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【写真解説】晩秋の雨

OM SYSTEM OM-1+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

晩秋の雨の夜、山奥の林道に現れたハコネサンショウウオを撮影しました。

尻尾が手前に

尻尾が手前に来るアングルで撮ることで、奥行き感を出します。
背景がないような状況では被写体のポージングや撮るアングルを工夫しないと単調な写真になってしまいます。

全身にピントを合わせたい

全身を画角に入れてかつボカさずに描写したいので、レンズの広角側12mmで撮影しました。
広角側の方が画角が広くて、被写界深度が深くできるからです。
夜の林道上なので、背景を気にする必要もありません。

被写体の頭を画面の中央寄りに配置する

広角で寄って撮る場合、画面の端に行くほどパースがついて手前に向かって伸びてしまうので、サンショウウオの頭部が伸びてしまわないように、画面の端にいかないように注意しました。
逆に尻尾は敢えて端に寄せることで少し長く見えるようにしています。

ストロボの光は暗めに

ストロボにはソフトボックスを被せた上で影取りも使用していますが、それでも光量が大きいと反射がきつくなってしまうので、現場ではかなり暗めに撮って現像時に持ち上げています。
背景を暗くして余計なものが入らないようにするためにも光量は最小限にします。

被写界深度

背景は抜けているのですが、レンズの画角的にどうしても地面のアスファルトが写ってしまうので、絞りは被写体がギリギリ被写界深度に収まるくらいに、F5.6に設定しました。
これ以上絞るとアスファルトの質感が若干うるさく感じるようになります。

ローポジションで構える

背景にアスファルトが写る面積を最小限にして、被写体を引き立てるためにレンズが地面に触れるくらいのローポジションで撮影しています。

様々なアングル・構図を試す

カメラを少しずつ動かしながら、いい感じに見えるアングルを探して撮りました。出来るだけいろいろなアングルから撮っておくと良いです。
広角では少しレンズを動かすだけで劇的に絵が変わるため、バリエーションを作りやすいです。
撮っているときにいい感じに見えていたアングルが後で見直したときに意外と微妙だったりすることもあるので、慣れない被写体ほどたくさん撮っておきます。
前からカメラを近づけると警戒してポーズを崩してしまうかもしれないので、正面からのカットは最後に撮ります。

引いて撮る

サンショウウオがいいポーズのまま結構長く止まっていてくれたので、寄って撮るだけではなく引きでも撮っておきます。
今回の採用カットもやや引き気味に撮ったものでした。

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