起業家の人生とアートの融合。価値観とストーリーを描く新しいジャンル「起業家アート」について | YO&ASOさん
「KOZA ENTREPRENEUR ART GALLERY」の背景にあるインスピレーションとビジョンを探るため、起業家アーティストYO&ASOさんにお話しを伺いました。
YO&ASOさんの作品からは、起業家の人生や価値観が絡み合った独自の世界を表現されていることが伝わります。
この記事では、作品がどのように誕生し、起業家としての経験がどのように作品に影響を与えているのかに焦点を当て、アートと起業家精神の融合から得られる洞察を深堀しました。
お話しを伺って私たちも、「ビジネスやアートに対する新たな理解」が得られました。
- まずはお越し頂いた方にメッセージをお願いします。
KOZA ENTREPRENEUR ART GALLERY に来て頂いてありがとうございます。 このアートギャラリーは、アートを展示しているギャラリーということでいうと、 どこにでもあるアートギャラリーと同じような取り組みをしているように見えて、 ここのギャラリーで展示している一つ一つの作品は、ただ単に綺麗な絵を書いているとか、ただ単にうまい人が作った作品を展示しているというものではなくて、「起業家アート」という、その作品を生み出した起業家という壮絶な人生を送っている人の価値観とか生き様みたいなものをセットにした作品を展示するというコンセプトのアートギャラリーです。
今は、僕自身が起業家アーティストなので、僕の個展という形で作品を並べていますが、一つ一つの作品もそうですけど、その作品の裏側にある、生み出された作家自体の起業家性とか人生観・価値感みたいなものに思いを馳せて見て頂くと嬉しいなと思いますし、そうやって触れて頂いた起業家1人1人の人生や価値観、今で言うと、個展をやってる僕、起業家としての麻生要一の、価値観とか人生に触れて頂くことで見て頂いた皆さんが、何か明日に向けてのきっかけを掴んだりとか、何か人生を考える兆しになったりとかそういう時間を過ごして頂けたらなというふうに思います。
- 作品の見方とかはありますか?
この一つ一つの作品は、絵としては綺麗だったり、かわいかったり、表現力があったり、そういう力はあると思うんですけど、このもの自体というよりは、これが生み出された背景にあるその起業家が歩んできたやるせないストーリーとか、何とか世界を変えるんだっていう強いビジョンとか、そちら側の方がよりアートなんじゃないか、という取り組みです。
なので、起業家アートというのは、僕自身も起業家アーティストトですけど、作品と一緒に必ずキャプションをつけて展示するようにしていて、この作品が生み出された背景にある、「どういう思いで書いた作品なのか」とか「その起業家の人生のいつのシーンを取り上げた作品なのか」ということを解説する文章とセットで展示をしています。
この裏側にある、ストーリーとか、背景の方にアート性を見出して欲しいというアートジャンルなので、見方としては絵だけを見るんじゃなくて、キャプションとセットで行ったり来たりして見て頂いてどっちかというと、その裏側にあるものを汲み取ろうと思って見て頂くと、正しく見て頂けるんじゃないかなと思います。
- 作品について教えてください。
僕のアート作品は、僕自身が起業家として生きてくる中で感じている価値観とか、あと起業して会社を経営している中で、毎日のように訪れる難しいこととかやるせないこととか、時代の最先端でどうにかして世の中の課題を解決したいと思う中で感じている、これから先に世の中が向かっていく未来の方向性とか、そういう言葉にならない、まだビジネスにもならない感覚みたいなものを、アート作品・表現を通じて作品としているというものです。
- 何を意識して描いていますか?
白いキャンバスに、まず筆とかペンを持って描き始めるんですけど、描き始めた時にはどうなるかわかんなくて書いてるんですよね。まずはちょっと黄色い点を下の方に置いてみようかなと思っておいて書き始めてると、それが何かになっていって、最後アートが出現するっていう、そういう書き方をしているので、すごく探索的に書いています。
- 起業家のあなたが、なぜアートを?
最近の世の中って、簡単に解決できる課題は誰かがもう解決してくれちゃっていて、今残っている社会課題って、多くのものが何か対立しているものを、どっちが正しいということでもないんだけど、両方とも飲み込んで、擦り合わせることもできないし、ほっとくと喧嘩しちゃったりするんだけどでもそれは両者が両者のまんまあって素晴らしいよねっていうデザインをするみたいなことをしなきゃいけなくて、すごく難しいんですよね。
これを正論で左脳的に解決しようとすると喧嘩になっちゃうようなことを、もうちょっとクリエイティブの力とか、あと感情とか感性の力を使って、みんな違ってみんないいよねみたいな世界観を作ることによって物事が前に進んでいくみたいなことをしなきゃいけないっていうシーンが年々増えてきているように思っていて、
だからアートをやればいいということではないんだけど、普段のビジネスのやり方とはちょっと違う脳の使い方とか、物事の動かし方とか、そういうものをアートをやることによって自分の中の感性とか感覚が磨かれる感じがあるなと思っています。
- どこから創作意欲が湧いてきますか?
年々アートをやってて思うのが、こういう何かを表現したいっていう表現のモチベーションがすごい高いときにも、作品を作ってよかったりするし、ちょっともう、今絵とか書いてる場合じゃないなと、ちょっともう参っちゃっててキャンバスに向かう気になれないなってときに向き合ったときにできる作品みたいのもあって、だから何かモチベーションが高いから作品を作ってるっていうよりは、日々仕事をして、起業して、経営をしていくということの傍らでそういうものを表現する手段としてアートがあるっていう感じですね。
- アートで、実現したいビジョンはありますか?
全部の作品を通して、一つ筋として、こういう作品作りをしていきたいなと思うのが、全ての偏見・格差を、・・・偏見とか、格差とか、不平等とか、そういうものがなくなる社会であってほしいというふうに思っていて、強い、弱いとか 持ってる、持ってないとか 良いとか、悪いとかじゃなくて、全ての人や物事は全部違って全部いいし、そういうものが潰し合うんじゃなくて、輝きあって、それが全体として光り合うような社会であってほしいなということを思って会社経営をしてるので、そういう物事を伝えられるような作品になったらいいなと思って作っています。
なので、僕の作品は半分ぐらい、意図している訳じゃないんですけど、たくさん色を使ってるんですよね。赤とか黄色とか青とか、原色に近い色をたくさんなるべく使うようにして書いてる作品が多くて、それも意識して心がけてるのは、あの普段組み合わさらないような色の配置で書くにはどうしたらいいだろうかみたいなことは1個1個の色を置く時に大切にしているテーマです。
- 絵を描くときに大切にしているものはありますか?
そうですね。形もいくつか大切にしているモチーフというのがあって、一つが「手書きの丸」っていう表現なんですよね。手書きの丸をたくさん書くっていう、いわゆるドット柄っていうものをよく使って書いてるんですけど、それはどういう意味かというと、手書きなのがポイントで、丸を手で書くって誰にでもできるんだけど、同じ丸って2度と書けないんですよね。
全く同じ大きさの、全く同じ丸って二つと存在しなくて、なので誰にでも書けるモチーフなんだけど、2度と同じ形が作られないっていうことにおいて無限の多様性とか個性みたいなものを表現するモチーフとして、作っています。