No.40 心の締め作業

私はきっと今すぐ全ての光を遮断して、軽い空腹を感じたまま眠りにつくべきなのだろう。わかっていながら私はやかんを火にかけ、餅を焼き、小さなお椀に力うどんを作っている。
今、日付が変わった。

十数時間前に夫が単身赴任先へ戻り、私の年末年始が終わった。
おそらく家庭をもつ多くの方が共感してくれると思うのだが、年末年始は何かと忙しい。なぜだか朝から晩までバタバタしているし、心が忙しない。
終わってほっとしたような、寂しいような、心細いような。

疲れているはずなのに、なぜ私は深夜にパソコンに向かって、力うどんを啜りながらnoteを書いているのか。

これはたぶん心の“締め作業”だ。
アニメ『とっとこハム太郎』の最後でロコちゃんが「今日はとっても楽しかったね。明日はもっと楽しくなるよね、ハム太郎!」と言っていた、あの流れに近い。たぶん。

居酒屋で働いていたときは閉店後に店内の清掃や次の仕込み。
携帯ショップで働いていたときも閉店後の清掃や在庫確認。
コンサルで働いていたときは週報や月報を書いていた。

私の日常にはこれが足りていなかった。
あ~今日も一日頑張った! 終わった終わった! 明日も頑張ろう!
っていう気持ちの切り替えができないまま体を引きずっていた。

これに気づいたのは大晦日あたりだった。
では新年から何か「自分の心の締め作業」になりそうなことを始めてみるか? と思ったけど、良いものが思い浮かばないまま今に至る。
日記を書くのは好きだけど、毎日noteを書くのは現実的じゃない。
と言うか経験上、一行日記すら今の私には続けられない。
毎日無理なく続けられる締め作業って何!?

子供を寝かしつけるときに「今日はとっても楽しかったね。明日はもっと楽しくなるよね、息子!」と話しかけるのも良さそうだけど、寝かしつけ後にまだ仕事が残っているパターンも往々にしてあるので難しいところである。

と、ここまで書いて気づく。子供に「今日はとっても~」と話しかけることを心の締め作業とするなら、寝かしつけ後に仕事を残さないように日々のルーティンを改善すれば良いだけなのである。
続けられないと言った一行日記だって、続けられる方法をもう一度探してみてはどうだろうか。

心の締め作業を決めることは、今の生活を見直すことなのかもしれない。
2025年末、私の心の締め作業は何になっているんでしょうかね。
(もちろん決まっていないというオチもありうるのですが)

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