観光客から見たリゾート地「バリ島」の現在
こんにちは。インドネシア・ジャカルタ在住駐夫の祐輔です。
さて、いきなりですが質問です。あなたが「インドネシアの観光地」と言われて、真っ先に思い浮かぶのはどこですか?
現地のインドネシア人が言うには「日本人はバリ島とボロブドゥールがとっても好きだよね〜。日本人はインドネシアに住んでいる間に、少なくともその2つには旅行するイメージがあるよ」とのこと。あなたが思い浮かべたのも、この2つの観光地の内のどちらかだったのではないでしょうか?
そんな例に漏れず、先日私も妻と一緒にバリ島へ行ってきました。インドネシアに住み始めてから初の観光旅行。駐夫生活とは直接関係ありませんが、せっかくなので紹介させて頂きます。
姿の見えない外国人
バリ島は、ジャカルタがあるジャワ島のすぐ東側に位置します。といっても、ジャカルタからは約1000kmも離れているので飛行機移動。日本でいうと東京‐屋久島間くらいの距離のようで、1時間半ほどであっという間に着いてしまいました。
私が訪れたのは、インドネシアでオミクロン株が感染拡大する前の1月上旬の週末。海外からの直行便再開前だったため、空港やホテル、観光地にいたのはインドネシア人が主で、外国人の姿はほとんど見えません。泊まったホテルのスタッフの話では、コロナ前は中国人や地理的に近いオーストラリア人が多く訪れていたそうですが、水際対策強化に伴い激減。少し前には、2021年1月〜10月の外国人観光客数がわずか45人だった、とのニュースが話題になりました。
寂しげに見えたバリ
私はたくさんの外国人観光客で溢れるバリ島を見たことはありませんが、普段ならばいるであろう人影が減った影響か、やはりどこか寂しげに見えました。記事冒頭の写真はホテルのプライベートビーチなのですが、私以外は清掃員のお爺さんがいるだけ。ホテルでも宿泊客とすれ違うことは稀で、敷地内にいたリスの方が出会う確率が高かったかもしれません。(すみません、さすがに言い過ぎました)
観光産業がメインのバリ島。コロナによる経済的打撃は計り知れません。私の泊まったホテルでは、客が少なすぎて5つあったレストランは1つを除いて閉鎖。旅行中に運転手を務めてくれた男性も、以前はサーフィンのインストラクターなどをしていたものの現在は仕事がないと話していました。
2月3日には日本→バリ島の直行便が再開し、2月は週1回運行されるとのこと。シンガポール—バリ便も再開し、隔離期間も短縮。オミクロン株が流行中ではありますが、少しずつ先行きが明るくなってきたような気もします。一筋の光かもしれませんが、この光をたどった先に以前の賑わいを取り戻したバリ島があることを祈るばかりです。
さすが「世界有数のリゾート」
外国人観光客が減っているといっても、観光地は逃げません。私が滞在したのは2泊3日でしたが、「さすが世界有数のリゾート地」と感じる見所がたくさんありました。いくつか紹介します。
①ランプヤン寺院
割れ門が有名なランプヤン寺院。バリの空港からだと車で約2時間と少し離れた場所にあります。晴れていれば、門の合間からアグン山と言う山が見えるそう。私が行った時は少し雲がかかってしまい、残念ながら完全に山は見えませんでした。
有名なフォトスポットのため、普段であれば写真を撮るために2〜3時間待ちは当たり前とのこと。しかし、現在は観光客がほとんとおらず、私は20分ほどで撮影することができました。
②ウルワツ寺院のケチャダンス
私が小学生の時、音楽の授業で聞いて衝撃を受けたケチャ。ケチャ自体は男声合唱のことを指すそうですが、現地では一緒に舞踊劇が上演されケチャダンスとして楽しまれています。「チャッ、チャッ、チャッ」と言う小気味良い声とともに、繰り広げられる舞踊劇がとても楽しめました。
毎日夕方6時から公演があり、晴れていれば海に沈む夕日とともに鑑賞することができます。
③もちろんご飯も美味しい
食べ物ももちろん美味しいバリ。ビーチに出したテーブルへお店で焼いたり蒸したりしたロブスターや貝、魚を持ってきてくれる「イカンバカール」。海鮮バーベキュー屋さん、みたいなイメージでしょうか。波の音を聞きながら飲むビールはたまりません。
また、ランチで訪れた「ワルンカンプン」と言うお店もオススメ。「田舎の食堂」というような意味の店名だそうですが、ナシゴレンやミーゴレンなどイメージできるインドネシア料理は大体メニューにあり、それが全部美味しい。写真の料理プラス、ビールやジュースを4杯ほど飲み、全部で2000円程度でした。神。
コロナが落ち着いたら是非バリへ
正直2泊3日では全く回りきれないくらいの見所がバリにはありました。私が見たり食べたりできたものは、ほんの一部分。日程が厳しく、泣く泣く行くのを断念した場所もたくさんあります。現在はコロナの影響でなかなか自由に移動ができませんが、落ち着いたらぜひ皆様もバリへ遊びに来てみてください。