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岩木山と八甲田山 のんびり東北旅 ②
新しい年になってしまい、はや一月も終わりになりつつあります。ここからまた早いんだろうなぁ。でも1日1日、一山一山楽しみたいと切望しとります。
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さて続き。東北旅二日目は八甲田山。弘前のホテルを7時に出て、登山口のある酸ヶ湯温泉に向かう。快晴の中、小一時間で到着。今宵の宿はこの酸ヶ湯温泉旅館なので、楽ちん。この日は日曜日なので、駐車場はほぼ満杯。なんとか停めて身支度をする。では出発。
八甲田山というと、あの明治に起きた雪中行軍遭難事件を思い出されて、なんだか暗く大変なイメージがあるのだけど、今回登ってみて、変化に富んだ歩きやすい山道・広くて気持ちのいい山頂など、イメージががらりと変わった。
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8:15登山口出発。結構人がいる。最初はゆるい傾斜の林の中を歩く。ちょっと行くと、急に硫黄のすごい匂いがする。
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登山道の横が広く草木が立ち枯れているところに出る。おお。
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振り返るとうっすら昨日登った岩木山
ちょっと緊張しつつ、さらに進むと視界がひらけ、地獄湯の沢というところに出る。
沢を渡りガレ場をのぼってゆくのだけど、ところどころやはり硫黄の匂いがする。生きている山なんだな。 2匹の犬連れの人がいて、楽しそうにわしわし登ってゆくその姿には癒される!飼い主さん達の方がバテバテの様子。途中川の中にざぶりと入って、クールダウンしていた。
沢を上がると平坦になり、そこは仙人岱湿原だ。木道が敷かれている。息を整えつつ、木道をぽくぽく歩く。
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この湿原の終わりあたりに、「山と高原地図」では"高山植物が見事"と書かれてある。いかにもそんな感じの枯れた草原だ。来年初夏に来ようねぇ!!と、オットの背中にしつこく言う。
そこからちょっとした急登になる。
陽も上がって暑い!!火山礫の足場の悪いところを、つづれ折りに上がっていく。振り返ると絶景〜。絶景〜と言いながら、休む。時には座り込んで休む。
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クロサンショウウオやモリアオガエルが生息しているという鏡沼(ちょっと大きめの水溜まりのよう)を横目に一踏ん張りすると頂上着!ほぼコースタイム。
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ひろーい!気持ちいい!ぐるりと360度の眺望。昨日登った岩木山もすぐそこに綺麗に見える。
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ワンちゃん達も上がってきて、これはもう相当可愛い。とても愛想のいい子達で、みんなに褒められて嬉しそうだった。
持ってきたコンビニお昼をもりもり食べる。うまい。お天気良く見晴らしの良い山頂で食べれば、たいていのものはご馳走だ。
写真を撮り、犬をかまい、下山開始する。来た道を戻れば2時間かからないで下りられるのだけど、ここは少々遠回りでもぐるりと周回できる道を選ぶ。
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さくさく下りて、林を抜けて上毛無岱(かみけなしたい)という広い湿原に出る。
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そこから急なながーーい階段を降りたら今度は下毛無岱に出る。湿原が多いんだな。ここも春先の高山植物が素晴らしいらしい。
その後は樹林帯に入り、どんどん下っていく。熊よけの鈴(カラコロと鳴るのはそれほどでもないのだけど、あのチリーンチリーンと高い音でキンキン鳴るのが、本当に苦手。ぐんぐんスピード上げるか、大休止するかして、やり過ごすほどに苦手)が前後で鳴っていてツライ・・・。(そういえばトムラウシ1人で登っている時には、ヒグマは怖いなぁと、カラコロ熊鈴つけていたのだけど、人とすれ違う時は鳴らないよう押さえていた。なのにたまたま押さえ忘れた時に降りてきた男の人に、"ここらへんは熊はでないよ!"と声をかけられたなぁ。いや出るでしょ!と思ったけど、きっとあの人も鈴嫌いだったのだろうなぁ。)
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急に眼下に建物が見えてきて、がしがしおりると酸ヶ湯温泉にぽろりと出た。13:40。おお。お疲れ〜。
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まだ宿にはチェックインできないので、併設されているカフェでアップルパイなぞを食べる。うまいーうまいー。リンゴがふうわり。今までで食べたアップルパイの中で一二を争う旨さだ。
15時やっとチェックインするも、湯治の人用らしい部屋は、遠く狭く古かった。
寝られればなんでも良いのである。それほど足にもきていないので、お風呂まで遠くてもだいじょぶ。
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途中素敵な休み所があった。ここは新しくてきれいで、椅子など家具もゆったり座り心地の良いものが並んでいる。
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早速お風呂に入り、17:30からの食事に一番で並ぶ。ゴウカケンランではないが、つみれ汁などハラヘリには沁みる美味しさ。ビールをごくごくやっていたオットは、部屋に戻るなり倒れるように寝てしまう。いつもこうだ。
20時から1時間だけ、混浴の大浴場が女性専用になるので、行ってみる。すごーい、天井が高い!広い! 壁も天井も太い黒い木でできている。雰囲気がすごい。すごすぎて、落ち着かない。
素敵な休み所で眠くなるまで、ゆるゆると過ごす。