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3回止められたのに落ちない。ということは?...
相場の中で上昇を3回止められる形、三尊。このチャートパターンは通常、上昇を阻む強力な壁となります。
3回止められた!三尊だ!あれ、なかなか落ちていかないなぁ。ということは...?
今回はこのように値動きの意味に注目してトレードする方法について解説します。今回取り扱うのは、ポンド円 2023年7月21日の相場です。
4時間足 環境認識
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まずは4時間足で環境認識をしていきましょう。全体的にざっくりと見ると、現在は非常に上昇が強いということがわかります。
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上昇トレンドの裏付けとして、ダウ理論のトレンドも確認してみましょう。
①の上昇が最高値を作った上昇と言えるので、上昇の起点となった③の安値が押し安値となります。この押し安値を下に抜けるまでは上昇トレンド継続となります。
その後もう一度上昇(②)して高値更新を目指しましたが、前回の高値を明確に越えていないので押し安値とは言えません。
その後の相場は下降していき押し安値にアタックしていますが、明確に下抜けたとは言えないので現在も上昇トレンド継続中です。
上昇トレンドということは、押し目を待って買いたいという場面ですね。
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全体的に見ると非常に強い上昇トレンドですが、相場はきれいな三尊を形成して高値更新を抑えられています。
現在は三尊のネックラインを下に割っていくのか、それとも反発するのか?という重要な節目ポイントにいます。
三尊のネックラインを下に割っていくだろう、もしくは反発上昇するだろう、という"だろう"トレードは非常に危険です。十分に証拠を集める必要があります。
1時間足
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続いて1時間足を見てみます。
直近の値動きをみてみると、三尊のネックライン部分できれいに2回反発しています。三尊のネックラインがとても意識されていることがわかります。
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さらに最高値の部分からFE(フィボナッチ・エクスパンション)を当ててみると、①の谷に当てたFEの261.8%が赤いライン。そして②の谷に当てたFE161.8%が緑のラインとなります。
FEの161.8%、261.8%に到達して反応しているということは、直近の下降相場が目的地に到達したのではないかということを示唆しています。
これらのFEは三尊のネックラインとも重なるので、ここからさらに下降していくのは相当なエネルギーが必要だろうと考えられます。
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三尊の3つ目の山に注目してみると、3つ目の山の中でもさらに細かく4回止められています。これってかなり強い下降のサインですよね?
通常であれば水色の矢印のように簡単にネックラインをぶち抜いていくはずです。
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しかしネックラインをぶち抜いていくことはなく、きれいに反発しています。
ここでなにかおかしいなと感じるわけです。きれいな三尊で3回止められたのに、ネックラインを割っていけない。苦戦している。
ということは...?
1時間足レベルで見ると、まるで三尊が上昇を阻む強大な敵のように見えますが、上位足、つまり4時間足レベルで見ると現在はとにかく上昇の勢いが強いです。
三尊のネックラインを割ることに苦戦しているということを見抜いたら、じゃあ上位足の勢いに乗った買いを狙っていこうと思えるわけです。
これだけきれいな三尊が形成されれば、多くのトレーダーが売りを狙います。しかしその下降の希望が裏切られた時、相場は損切りも巻き込みながら強めに上昇していくことも予想できるでしょう。
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買いのシナリオ①は、直近の高値を上抜けた後の押し目を待って買いです。
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買いのシナリオ②は、ネックライン部分で3回止められたのを確認して買いです。
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その後の相場を見ていると、ネックライン部分で2回止められて反発した後に、もう一度ネックラインにアタックするために下降してきているように見えます。
5分足 エントリーポイントを探す
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続いて5分足でエントリーポイントを探します。
現在はネックラインへの三度目のアタックをして、少しだけ反発上昇しています。しかし全体的なスケールと比較するとこの反発はちっぽけなものであり、よし!ネックラインが効いているから買いエントリーだ!という根拠としてはまだ弱いです。
もう少しだけ待ってみましょう。
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その後、下髭を2回つけて少し上昇しました。これでも買いエントリーの根拠としてはすごく弱いですが、下降した先っぽでの買いなのでリスクリワードもよくエントリーする価値のあるポイントだと思います。
このポイントで買いをするのは怖い、という気持ちもよくわかります。その場合はもう少し待ってみて、やはりネックラインが効いていて下に抜けないというのを確認してからでもよいでしょう。
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その後の相場はネックラインで3回止められたのを根拠に上昇しました。
これまでレジスタンスとして効いていた水色のゾーンを上に抜けました。そこから押し目をつけて3回止められました。ここでレジサポ転換が発生していることを根拠に買いエントリーができそうです。
利確
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①のポイントから買いエントリーをして直近の③の高値まで保有すれば47pips、②のポイントから買いエントリーをして④の高値まで保有すれば55pips、⑤の強い下降の起点となった高値まで保有すれば100pips獲得できるエントリーとなりました。
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その他の利確方法としては、FEも使えそうです。上昇の起点となった部分に山ができているので、そこにFEを当ててみます。
①のポイントから買いエントリーをしてFE161.8%まで保有すれば120pips、FE261.8%まで保有すれば200pips獲得できるエントリーとなりました。