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葉巻の湿度管理の話

毎日暑いですね。私の住んでいるところの今日の気温は34度でした。
こうも暑いと、中々頭を悩ませますね。

葉巻を愛する皆さんが、頭を悩ませると言えば…

「湿度管理」ですよね。私も毎日悩んでいますが、それが実は楽しかったり・・・😂

ニューワールドシガーの世界では一般的に、70/70ルールというものがあります。これは、華氏70度(摂氏21度)で湿度70%で管理するというところから名付けられました。
ですので、この数値に近い状態で保管することが良いとされています。

ですが、実際そのような環境で保存できる人ってのは結構少ないのではないでしょうか。
特に、四季がある日本では、夏場と冬場の温度・湿度の管理は結構手がかかります。(最近筆者は夏場にbovedaすら入れずに保管しています。入れたとしても65%。温度は室温の27度前後。それでも過加湿…😭)

🗣️「常にエアコンで21度にして、湿度を70%に保つアイテムを使って維持してます!」
🗣️「ワインセラーを18度にして、bovedaを放り込んでます。楽でいいですよー」

なんて言えれば良いんですが、お金とスペースの問題的に、それができない人も多いはず。
羨ましくて仕方ない…。

でも、ちょっと立ち止まって考えてほしいんですが、そもそも70/70ルールって誰が決めたんでしょうか。それって、現代においても同じルールが通用するんでしょうか?実はもっと適したルールがあるのでは?と思い記事を書いてみました。
中々興味深いソースを見つけたので、ご紹介したいと思います。


70/70ルールの誤りを暴く

中々過激なタイトルではありますが、Youtubeでは知らない人はいないCigarsDailyチャンネルのティム氏(Cigars DailyというECショップのオーナー)が、まさに70/70ルールについて言及している動画がありましたので、ご紹介します。

動画の中でティム氏が伝えたい内容を要約しました。

このルールに疑問を持ち、個々の好みや経験に基づく方法が重要。
湿度が葉巻の味わいに影響することを自身の経験から考察し、70-70ルールが常に正しいわけではない可能性がある。
湿度管理は葉巻の味わいだけでなく、カビや害虫のリスク軽減にも影響し、湿度を微調整することでこれらの問題を減少できる。
だが、70-70ルールを否定せず、湿度の範囲は65%から72%とし、個々の経験に基づいて調整することが重要。

CigarsDailyチャンネル

湿度管理をする理由として、ティム氏が上げていたのは、「味わいが変わる」ことと、「カビや害虫のリスクを軽減する」ことでした。

私も過去の経験上、湿度が低い個体の方が美味しかった葉巻がありました。
でも何故なんでしょうか?🤔

何故70/70ルールが間違っているのか

またCigarsDailyチャンネルです。ティム氏はいつも問題事の中心にいますね😂
ですが、今回はDunbarton Tobacco & Trust(ダンバートンタバコ&トラスト)のSteve Saka(スティーブ・サカ)氏が一緒にいます。このスティーブ・サカという男が何者か、軽く触れておきましょう。

Steve Saka(スティーブ・サカ)

https://www.dunbartoncigars.com/ から引用

スティーブ・サカ氏は、元Drew Estate(ドリュー・エステート)社のCEOであり、彼が在籍した期間中に作られた個人用ブレンドであるLiga Privada No.9は、瞬く間に不動の地位を確立。退任後は、自身のブランドDunbarton Tabacco & Trustを設立。Sobremesa, Sin Compromiso, Mi Querida等の人気商品を手掛ける。Connecticut BroadleafやMexican San Andres Negroと言った黒タバコのパイオニア的存在の1人。とんでもなくタバコに詳しい。
(※ 筆者は彼の大ファンなので、改めて別の記事で紹介したいと思います)


そうです。あのサカ氏が70/70ルールについて、自身の経験と生産者ならではの視点で話しています。筆者自身、初めて耳にした興味深い内容がありましたので、何個かに分けてご紹介します。

昔の葉巻に適した湿度が70%だった!?

サカ: 70/70を標準とした理由は、ヒュミドール内の湿度を制御する方法がなかったためです。したがって、私たち消費者が持っていた唯一の物質はプロピレングリコールであり、プロピレングリコールが相対湿度70%を提供していました。それが標準になったのです。また、その当時、ほとんどのシガーはよりライトでした。そのため、高い湿度レベルでも問題ありませんでした。それらの軽いドミニカやキューバのシガーは、高い湿度を受け入れて喫煙しても問題ありませんでした。しかし、現在の市場にあるほとんどのシガーは、より重め(ボディー)な材料を含んでいます。現代の葉巻は高い加湿レベルにほとんど応えない。私は正直に言えば、消費者に対しては、相対湿度65%が正しい数字だと思います。個人的には、私のウォーキングヒュミドールは、私の好みのために63%〜65%の範囲内で保たれています。したがって、消費者としては、自分にとっての適切な快適な湿度レベルを見つける必要があります。

Cigars Daily チャンネル - Steve Saka

1つ目の動画でティム氏が指摘していた内容とほぼ一緒でしたが、何故70/70なのかについて触れられてるのは、中々興味深いですね。
当時の軽いシガーがどれくらい昔の話を指しているかは挙げられていませんが、昨今のシガーには高加湿すぎてしまうんですね。
となると、葉巻にはそれぞれ適切な湿度が存在するということになりそうですね。
では、何故華氏70度だったのでしょうか?それについても、Saka氏はこの様に述べています。

タバコビートルの対策として70度にしていた!?

サカ: 華氏70度の部分は少し変わっています。それは、タバコビートルの問題が以前はずっと深刻だったからです。タバコビートルはすべての工場に存在しており、私たちが取り組まなければならない厄介な問題です。その多くは清潔さに起因しています。しかし、どれだけ清潔にしても、完璧にきれいな家に住んでいても、ゴキブリが出てきますよね。それは自然の摂理です。私たちは、燻蒸技術を大幅に向上させ、工場内の内部に使用する農薬も大幅に向上させ、それを行う方法も大幅に向上させました。さらに、ほとんどの製造業者は現在、ほぼすべてのシガーを凍結しており、これによりタバコビートルの被害をほとんど防げるようになりました。したがって、一般の消費者が自宅でタバコビートルの被害に遭うことはほとんどありません。一方、30年前には、定期的なシガー愛好家であれば、タバコビートルの問題に繰り返し悩まされることが一般的でした。華氏70度(21℃)の温度では、タバコビートルは約58度(14℃)から108度(42℃)までのどの温度でも孵化する可能性があります。しかし、最も孵化しやすいのは、78度(25℃)から88度(31℃)の間です。したがって、70度(21℃)というのは、人々が通常エアコンを設定する温度であり、タバコビートルの孵化が発生しにくい範囲に人々を導くためのものです。これが70/70ルールの誕生の経緯です。これは実際にはアホくさい話であり、自分の湿度を見つけるべきです。

Cigars Daily チャンネル - Steve Saka

昔はタバコビートルの孵化問題に悩まされていたから、孵化しづらい温度を設定していたということでしたが、出荷前に冷凍保存することでによって、孵化を阻止しているようです。となると、その温度にする必要はもうないんでしょうね。
※ただし、キューバシガーは例外かもしれませんね。冷凍処理していないケースも存在するかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?
一般的な湿度と温度だと、ニューワールドシガーにおいては過加湿気味になってしまうかも?というお話でした。私自身、湿度を下げたことで葉巻の味わいが安定し、より美味しく感じることもあり、非常に腑に落ちました。

もちろん、加湿気味の葉巻がお好きな方もいらっしゃるので、あくまでも一例としてご紹介させていただきました。

私自身、夏場は、室温27度の65%のBovedaで乗り切っていますが、相対湿度でいうと、まだ過加湿気味なんでしょうね。。Bovedaの60%あたりのものを買うか、いっそBoveda無しで常温保存しておくべきか…悩ましい。

これもまた経験ですね!

皆さんのオススメがあったら、是非教えてください。

それでは。

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