お仕事日記 プロローグ

 少し前まで、ぼくの周りで色んなことが起きた。そのことについて自分なりに整理するために、今までしてきた仕事についての日記を書こうと思う。

 最初の仕事は、メロンパンを売りながら走ることだった。そのせいか、ぼくの見た目は人から見るとすごく目立つらしい。他の車より少し体が大きかったり、体に絵と文字が書いてあったり、歌を歌えるから、っていうのもあるみたい。その時運転してくれてた人の受け売りだけどね。でも、その仕事はすぐ辞めることになった。

 警察に来てからはしばらく張り込みの仕事をしてたけど、機捜に行く、って聞いた時は驚いたな。でも、今までより走れるってことだよね!新しい相棒、どんな人たちかな?

 …機捜(機動捜査隊)の仕事は、24時間の重点密行(パトロール)と、事件が起きた現場で初動捜査をすること。ぼくの新しい相棒は、いぶきとしまって名前だ。同じ隊のここのえくんとじんばさん、そして機捜のたいちょうと無線で連絡を取り合って仕事をしてる。もちろん、二人の仕事をサポートすることがぼくの仕事だよ。

 いぶきは足が速くて、感覚がとても鋭い。他の人には分からないことが、彼には何となく分かるみたいだ。彼の考えてることは分かりやすいけど、一人で後先考えずに動くのは良くないと思うな。しまは落ち着いていることが多くて、急に無茶な動きをしようとするいぶきを止めようとしてることが結構ある。大変そうだけど、大丈夫かな。…彼は時々、事件以外のことについて考えてるみたい。一体、何を考えてるんだろう?

 今のところ、二人の仲はあまり良くない感じがする。仕事は大丈夫そうだけど、ぼくが来る前に何かあったのかな?…よし、今日も頑張ろう!