【葉巻入門】葉巻を嗜む前に知っておくべきこと【🔰初心者必見】
多分、この記事を見てくれる方は、過去に葉巻を吸ったことがある方や、これから始めてみたい方だと思います。私自身、葉巻の原体験やハマったきっかけって非常に大事だと思っていて、ここでの印象が悪くなったりすると、葉巻に対してネガティブなイメージが持ったまま、二度と楽しむことができなくなってしまうと考えてるからです。
なので、葉巻を嗜む前に、葉巻の基本的な知識を知った上で嗜んでみると、きっと3割増しで美味しく・楽しく感じてもらえるはず😂
でも実際、葉巻について教えてくれる人は非常に少なく、始めてみたいけど敷居が高そうというイメージを持ってる方は多いはず。私自身も実際そうでした。でもそれは非常にもったいないことです。
少しでも葉巻を色んな方に楽しんでもらえるきっかけになればということで、今回の初心者入門記事は、主にこんな方に役立つ内容になってます。
葉巻をこれから始めてみたい方
葉巻についての知識を知りたい方
葉巻が大好きな方
特に今回の記事は、葉巻を購入する前に少しでも自分が吸ってみたい葉巻に出会うために必要な知識、ちょっとした雑学なんかを紹介します。購入方法、喫煙方法の記事は別途用意しますね。
葉巻とは
葉巻は大きく分けてプレミアムシガーとシガリロに分類されます。
皆さんがイメージする葉巻というのは、このプレミアムシガーと呼ばれるものにあたります。
プレミアムシガーとは、100%タバコ葉のみで作られており、手作業で一本一本巻かれているものを指します。
本記事は、プレミアムシガーについて説明していきます。
葉巻の構成部品
プレミアムシガーは、主に3つのコンポーネントで構成されています。
ラッパー
バインダー
フィラー
ラッパー(カパ)
ラッパーは、葉巻の顔と言っていい程、見た目において非常に重要な役割を果たします。特にニューワールドシガーでは、喫味にも影響を与える重要な存在です。
フィラー(トリッパ)
葉巻の根幹に当たる部分で、味わい、香り、ニコチンの強さ、煙の量に影響します。複数の産地のタバコ葉や、タバコ葉の品種をブレンドすることで、唯一無二の味わいを作ることができます。
バインダー(カポーテ)
バインダーは、フィラーを纏める役割なのですが、それだけでなく、フィラーの燃焼を一定にする為のサポートの役割もあります。中には、バインダーが味わいの要と言及している人もいます。
葉たばこの部位
タバコ葉の部位は、Volado(ボラド)、Seco(セコ)、Viso(ビソ)、Ligero(リヘロ)大きく分けて4つありますが、一般的には、Voladoを除く3種類のタバコ葉を使ってブレンドされるケースが多いです。
そして、下から上にかけてニコチンの量と風味が増していきます。
実は、それぞれに大きな役割があり、この葉を組み合わせることで、ユニークなブレンドに仕上がるのです。
Volado(ボラド)
タバコプラントの最下部に位置し、葉の大きさが一番大きく、薄い。地面に触れてしまう箇所になるので、早いうちに摘み取って使用しないケースもある。風味・ニコチン量は、他の部位に比べて少ないため、ブレンドに使われる際は、燃焼剤の役割が一番多い。
Seco(セコ)
タバコプラントの下に位置し、葉が大きく、薄い。主にフィラーに用いられたりするケースが多い。葉巻の風味は他のパートに比べて弱いが、十分良いアロマをもっている。燃焼しやすい性質を持っているので、弱めのボディーのブレンドに用いられたり、燃焼剤の役割としてフィラーのブレンドに使われる。
Viso(ビソ)
タバコプラントの中間に位置し、葉の大きさは2番目に大きく、セコよりも厚みがある。フィラー、バインダー、ラッパーに全てに用いられることが多い。葉巻の味わいの根幹になるパートで、セコより風味・甘みが強い代わりに、セコより燃えにくい。ミディアムボディーの葉巻は、ビソまでを使ってブレンドされる。
Ligero(リヘロ)
タバコプラントの最上位に位置し、葉の大きさは一番小さいが、葉に一番厚みがある。一番若い葉に当たるので、風味・甘み・ニコチン量も一番ある。ビソと同じく、フィラー、バインダー、ラッパーに用いられるが、フィラーやバインダーに使われるケースが多い。主にミディアムフルからフルボディの葉巻のブレンドでよく使われる。
Perdomo cigars(ペルドモシガーズ) の Nick Perdomo(ニック・ペルドモ)氏の動画が非常に分かりやすいので、載せておきます。
葉巻の産地
葉巻たばこは、主に中南米、アジアの一部、アフリカの一部で生産されています。
主な生産地として、よく挙がるのは以下です。
ニカラグア
ホンデュラス
ドミニカ共和国
キューバ
基本的には、一部の葉巻を除いて、葉巻の構成部品のところで説明した、ラッパー、バインダー、フィラーはそれぞれ異なる国の異なる産地のタバコ葉をブレンドして作られることがよくあります。主にこれはノンキューバまたはニューワールドシガーによくある傾向です。
例えば、Davidoff(ダビドフ)と呼ばれるブランドの、シグネチャーシリーズのシグネチャー2000という葉巻があります。この葉巻のラッパー、バインダー、フィラーは以下の通りです。
ラッパー: エクアドル
バインダー: エクアドル
フィラー: ドミニカ共和国
たまに、ラッパー、バインダー、フィラーが全て同じ産地で生産されているケースがあります。このような葉巻の事をプーロと呼びます。コーヒーでいうところの、シングルオリジンコーヒーのイメージに近いです。
例えば、1枚目の画像はニカラグアの雄と呼ばれているPadron(パドロン)というブランドの葉巻になります。これは、ニカラグアの葉のみで構成されているので、プーロニカラグアと呼びます。
2枚目の画像は、ドミニカのAruturo Fuente(アルトゥーロフエンテ)というブランドのフラッグシップの1つであり、根強い人気を誇っているOpusX(オーパスエックス)という葉巻です。これは、ドミニカの葉のみで構成されているので、プーロドミニカと呼びます。
この葉巻は、キューバ産葉巻の5大ブランドの1つである、Hoyo de Monterrey(オヨ・デ・モンテレー)のダブルコロナという葉巻です。キューバ産葉巻に限って、全ての葉巻がプーロになります。なので、フィラー、バインダー、ラッパーがキューバ以外の産地の葉になることはなく、100%キューバ葉の味わいを堪能できます。
※ 部位毎のタバコ葉の産地だけ書かれているケースもあれば、使われているタバコ葉の品種まで明記しているケースも存在しますが、明記されていてもラッパーだけの場合が多いです。ですが、稀にラッパーからフィラーまで、どの国のどの品種と明記しているケースも存在します。
葉巻のビトラ(形)
葉巻には、それぞれサイズが存在します。葉巻のサイズの事をビトラと呼びます。まず、ビトラを説明する前に、葉巻の構造を説明する必要があります。
葉巻には火をつける箇所と吸う箇所が存在します。当たり前ですね😁
上記画像の赤丸の部分をヘッドと呼び、青丸の部分をフットと呼びます。
ヘッドと呼ばれる部分を特殊なカッターを使って切り取り、吸口を作ります。そして、フットと呼ばれる部分に火をつけて吸います。一部例外を除いて、基本的にはどの葉巻にもヘッドとフットが存在します。
このビトラは非常に奥が深く、喫煙体験にかなり影響を与えます。というのも、ビトラの違いによって、味わいや、吸いやすさ、喫煙時間、値段なんかが変わってくるからです。
葉巻のビトラには大きく分けて2種類存在します。
パレホ
フィギュラド
見分け方も非常に簡単なので、順を追ってご紹介しますね。
パレホ
現在の葉巻シーンにおいて一番メジャーでベーシックなビトラになります。パレホはスペイン語で直線、平ら意味します。
パレホの見分け方は、ヘッドが丸みを帯びており、フットにかけて直線になっているものを指します。太い細い、長い短いに関係なく直線になっている葉巻はすべてパレホです。
上記の画像は、円形でヘッドからフットにかけて直線上になっているオーソドックスなパレホです。中には、ちょっとした変わりものも存在します。
※ 1枚目はToro(トロ)、2枚目は(ランセロ)というビトラの呼称です。後ほど説明します。
一見、円形に見えるこちらの葉巻、でもよく見てみると実は…
四角い形をしていますね。これはボックスプレスと呼ばれる形状で、主にノンキューバ・ニューワールドシガーなんかで見かけることが多いです。ボックスプレスの葉巻が与える影響に関しては、また別の記事でご紹介しようと思います。こんな葉巻が存在するんだぁ程度で理解していただけでば十分です!
フィギュラド
さて、パレホが直線、平らを意味するもので、ベーシックなビトラであるのに対して、フィギュラドは直線になっていないもの全般を指します。
※ 実は、皆さんが想像する葉巻のイメージって大体フィギュラドだったりするんですよね。ワンピースのクロコダイルや、スモーカーなんかが吸ってる葉巻はフィギュラドです😁
フィギュラドにあたるものは、大まかに2つに分けられます。
ヘッドが尖っているもの
ヘッドとフットが尖っているもの
この葉巻は、1に該当します。ビトラの呼称(次の章で説明)でいうところの、Torpedo(トルペド)、Belicoso(ベリコソ)、Piramide(ピラミデ)と呼ばれるビトラなどが挙げられます。
これらの葉巻は、2に該当します。1枚目の画像は、Perfecto(ペルフェクト)と呼ばれるビトラで、ヘッドが尖っていて、フットにかけて窄んでいる形状を指します。2枚目の画像は、Salmon(サロモン)というビトラで、ヘッドが尖っていて、フットにかけて膨らんでいき、フットが搾んでいるものを指します。
※ Culebra(キュレブラ)という蛇を意味するビトラも存在します。非常に珍しいビトラで、3本の葉巻を編み込んだビトラで、1本ずつ解いて3人で吸うという変わりものも存在しますが、今回は割愛します。(吸ったことない😂
是非ググって見てください。キューバ葉巻だとPartagas(パルタガス)というブランドが出してます。
ビトラの呼称
ざっとパレホとフィギュラドについての説明をしましたが、あくまでこれらは大項目にあたるもので、その大項目の中にはおびただしいほどの数の小項目が存在します。
代表的なパレホのビトラ呼称を上げていきます。
パレホ
Corona(コロナ)
Robusto(ロブスト)
Churchill(チャーチル)
Toro(トロ)
フィギュラド
Belicoso(ベリコソ)
Torpedo(トルペド)
Perfecto(ペルフェクト)
Salomon(サロモン)
では、何故こんなに呼称が存在するかというと、リングゲージと長さに関係しています。
リングゲージと長さ
リングゲージとは、葉巻の径を指します。プレミアムシガーと呼ばれるものは大体38から60の偶数リングゲージが一般的です。
長さは文字通り、葉巻の長さを指します。アメリカ市場の葉巻はインチ表記、ヨーロッパ市場の葉巻はミリメートル表記が一般的です。日本では、ミリメートル表記になっているケースが多いです。
感の良い方はもうお気づきだと思いますが、このリングゲージと長さに応じて喫煙体験が大きく変わってきます。
一般的に、太くて長いものほど長く吸えます。
でも、想像してみてください。もし、あなたがたばこ屋さんやシガーバー1時間ほどシガーを楽しみたいなぁと思った時、「リングゲージがいくつで、長さがいくつの葉巻をください」と注文するのは中々大変です。その時の気分で数ミリ単位で注文する訳にはいかないですから😂
例えば、スターバックスなんかで飲み物を頼む時に、「今日はいっぱいコーヒーを飲みたい気分なので、1Lください!」とは注文しませんよね。オーダー毎に量が数ミリリットル単位で変わってしまったら、お店はてんやわんやです。
なので、トール、グランデ、ベンティのサイズの中から選ぶシステムになっています。
それと全く同じことが葉巻の世界にも存在していて、サイズを表す呼称を定義することで、親しみやすくしているわけです。
横道にそれましたが、もう一度ビトラの呼称の話に戻りましょう。
あなたが葉巻を1時間ほど楽しみたい場合、リングゲージ50の長さ5インチ(127mm)の葉巻を選ぶことになります。このサイズの呼称を一般的にRobusto(ロブスト)と呼びます。
なので、たばこ屋やバーで葉巻を注文する時は、「ロブストサイズの葉巻をください」と伝えるだけで、1時間ほど楽しめる葉巻を提供してもらえるわけです。
※ メーカーによって、Robustoのサイズが違うケースがありますが、ここでは述べません。頭がこんがらがるだけなので😂
まとめ
葉巻には、色んな産地が存在する。
シングルオリジンの葉巻のことをプーロと呼ぶ。
葉巻は、ラッパー、バインダー、フィラーで構成されている。
色んな葉を混ぜ合わせることで、ユニークなブレンドを楽しむことができる。
葉巻には、ビトラと呼ばれる形状を表す言葉がある。
ビトラを大きく分けると、パレホとフィギュラドに分けられる。
パレホと呼ばれるビトラは、ヘッドが丸みを帯びていて、フットにかけて直線になっているものを指す。
フィギュラドと呼ばれるビトラは、ヘッドが尖っていて、フットにかけて膨らんだり搾んだりしている。
パレホとフィギュラドという大項目の中に、リングゲージと長さに応じて、ロブスト、トロ、トルペド、ペルフェクトと呼ばれる呼称がある。
いかがでしたか?
覚えることが沢山あって頭が混乱してしまうと思いますが、わからなくなった時は何度でも読み返して、ものにしましょう!
次回は、葉巻の楽しみ方について紹介します。
この記事が、あなたの葉巻ライフに少しでも役立てば幸いです。
それでは。