Stihlチェーンソーのイグニッション・コイルをつくる
ドイツ製のチェーンソーに「STIHL」というのがある。
ちょっと前に、これの「MS084」というモデルが手に入った。切り倒した木を自分で製材するのにちょうどよい。力があるので、エンジンをフル回転させなくてもユルユル~とストレス少なく作業できる。
CDI (イグニッション) ユニット が壊れた
ところが、クランク・ベアリングを交換したり、チェーン・ブレーキを交換したり、いろいろ修理して稼働させてみたら、20-30回の試運転でイグニッション・コイルがスパークを飛ばさなくなってしまった。
ネットで調べると、コイルはすでに生産中止、かろうじて米国のサイトで中古品を販売しているだけ。
米国の「Arborist Site」を閲覧していたら、このモデルのイグニッション・コイルは寿命が短いらしい。
イグニッションコイルを巻く
仕方ないのでホームメイドしようと試みた。
コイルの導線は手元にあった、すでに分解していたモーターの導線を使うことにした。
これをホームメイドの「コイル巻き器」に取り付けて巻く。
作るコイルは、エキサイターコイル、と、タイミングコイル、の二つ。
上の画像は「エキサイターコイル」を巻いている。
それぞれ巻き終えて元のラミネート・コアに装着したのがこちら。ラミネート・コアというのは、カタカナの「ヨ」の字の形をしたコイルの芯。
これを新たに追加した「一次・二次コイル(イグニッション・コイル)」に接続している。上の画像の黒い四角のパーツがそれ。
LT Spice を使ってシミュレーション
あらかじめ「Lt spice 」というシミュレーション・ソフトで動作を確認する。
そのあとで取り付けて、フライホイールを片手で回してみると、オシロスコープにスパーク直前の電流波形が映し出される。
「125V」と青色で書き込んだ波形はエキサイターコイルの波形。
「1.6V」と黄色のほうはタイミング・コイルの波形。
実際のCDI 回路を作る
試運転
これで試運転すると、このような具合。
まだキャブレターの整備がいまいちのようす。
この後、分解してヤマハ純正のキャブレター・クリーナーで洗って、良くなった。