〈ビジネス連携story#04〉「キク・ツナグ・ウゴク」で、県内の素晴らしい人たちをもっと輝かせたい!
こんにちは、山口県中央会です。
このnoteでは、事業者同士の連携事例をわかりやすく発信しています。
今回は、「ライフスタイル協同組合」の皆様にお話しを伺いました。
#04 ライフスタイル協同組合
―ライフスタイル協同組合では、どのような事業をされているのでしょうか?
船﨑さん:
「キク・ツナグ・ウゴク」をキーワードに、イベントやセミナーの企画運営、ワークショップなどを行っています。
主なお客様は女性創業者の方たち。その方の個性や能力を引きだしながら、同じ志を持った事業者と繋げたり、新しい事業展開を一緒に考えたり。
伴走しながら、その方だけの「しあわせスタイル」を提案しています。
渡辺さん:
ここ数年は萩市須佐地域の観光メニューやお土産品開発だったり、日本財団さんの「海と日本プロジェクトinやまぐち」の実行委員会だったり、女性創業者の支援に限らないお仕事も増えてきていますね。
―設立のきっかけを教えて下さい。
船﨑さん:
県の女性創業セミナーWITTY(2014~2019年)がきっかけです。
協同組合をつくってセミナーの企画運営を受託すると決め、同じ想いを持つ仲間たちと一緒に立ち上げました。
私はかつて、県の女性起業支援塾に通っていたのですが、そのときにいくつか疑問があったんです。
どうして講師が全員男性なのか、なぜ子どもたちが家に帰ってくる時間帯に講座を開くのか……など。
そういった疑問をWITTYでは全部クリアして、200 人以上の受講生に伴走支援できたのは、大きな手応えがありました。
私一人じゃとてもできなかったし、協同組合だったからこそ完走できたと感じています。
―そもそも、どうして協同組合という形を選んだのでしょうか?
船﨑さん:
私は株式会社の運営も経験してきました。
株式会社は、ひとつの商工会議所に1000~2000社が登録しています。
でも協同組合は、まだ県全体で400団体に満たないほど。存在そのものが貴重だし、さまざまな支援だって受けやすいんです。
それに、なんといっても中央会の人が親切。
ライフスタイル協同組合を立ち上げる前から、本当にさまざまな相談に親身になってのっていただいて、深く信頼していたんですね。
だから、新しく立ち上げるなら絶対協同組合がいいって、私のなかで決めていました。
―協同組合だからこその特徴やメリットを、具体的にどのように感じられていますか?
大田さん:
個人ではとても考えられないような大きな案件に携われるところですね。
そうした経験からの学びが個人事業主としての仕事にもプラスになって、自分がやりたい仕事、できる仕事の幅が広がっていきます。組織と個人、どちらの仕事にもメリットをもたらす働き方が可能なのも、協同組合ならでは。素晴らしいと感じています。
渡辺さん:
会社ありきではなく、想いありきなんですね。
やりたい何かがまずあって、形にするためにみんなで動いていく。
最初は「えっ!? そんなのできるの?」と思うようなプロジェクトでも、みんなの想いの力でやり遂げていく。
こんな素敵な仕事に携われて幸せだなっていつも感じています。
それに、本当に働きやすいんです。こんなに柔軟なやり方があるのかと。
私は数年前に山口を離れて神奈川県で暮らしていますが、変わらずライフスタイル協同組合の仕事を続けていますし、中央会にも以前と同じように支援をしていただいています。感謝しかありません。
大田さん:
そう! ほんとに中央会の皆さんにはお世話になっています。
私は協同組合のお金の管理を担当していますが、最初のころは正直言って経理の知識はゼロでした。
「こんなことを聞いても大丈夫かな」といった初歩の初歩みたいな質問にも、中央会の方にひとつひとつ丁寧に答えていただいて。
あのときは、ものすごく助かりました。
―最後に、これからのビジョンを聞かせて下さい。
大田さん:
私は広島生まれですが、山口の人たちはすごく能力があるのに自己アピールが苦手という印象があります。
自分の素晴らしいところに気付いてないというか……。
そんな人たちに寄り添って、他の面白い人と繋いで化学反応を起こしていく。それが私たちの使命だと考えています。
一人ひとりの素晴らしさを遠慮なく発揮して、輝いてほしいんです。
船﨑さん:
確かに。しっかりとその人の素晴らしさを引きだして、繋いでいきたいですね。
「繋がりがつくれない」というのが山口県の課題の一つだと常々感じているので。
個々の事業者には本当に素晴らしい方がいらっしゃいます。そのひとつひとつを繋いでいくなら、想像を超えるようなすごい力が発揮できるはず。
でも、そこに気づいている人はまだ少ないんです。
小さくてもいいので、各々が繋がるきっかけづくりをもっとしていきたいと強く思っています。
渡辺さん:
繋がりながら「私、もっとできるんじゃないか」という気付きを得ていくと、それまで想定していなかった思わぬ可能性が広がっていきますよね。
私たちがそんなチャンスを届けられるなら、本当に嬉しいです。
取材を終えて
ライフスタイル協同組合の皆様が組合を設立したきっかけは「女性創業セミナーWITTY」でしたが、この事業をきっかけに様々な人と人とのつながりが生まれ、その後女性創業者支援以外の多くの取り組みが可能となっていったことが印象的でした。
実際、現在の副理事長である渡辺さんは、設立当初は仕事を退職されたばかりで組合をお手伝いするサポーターの一員でしたが、多くの女性創業者の想いに触れたことでご自身にもやりたいことが生まれて開業され、正式な組合員となられました。
これも、協同組合という核となる組織があるからこそ可能となったことだと思います。
ライフスタイル協同組合さんの特徴は、プロジェクトごとに連携先が変わること。
組合員だけでは対応しきれない大きな案件でもスキルに応じた連携先を選び、プロジェクトを組んで確実に事業を遂行することで組合の信頼に繋がっています。
まさに、組合事業を通じて「キク・ツナグ・ウゴク」を実践し、人と人との繋がりづくりを促進されている点が印象的でした。
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