プログラミング出前教室に「AIってなんだろう」コースを作ってみた
市内の小学校でプログラミング出前教室をしてますが、今年度からプログラミングを体験したことがある児童を対象に「AIってなんだろう」コースを新設しました。私が出前教室をするときに、必ず最初に「コンピュータが使われてるものは何がある?」という質問をするのですが、近年「AI!」と答える子が増えてきてました。確かにAIという言葉はよく聞くようになったけど、「AIって何?」って聞かれたら私自身ハッキリ答えることができないので、だったら一緒に学べたらいいなと思って作ってみました。
コースは90分で流れは、だいたいこんな感じです。
「AI」と聞いて思いつくイメージをGoogleフォームで回答してもらう
Grow with Google Japanの「AIってなんだろう」の動画を視聴(AIのしくみ)
Google「Quick, Draw!」でAI体験
Grow with Google Japanの「AIってなんだろう」の動画を視聴(きゅうり農家さんの活用事例)
ML2Scratchを使ってサンプル作成(手を挙げたらネコが「こんにちは」と言う)
各グループで話し合って、ML2Scratchを使って何か作ってみる
Googleフォームを使って振り返り
最初のAIと聞いて思いつくイメージは、こんな感じ。”ロボット”という回答が多いです。あと、わからないという回答もチラホラ。
その後、動画でAIの仕組みを聞いたり、実際の活用事例を見たりして、ML2Scratchを使った体験に入っていきます。本市はiPadが導入されていますが、最初ML2ScratchはiPadで使うことができなかったので教室での活用は無理かなと思っていたのですが、なんとiPadでも使用できるようになりました!!でも、ちょっと繋がりにくいので、3〜4人のグループで1台で実施してます。あと、途中でカメラがフリーズすることがよくあるので、ビデオの切入をして回復してます。
実際、この活動を始めて感じたことは、子どもは大人に比べてAIなどの新しい技術へのハードルが低い(新しいことに抵抗なく挑戦できる)ということです。先生方に見に来て頂いたときに、AIと聞いただけで難しいと言われることも多いのですが、子どもたちは普通のプログラミングと一緒で、一通り使い方がわかったらAIだろうとなんだろうと関係なく挑戦しています。そして、大人から見たらそんなのAIが判定してくれるの難しいんじゃないというのにも、できるんじゃね的にグイグイやっていったりしてます。例えば、本の背表紙のバーコードで書籍名を当てたり、誰が書いた文字か筆跡鑑定したり。もちろん、データをうまく学習することができなくて失敗したり、難しかったりすることはありますが、データ数を増やしたり、画像の学習の仕方を変えたり、いろいろ試行錯誤しているチームもありました。
そして、最後の振り返りの時間。90分間AIについて聞いたり体験したりして、イメージが変わったり、またやってみたいという意見もたくさん見ることができました。
ガチガチの私の頭では思いつかないことを挑戦している子どもたちを見て単純にスゲーと思っているので、今年度の反省点を改善しつつ来年度にもこの活動がつなげることがきたらと思います。
【参考書籍】
・Scratchではじめる機械学習 ―作りながら楽しく学べるAIプログラミング
【参考Webサイト】
・ML2Scratch
・Quick, Draw!
・Grow with Google Japan「AIってなんだろう」
・小・中学校の先生向け 授業で教えるAIプログラミング体験