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おすすめの曲を紹介する2021年10月#03

 こんにちは!Luです。普段は主にボカロPとして活動しています。

 この連載では私が普段聴いている音楽や昔から好きな音楽をまとめた週替わりのApple Musicプレイリストをつくり、その中から毎回数曲ピックアップして紹介しています。

 過去には何かテーマを絞って選曲している回もありますが、今回は最近リリースされたものの中から国内外、ジャンルを問わず良かった曲を紹介していこうと思います。

海鳴り / パソコン音楽クラブ

 一曲目はパソコン音楽クラブの「海鳴り」。この楽曲は10月はじめにリリースされたアルバム「SEE-VOICE」の14曲目に収録されています。また、インディーロックバンド「ミツメ」のボーカルである川辺素さんとボーカリストやトラックメイカーとして活動しているunmoさんがボーカルとして参加しています。

 アルバム「SEE-VOICE」は全体を通して透明度が高いサウンドに仕上がっているのですが、中でも「海鳴り」はアンビエント・シューゲイザーのような溶けるリバーブやツインボーカルの重なりが心地よく特におすすめしたい一曲です。

Muséum / I mean us

 2曲目は台湾のドリームポップバンド I mean usの「Muséum」。10月半ばにリリースされたアルバム「Into Innerverse」の一曲目に収録されています。

 アルバムとしては2018年の「OST」以来3年ぶりの新作です。「OST」は透明感がありどこかレトロでお洒落な印象がありましたが、今作はその美しさを進化させただけでなくダーティーなサウンドも取り入れ、ドリーム・ポップの枠に収まらない音楽になっています。また、変幻自在のシンセパートがベースやリード、コードバッキングと様々な役割を担い、エレクトロニックなアプローチとロックバンド的なアプローチが共存したI mean usらしいサウンドを作り上げています。

 「OST」は日本でも話題になり日本語の紹介記事も多く出ていたのですが、その後断続的にあったシングルのリリースではかなり攻めた楽曲を出していたにも関わらずあまり知られていなかったので、アルバムリリースを機に日本でも評価されてほしいバンドです。

City Slicker / Ginger Root

 3曲目はGinger Rootの「City Slicker」。8月にリリースされたEP「City Slicker」の5曲目に収録されています。

 このアルバムは架空の日本映画「街のやつ」のサウンドトラックというコンセプトで制作されています。シンガーソングライターでプロジェクトを率いるキャメロン・ルーは映像クリエイターでもあり、自ら手掛けるミュージックビデオは昔の日本のテレビや映画の雰囲気をよく再現しています。

 Ginger Rootの音楽はもちろん日本のシティポップの要素も含んでいますが、VulfpeckやToro Y Moiなど現代のアメリカの音楽からインスピレーションを受けています。レトロな雰囲気でありながら新しい音楽で、「アグレッシブ・エレベーター・ソウル」と形容されています。

Cube / 星野源

 4曲目は星野源の「Cube」。菅田将暉主演の映画『CUBE』の主題歌として書き下ろした楽曲です。

 STUTSさんが長く参加していることもあって年々ヒップホップの音楽や制作手法からの影響が強くなっている星野源ですが、今作はさらに攻めたトラックに仕上がっています。終始ハモンドオルガンがちょっと変な音を鳴らしていて、ギター・ソロはブルージー、クラシックなヒップホップのような編成にもかかわらずあまりに複雑なリズムに最初は驚きましたが、星野源らしい全体のポップさと細部の強烈さのギャップからくる中毒性が凄まじく今では何度もリピートしています。

 アルバムとしては「Pop Virus」以来リリースがないのでずっとまとまったリリースを心待ちにしているのですが、今作を聴いてますます期待が高まりました。

ユニ / 長谷川白紙

 5曲目は長谷川白紙の「ユニ」。Google Pixel 6のCMソングにもなっている楽曲です。

 美しいメロディや歌詞と細部まで作り込まれた音の良さが同居した最強の音楽です。変拍子と展開で圧倒してくる楽曲のイメージが強いアーティストですが、じっくり聴くと歌詞が染みます。直球のバラードのような優しい楽曲ですが、後ろではずっと変な声がしているしアウトロは急に音割れするしこれが𝒉𝒚𝒑𝒆𝒓𝒑𝒐𝒑……ってコト!?

ディア・ベイビー / 長岡亮介

 6曲目は「ディア・ベイビー」。9月末にリリースされたOriginal Loveのカバーアルバムの一曲として制作され、長岡亮介がカバーしています。

 このカバー、ストレートなブルーグラスアレンジです。長岡亮介といえばカントリーをバックグラウンドに持つギタリストとして有名ですが、最近参加している楽曲ではカントリー的な奏法を取り入れつつもジャズやブルース、ロック、R&Bに寄ったアレンジが多くカントリー要素を聴ける機会は減っていました。

 今作はバイオリン、バンジョー、マンドリンが揃った紛うことなきブルーグラスです。この曲を聴いてからブルーグラスにハマり、先月はfoggy mountain breakdownも鬼リピしてました。

インターネットレンタルギャル / 夜乃ネオン

 7曲目は夜乃ネオンの「インターネットレンタルギャル」。9月にリリースされたEP「GALS」の2曲目に収録されています。

 びっくりするぐらいコテコテのユーロビートです。90~00年代を彷彿とさせるコール、今どきバニラの求人ぐらいでしか聴かないよ……。でも曲もサウンドも良いので何度でも聴けます。特に音は現代っぽくて古臭さを感じないしドロップはワブルベースで高速Dubstepみたいになっています。

 個人的にはサビに使われているFoo!Foo!という有名なサンプルをルカルカ★ナイトフィーバーで刷り込まれたので、パラパラは踊れないけどどこか懐かしく感じます。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。来週になるとプレイリストは更新されて変わってしまいますが、ここでは紹介しきれなかったいい曲もたくさん入っているのでぜひ聴いてみてください。


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