スペイン滞在の子どもの予防接種のこと
1年間のスペイン滞在。息子の年齢は1歳5ヶ月〜2歳5ヶ月。
その間、パスしてしまうのは1歳半と2歳の定期検診と予防接種でした。
出発前に、かかりつけのお医者さんに事情を話すと、1歳半の定期検診と同じような内容を診てくださいました。(母子手帳には書かれていないけれど)
そして、一歳半から受けられる予防接種は、四種混合(追加)と水痘(2回目)。
「予防接種のワクチンは世界で規格が同じだから、問題ないと思いますよ」と聞いて、勝手はわからないけれど、マァ、どうにかなりそうだな、と思っていました。
結果的に、四種混合と水痘は、スペインとの予防接種スケジュールの違いで処方できないとお医者さんに言われて帰国後に受けることになりました。
そして、日本では任意接種の髄膜炎菌ワクチンを接種することに。
ワクチンの費用は、自己負担でした。
(2023年度に四種混合の追加接種が1歳から、水痘2回目は1歳3ヶ月から受けられるようにスケジュールが変わったようです。出発してから気づきました・・年々変わっていくと思うので、最新の情報を調べると良いかと思います!)
地方によって違いはあるかもしれませんが、小さいお子さんと短期赴任でスペインへ行く方の参考になれば嬉しいです。
予防接種の予約まで
スペインの病院の予約の仕方を調べると、医師に直接連絡するように…と書いてあったので、加入している保険会社に対応している病院の代表アドレスを見てメールを送ってみる。
(医師に直接電話するのは、英語ができるかも謎だったのでやめておいた)
同時に、在スペイン日本大使館にもメールで聞いてみることにしました。
日本と違い、ワクチンを自分で薬局にもらいに行くとのこと。
とにかく、保険会社に聞いてみるのが良さそうだったので、連絡することに。
スペイン渡航のビザを申請するためにも、スペインの健康保険に入る必要があったので、大手で日本語も対応しているAdeslasに入りました。
日本語でのメールやり取りができるのと、返信も早いので助かっています。
健康保険は、診察も無料、妊娠した時に検診や出産費用(無痛分娩が普通だそう)も全てカバーしてくれる優れもの。
Adeslasで病院の代理予約もしているそうなので、予約申請をオンラインでする。翌週の小児科の予約が取れた、との連絡がありました。
初めてのスペインの小児科へ
子どもが風邪を引いた時に、病院の救急へ行ったけれど小児科は初めて。
どんな雰囲気なんだろ、やっと予防接種も済むぞ、とこの時はわくわくしていました。
小さな町の小児科専門医のところで、10階建てのマンションの一室に居を構えているところでした。
入り口の右側に小児科の看板が!
インターホンを押して、少し待つと助手のベテランそうなおばさんが開けてくれました。
受付はなく、入るとすぐに待合室がありました。
先に1組待っていたので、椅子に座って待つ。
呼ばれる前に、助手さんに保険証を渡し、さらに待つ。
自分たちが呼ばれる時には、もう2組ほど待っていました。
おばあちゃんや旦那さんも、一緒に来ている人が多かった印象です。
診察室に入ると、壁にはディズニー風なイラストが書かれていて、小さい子も見て楽しめそうな雰囲気。
先生は英語が苦手なようだけど、英語と夫のスペイン語で会話を試みる。
誕生日はいつ?など、先生に聞かれたので、内容を転記したスペイン語の母子手帳を渡すと、ほぅほぅ、という風にながめてパソコンに情報を打ち込んでいました。
「来院の理由は?」と聞かれて、ワクチンページを開きながら話す。
ただ、スペインでは、水痘は3歳、四種混合は6歳で接種だから今は処方が出来ないとのこと。
代わりに、髄膜炎菌ワクチンを任意で受けられるので(私たちの場合は、義務ではない)、処方しておくね。この処方箋を最寄りの薬局で渡して、購入してね。この病院で詳しくは聞くこと、それからまた2ヶ月後に来てね、と何度も説明してもらう。
その場では、「希望していた予防接種が受けられないけど、何かワクチンを紹介されているぞ..?ん?大丈夫かな…?」という混乱もありつつ(髄膜炎菌ワクチンなんて、たとえ英語で言われても???が頭の周りに浮かぶ…)、身長、体重を測って処方箋をもらい、その日は終わり。
辛抱強く説明してくれた先生に感謝(TT)
こちらの病院は、その日の診療内容とアドバイス、処方などが書かれた診断書を渡してくれるのでありがたい。
けれど、今日で終わらなかったか、こんなもんさ、と思いつつ、家へ帰りました。
ワクチンの購入
処方された髄膜炎菌ワクチン。
日本では任意接種になっていて、ヒトからヒトへ飛沫で感染する病気。アフリカで流行することが多く、海外の寮生活などをする場合は接種が義務付けられていることもあるそう。
スペインでの発生率も低いけれど、感染すると悪化のスピードが早く、乳幼児は重症になることが多いためスペインの子供は0歳から接種が義務付けられているみたい。
処方されたのは、bexeroとnimenrixでした。
色々と調べて悩んだ結果、どちらも副反応も少なく、スペインのいるのだし、、と接種することにしました。
四種混合と水痘については住民票のある神奈川県のワクチンの担当部署に連絡して聞いてみると、
四種混合は「生後2ヶ月から90ヶ月(7歳6ヶ月)に至る」まで、
水痘は「生後12か月(1歳)から生後36カ月に至るまでが定期接種対象期間」でこの期間であれば、効果に特段問題はないとのことでした。
(そして、この期間であれば、費用は公費)
標準の摂取期間とはずれてしまうけれど、今回は仕方ないので、息子の免疫が下がらないように気をつけてあげようと思う。
近くの薬局へ行くと、店舗に在庫がないから取り寄せるのに2日ほど待ってください、と言われる。
ワクチン2箱で、160EUR(25,000円ほど)でした。
2日後、取りに行くと病院に行くまで冷蔵庫で保管しといてくださいね、と渡されました。そそくさと家へ帰って冷蔵庫へ安置笑
病院にて
予防接種を打ってもらう病院は、小児科とは別の病院でした。
診断書に書かれた指定の病院へ。
ワクチンを持参するのだし、待ち時間長いと良くないかな?と予約をすることに。
家も近かったので、直接行ってみました。
スペイン語ではよく分からなかったので、最終的には英語で予約!
翌日、夫と一緒に病院へ。
NIEカードと保険証を入り口の受付で渡して、
ワクチンも持参していると伝える。
その場でワクチンの箱を開けながら、予防接種済みの記録をするから、母子手帳ある?と聞かれる。
摂取記録を残してもらえる、と安心。
母子手帳は日本語と英語表記だけど、スペイン看護師さんがここであってる?と「その他ワクチン」のページをすんなり指差していたから、みんなで爆笑していた。陽気です。
その後、Vamos!(行こう)と言われて、いよいよ接種へ!
息子は大泣きだったけれど、無事に終了。
お風呂も当日からokでした。
その後、20-30分待合室で待機してから帰宅しました。ずっと抱っこのままで不機嫌な息子。
今までは処置室を出たらケロッと忘れていたので笑、記憶が長くなってきたんだなぁとこれも成長なんだと思いました。
待っている間、ぐずる息子を受付のおばちゃんがあやしにきてくれたり、クッキーをくれる。
クッキーを食べるのは初めてだったので、20分ぐらいしばらく手に持ってながめたりしてから、完食してました。よかったね^^
おばちゃん、ありがとう。
特に副反応も起こらず、ひと安心でした。
bexeroは2ヶ月後に2回目の接種があるので、また小児科の先生のところへ処方箋をもらいに行く予定です。
自分でワクチンを用意するというスペインの合理的な性格を感じた予防接種のあれこれでした。