記憶の扉

先日、きゃらをさんの

記事を読んで（厳密には聴いて）

その記事は、こちらから↓

https://note.com/kyarawo/n/n4f0846f37b3c

古い記憶がよみがえってきた。

高校一年生になって

しばらくしたら、

「宿泊研修」という名目で

新入生は毎年、

和歌山県の串本にある

ホテルに行く行事があった。

海の近くという事で、

最終日は海岸で

自由時間が設けられたが

私にとっては

忘れられない思い出がある。

夕食後に、

広いホールに7クラス

全員集められて

映像鑑賞の学習時間があった。

『タバコの害について』

他にも学校の校訓の長い説明やら

校歌も歌わせられた気がする。

事件はそのあとに起きた。

出席番号順に

5人ひと部屋くらいで

部屋割りされていて、

その中にクラスでも

目立つ女子がいた。

制服のスカート丈も

ジャージも、

少しでも

自分を可愛く見せるために

短くするような

どちらかというと

私とは友達になれないタイプ。

消灯時間が過ぎて、

暗闇の中

５つ並べてある布団。

その目立つ女子と

仲が良い女子が

こそこそ話をしている。

入り口の扉の下に

通路の明かりが少し漏れる。

見回りをしている先生の

足音や人影が見えると

スッと静かに寝たフリをするのを

何度か繰り返していた。

何分くらい経ったか

分からないが、

私的には

（早く静かにして…

明日も早いしもう寝たいんですけど）って

内心かなり迷惑だった。

１時間くらい

そんなことを繰り返していたが

ついに

「バーーン‼︎‼︎‼︎（扉の開く音）

お前らいい加減にしろ！！

今すぐ廊下に出ろ！」

生活指導のラグビー部顧問の

学校一怖い先生の、

ホテル中響き渡るような

叫び声で叩き起こされた私たち。

じゅうたんの通路だったから

少しはマシだが、

5人全員正座。

くどくどと説教する先生も

大変だろなぁと今なら思える。

私は「人の話は目を見て聞く」という

その日の教育に基づいて、

先生の目をじっと見て聞いていた。

しかし、

「なんか言いたい事あるんかーーー！！」

イラついている先生には

私が睨んでいるように

見えたんだろう。

みんな１発ずつ

耳鳴りするくらいの

全力で頭をどつかれた。

『親にもぶたれた事ないのに！』と

アムロみたく叫びたかった。

ハッキリ言って

早く寝たかった

人数の方が多かったのに、

完全に巻き込み事故。

大人しく部屋に戻ったが、

しばらく

頭はじんじん

痛いままだった。

翌日、殴られた付近を触ると

5人ともプクッと

たんこぶが出来ていた。

きっと

私の記憶から

消し去りたいリスト

上位独占の苦い思い出。