモ、ダンカン方面からは、Cowichan Lakeを経由してPort Renfrewへ向かいます。

DuncanからLake Cowichanまでは15分程度。時速110Kmで走行。

このハイウェイで石のようなものが飛んできて、フロントガラスにヒビが入ったのでした。
湖畔の静かな町を抜けると、すぐに Port Renfrew方面への分かれ道があります。「ここより先、60Km以上ガソリンスタンドがありませんよ」的な看板が立っています。道は舗装されていて、凸凹もなく走りやすいのですが、以前も書いたように、ところどころに交互通行の橋があったり、センターラインがない道が続いていたりして、一抹の不安がよぎります。ただ、嬉しいことにめったに対向車は来ませんでした。Lake Cowichanを過ぎると、すぐ携帯が圏外になってしまい、Googleのナビがぜんぜん使えなくなりました。初めての道で、対向車も来ない山道で、携帯の電波がないのはちょっと怖い気もしましたが、道は一本しかないので迷うことはないと考えどんどん進みます。

制限速度20km。本当にヘアピンカーブ

カーブに次ぐカーブ、小さな橋もいくつか渡り、こんな小さな橋をどうやって巨大な丸太を積んだトラックが走るのか疑問でした。山間を縫って走る道路ですが、標高は400m程度であまり急な坂道ではありません。周囲の山の標高が600-800m程度なので山もあまり高く感じません。Tofinoに行く道のほうがずっとカーブと坂がきつくて、しかも他の車がとんでもなくスピードを出すので怖かったです。ちなみに、自分がバンクーバー島を走っている中で最も難所だと思うのは、Butchart GardensのあるBrentwoodから、Goldstreemに抜ける裏道です。Googleの指示に従って何回もそのあたりの道を進んで行ったのですが、その都度冷や汗ものでした。

さて、ようやく民家のようなものが見えました。Port Renfrewに着いたようです。レイクカウチンから最初の建物まで、じつに一軒の家も建物もありませんでした。もちろん、まだ圏外です。

Port Renfrewの入り口にあるキャンプ場
シーズンオフなので、ほとんど人はいませんでした

ぼっとんトイレがありました。

閑散としたビーチ。知床か北方領土のような風情です
入江になっていて波は穏やか
繁華街らしきものも見当たらず、とりあえずホテルがあり
ここが町の中心部?
おしゃれな建物が少しだけ

道路沿いに、食料品店と思しき建物が1軒、2,3件のレストラン。夏には観光客で賑わうんでしょう。いつになったら、ファストフード店やスーパーがあるのかな?と思ったんですが、一軒も見ませんでした。しかも、まだ圏外です。ここのハーバーには観光客が数名いました。

地層露出
ボタニカルビーチ

ボタニカルビーチへは、Port Renfrewの町からさらに2,3Km進みます。
太平洋の荒い波、久しぶりに見えました。
Port Renfrewの町は、かつては林業で栄えたそうですが、今はその面影はありません。後で調べてみたら、人口も数百人しかいないようです。
ビクトリアからは、1日1本程度シャトルバスが出ているようです。ただ、それも夏だけなのかもしれません。
ビーチとトレイルの散策後、帰途につきます。もう少し暖かかったらスークの方も行きたかったんですが、日帰りドライブなので無理はしないことにします。

片側通行の橋
橋の辺りに川へ降りる道があったので行ってみました。テントがぽつんと立っています。釣り客のものでしょうか?落ち葉で埋もれそうです。
この場所では見ませんでしたが、釣り竿を持っている人や時々止まっている車があったので、釣りをしている人がいるのでしょう
昨日雨が降ったので、結構な水量。3段の滝みたいになっています

熊も出そうな山の中でしたが、遭遇しませんでした。川には鮭も上ってきていません。まだ早いのか、この川には上ってこないのか?
帰路も特に問題なく。ただ、大雨が降ったときはこの道路はとても危険だと思われます。小さな倒木が道路に落ちてきた形跡がありましたし、道路の横は川が流れています。結局Port Renfrewは全部圏外でした。後で調べてみたら、Rogersならかなりの範囲をカバーしているようです。このまちは、ウエスト・コーストトレイルという全長75Kmにも及ぶトレイルの起点です。でも、このトレイルはどこの電話会社もカバーしていないようです。なので、このトレイルに挑戦する際には、衛星電話の準備が必要かもしれませんね・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?