見出し画像

’24年2月4日執行 京都市長選挙

京都市長選の取材をしました。
4期京都市長を続けた 門川大作氏が任期満了、現役引退したことにより、16年ぶりに新人5人の対決となり、新しい京都市政が始まります。
京都に隣接している大阪で、『2025大阪・関西万博』『2030年大阪IRカジノ』が行われます。京都市長の各立候補者たちは、このことをどう考えているのか、そして、新人5人の対決ならではの『門川市政の良かった点、悪かった点』を、取材させていただきました。

【投票日】 2月4日(日) 午前7:00〜午後8:00 (一部の投票所を除く)
【期日前投票】1月22日(月)〜2月3日(土) 午前8:30〜午後8:00

【福山和人】1月28日(日)街頭演説・京都タワー前

無所属・共産党支援・元京都弁護士会副会長 福山和人(62)

質問①《門川市政の良かった点、悪かった点を聞かせてください

 良かったところは、例えば、気候温暖化についてかなり進んだ条例を制定されたんで、その辺は良かったんじゃないかなと思いますね。他にも「歩くまち京都」だとか、いろいろ意見はありますけれど、私から見て、進んでるなと思うところもあるので、そういう点は良かったと思います。けれど、4期目にやった、いわゆる行財政改革。箱物を優先しながら市民に痛みを押し付ける、これがもう一番最悪だと思いますね。
私の見方は、端的に言うとそういうことです。

質問②《大阪・関西万博についてどう思いますか?

 すごく経費が膨れ上がってますよね。京都市が直接的にそれを緩和するわけでは無いけれど、大型の箱物がそういう形で、すごく上振れをしていくという典型例だと思います。だから、そういうあり方に対しては、市民の目線で厳しくチェックをしていくことが必要ではないかな、そんなふうに思っております。

質問③《IRカジノについてどう思いますか?

 京都からも、おそらく、多くの方が、ギャンブルの犠牲になる恐れが非常に高いと思います。私は、弁護士ですので、いろんな債務事件を取り扱ってきましたし、被害者を新たに再生産するようなものについては、私は、よろしくないと思ってます。


【村山祥栄】1月26日(金)街頭演説会・四条烏丸駅前

無所属・元京都市議会議員 村山祥栄(45)

質問①《門川市政の良かった点、悪かった点を聞かせてください

 門川さんの良かった点は、観光客が増えて、観光振興がかなり前に進んだってのは、良かったと思いますね。
悪かった点は、やっぱりお金のことはあんまり考えなかったってことですね。もう一つは、やっぱり、観光にシフトさせすぎてて、それ以外のことがかなりおざなりになった。例えば、オフィスが全くできてなかったとか、人が減ったとか、そういうことあんまり意識されずに、とにかく観光客増やすことがいいんだ!みたいな、そっちにちょっとだいぶシフトされるので、そこはまぁ功罪一体かなと思いますね。

質問②《
大阪・関西万博についてどう思いますか?

  大阪・関西万博については、みんな勘違いしてるんですけど、“大阪“・“関西“万博なんですよね。だから、実は京都はもっとコミットしなきゃいけないんですね。そういう意味で、全然コミットできてない今の現状っていうのは、非常にもったい無いし。逆に、万博会場から京都にどうして人を呼んでくるかとか、こういうことを、本当は考えなきゃいけないんだけど、まるで万博悪いとか、良いとか、全然違うとこに議論が行ってて、本来やるべき話ができていないので、それは非常にもったい無いなっていうふうに、僕は思います。

質問③《
IRカジノについてどう思いますか?

 僕はIRカジノは、おやりになったら良いんじゃないかと思う。これはもう国際的な一つの潮流で、観光立国の中でIRっていうのは、やっぱり、もう一つの基軸になっていますね。そういう意味でいくと、僕はやっぱり日本でやるべきだと思ってますし、京都はもちろん手を挙げてないんでやらないんですけど、やったらいいし。
みんなね、「カジノ、カジノ」って言うんですけど、IRっていうのは本来カジノがあるバージョンと、無いバージョンがあるんですよ。だから、IR=カジノだっていうと、実はそうじゃなくて、例えば、香港とかはIRはやるけど、カジノはダメですよとか。だから、国によって、実は、その辺りの捉え方が違ってて、ある程度、僕は、IRはやりたいなと思ってるけど、必ずしもカジノイコールではないと。でも、カジノも別にあっていいと思うんですよ。それをやることで、例えばパチンコとかの整備もちゃんとできるんであれば。実は、パチンコなんか最高の依存症を作るあれなので。
だから、その辺の議論も合わせてやらなきゃいけないので、でも、総論としては僕はやるべきだと思います。


【二之湯真士】1月28日(日)桃太郎・四条烏丸

無所属・元京都府議会議員 ニ之湯真士(44)

質問①《門川市政の良かった点、悪かった点を聞かせてください

 私は門川市長が市長になられる前から、よく知っているんですよ。非常に熱心だったな、という風に思いますね。例えば、ゴミ行政。ゴミ袋を導入して、焼却施設が5つから3つに減ったりとか。そういう所の行政改革は、進まれたんじゃないかな、というふうに思いますね。あとは、四条通りの歩道を広げました。交通渋滞ができて非常に不評だったんですけども、その時に、「これからは中心部は公共交通と歩行者優先ですよ」と言って、もっと基本的な考えを伝えていたら、あの事業も評価された事業になったんじゃないかな、というふうに思います。
僕は、新聞とかでも辛口の点数をつけたんですけども、何かっていうと、例えば保育士を確保するために給料を高いまま保っていたとか、親の保育料は安くしていたとか、高齢者の市バスに乗る時の敬老乗車証は一定維持した、とかあるんですけど。それらは、のちの人たちが使うべきお金を使って、今の人たちのサービスをしていた。それが行き詰まって、財政破綻するかもしれない、というようなことを言われたわけですね。そうると、今まで良かったって評価された事業っていうのは、実はダメだったんじゃないか、のちの人から怒られるような、自分たちのお金使って、前の人たちは良かった良かったって言っていたとしたら、それはその時代の評価で、今になってみたら、のちの人たちの利益を先食いしていたということだから、評価できなくなってしまいますよね。財政っていうのは、非常に重要な評価の指標のひとつであって、だから、財政危機を招いてしまったっていうのは、多くの評価を損ねてしまうものというふうに思っているので、結果として私は、NHKのアンケートでも39点を付けたんです。
いろんな人がいるので、何やっても批判はあるし、だから50点を超えたら政治家として良かったんじゃないかと思うんですけど、そういう基準で言って39点。50点には至らないということですね。

質問②《
大阪・関西万博についてどう思いますか?

 万博は、非常に夢のある事業だと思います。だから、やった方がいいと思います。しかし、今、間に合うのか?間に合わないんじゃないのか?っていうような話がある中で、慌ててやることがいいことかどうか、ということとか、復興と万博は違うと言っても、そういうふうな人の気持ちが出てきた中で配慮したら、もう少し国民が落ち着いて、万博は子どもたちにも夢を与えるしやった方がいいんじゃないか、っていうような世論ができてからやるってぐらいでもいいんじゃないかなと。コロナと能登半島地震は違うとはいえ、オリンピックも延期されましたよね。だから、柔軟に対応できるんだったらしたらいいんじゃないかな、と思いますね。

質問③《
IRカジノについてどう思いますか?

 本当に資本主義の権化っていうか、象徴みたいなカジノはね。僕も昔、香港・マカオに視察に行ったことがあるんですよ。いろんな仕事をする会議場があって、ホテルがあって、そして買い物をするショッピングモールみたいなのがあって、カジノIRがあるんですね。多くの人が来て、仕事をして、買い物して、カジノで遊んでもらおう。こうやってお金を集めていくんだな、と。世界ではね、そういうもんだな、と思ってね。今はそういう社会だから、乗り遅れるなということでいくんやったら、そうかもしれないけども、どうかな。カジノは、賛成でも反対でもないかな。


【松井こうじ】1月26日(金)個人演説会・松尾小学校

無所属・自民党、公明党、立憲民主党、国民民主党 推薦・元官房副長官 松井こうじ(63)

質問①《門川市政の良かった点、悪かった点を聞かせてください

 良かった点はね、やっぱり、学校教育が抜群に良くなった。僕らの時は「十五の春泣かせないけど、十八の春は泣く」という、そんな時代がありました。学校教育推進として、財政も、最終的には、まだまだ厳しい構造ですけど、最悪の状況から黒字化された。何よりも教育。街づくりをしっかりやられた。
課題はね、やっぱり人口流出ですね。若い人たちが京都の街を離れている。これは、誰のせいとか言うんじゃなくて、今、京都の一番深刻な問題ですね。
それから、オーバーツーリズム。ここら辺の課題をどう解決するかが次の市長、私としては、それに重点的に取り組みたい課題の2つですね。

質問②《大阪・関西万博についてどう思いますか?

 これはね、国が決めている話ですから。しっかり、大阪・関西万博は成功させていただいて、京都はその流れで、たくさんの方に京都の魅力を知ってもらいたい。だから、我々も協力していきたいです。

質問③《IRカジノについてどう思いますか?

 私はね、そういう街があってもいいと思っています。京都の街では、カジノは慎重であるべきだと思っています。


【高家悠】選挙公報

諸派・実業家 高家悠(35)

SNSでの呼びかけでは、連絡はありませんでした。
選挙取材でお会いした記者さんたちにもお聞きしたところ、どの媒体も取材拒否とのことです。有権者の方の大切な一票を託すための情報として、記事を書くことができず残念です。
高家候補のご健闘をお祈りいたします!


※1月21日公示日の届出順で記事を載せています。
※取材現場での候補者の予定の関係で、記事の長さに差が出てしまっています。ご理解ください。
※是非とも候補者に直接会い、話を聞いてみてください。
※投票できてうらやましい






いいなと思ったら応援しよう!