イノベーションは学生から起こせる~IBARAKIドリーム☆パスAWARD
中高校生たちがそれぞれの夢の実現や地域課題の解決に向けた取り組みを実践するIBARAKIドリーム☆パス。※新聞記事
午前中の予選には全部で15チームが参加し、決勝には6チームが進出。決勝ではプレゼンおよびポスターセッションを実施。決勝のプレゼンを聴講。
決勝進出6チームおよび全体の感想を記載します。
◼️いきいき夢学校(土浦日大)
廃校となった出身小学校を活用した高校生とお年寄りの交流イベント。プレゼンターの想いが伝わる熱いプレゼンが素敵でした。イベントの開催を通じて、継続のためには母体となる高校生ボランティア団体が必要との気づきが素晴らしい。一過性ではなく、続けるための仕組み作りは大事ですね。
◼️自律走行ロボット(並木中)
老老介護での家庭内の荷物運びの問題に対し、ロボットで解決するというアイデア。実際にハードとソフトを試作した行動力がいいですね。お年寄り向けのロボットでは、腰をかがめなくてもとれるように高さが必要、という気づきは、言われれば当たり前と感じるものだけど、はじめは気づきにくいもの。プロトタイピングを繰り返しながら課題の質をあげる良い取り組みです。
◼️姓だって十人十色(石岡二高)
人権問題の一つとしてLGBTに気付き、高校生1700人にアンケートを実施。最大の課題は身近なテーマになっていないこと。そのためにカミングアウトしている著名人を呼ぶシンポジウムを企画。課題は課題と認識されなければ解決されません。そんな当たり前のことを改めて認識させられました。
◼️あなたとしゃべりたいα(並木中)
家族が病気により発話が出来なくなったため、簡易なコミュニケーションツールを開発。まばたき回数のカウントにより意志を示しLineに通知するツール。使い勝手を家族に聞きながら改善している。これをしたい、ということを誰でもソフトウェアに実装出来る時代が近づいている。これを中学生がやったことは驚き。
◼️お年寄りを一人にさせない(笠間市リーダースクラブ)
一人暮らしのお年寄りが子供や地域と交流して孤独死をなくす、を目標として、お年寄りと子供の交流イベントを実施。複数の高校に所属するメンバーの意志疎通のための電話会議の活用など、高校の枠を越えた活動が素晴らしい。イベントにはターゲットとしていた一人暮らしのお年寄りは参加してもらえず、声かけの工夫が必要と気付いた。やってみて分かる気付きは重要ですね。
◼️ちゃりんりん(岩瀬日大)
りんりんロードを活用した自転車文化を茨城に根付かせる。走りやすいというハード面の魅力はあるが、夏場の雑草などのソフト面の課題がある。これを自ら除草・清掃する取り組み。加えて、自転車文化を子供から根付かせるために、かぶりたくなるおしゃれなヘルメットの無償提供を提案。やりたいことがあったら、他者に伝え、助けを求め、諦めない。開き直りともとれるこのポリシーは高校生ならでは。このようなパッションが魅力。
●全体の感想と気付き
企業にいると、提案には解決案とのセットが求められる。そのために課題のみを発信する場はない。しかし、実際には多くの課題に気づいていている。
今回の取り組みは、大人から見るとまだまだなものも多い。しかし、実際にやってみて失敗し、課題の質を高めている取り組みであり、この延長にイノベーションがある。まずは自分の夢や課題を発信する、これが大人に不足していることだと感じた。
参加した皆さん
素敵な発表ありがとう✨
※この記事の表紙画像はまつなが ひでとしさんによる写真ACからの写真を使用しています。
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