「御社の乱れ正します！」３～５話　―　村井良大氏がたっぷり見られて超ラッキー！

「笑顔が素敵なクソ野郎」
　村井さんのために作ったような役ですよね。調子こいてるちっちゃい不倫男を丁寧に演じてくれていて、嬉しかったです。登場シーンの様子が「戦国鍋」のキャバクラで麗奈ちゃんに接待されてるシーンを彷彿とさせて懐かしかったなあ。

　最近、ねっとり重くて救いのない番組が辛くなってきていたので、こういうドラマは大歓迎。メインキャラの３人が適度にスタイリッシュで肩の力を抜いて楽しんでます。
　
　今回は、３話続きで村井良大氏がゲスト出演。こんなのめったにないこと。一日千秋の思いで放送を待ってました。いや、大げさでなく。
　　
　あろうことか妊娠中の妻不在を狙った職場内不倫に味をしめた誠太郎くん。妻子持ちとバレるとネチネチと高校生レベルの嫌がらせ。ちょっといい男なのを鼻にかけてコソコソやらかしちゃう、けっこう身近にもいそうなやつ。回を追うごとにじわじわ追い詰められていく情けない姿が痛快です。
　職場内恋愛のつもりが不倫相手になってしまった風花さん。生真面目で、頑なに閉じている隙間からふわりと漂う美しさ、いかにも誠太郎タイプの男が執着しそうなキャラクターで魅力的です。
　
　さすがは役者仲間から「職人」と評される村井氏。不倫に癒やされようなんて甘い考えにハマってしまった恐妻家を、ドラマの埒を超えない絶妙なコミカルテイストで演じてくれました。息遣いが聞こえてきそうな自然体なのに、期待で目がはなせない。
　嘘がバレて豹変する眼差し、冷たく無慈悲な「愛してるよ」の声音。新しいターゲットからのメールを、ソファに転がりながらチェックする様子なんて、心のなかで舌なめずりしていそう。不穏な内容にジワジワと湧き上がる不安。急転直下、現れた妻は件の女と一緒だった！
　呆然～驚愕の表情、やっぱり村井さんはすごい。危ない人だった偽夫から大慌てで逃げだす後ろ姿なんて、もう絶品。きっちり成敗されちゃって、ああスッキリした。

　久々に押し三昧のドラマを満喫。ありがたや。