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足場屋は大変?仕事できついといわれるポイント7選! 2023/8/28

最近聞かなくなった言葉ですが、「3K」という言葉があります。「3K」とは、1990年頃に流行した言葉で、「きつい・汚い・危険」の頭文字を取った言葉です。

1990年頃の日本は、バブル景気が頂点に達し、就職も超売り手市場でした。超売り手市場だったため、「3K」と呼ばれる職種は敬遠される傾向がありました。

現在でも「3K」と呼ばれる職種があり、建築業界は「3K」の代表的な職種とされています。建築業界の中でも、高い場所に真っ先に上がり、安全に作業を行うための足場を組み立てる職人の仕事はきつく・危険な作業です。

今回は、足場屋の仕事内容を説明し、きついと言われるポイントについて解説します。


1.足場屋の仕事内容

足場屋の仕事内容は、建築作業を行うための足場を組み立て・解体することです。足場を組み立てるためには、事前に足場を組み立てる現場を確認しておく必要があります。

理由は、建築する建物と工事で使用できる敷地を確認して、どのような足場を組むのかを決めなければいけないからです。またどのような足場を組むかだけでなく、足場の資材を運搬するトラックの位置や資材の搬入経路などの確認も必要です。

足場を設計する時に行うのが、足場の割り付けです。足場の材料には規格があり、決まった寸法となっています。決まった寸法の足場部材を、建築する建物に合わせて組まなければなりません。

建物と足場の隙間が適切になるように、足場屋は足場の割り付けを行います。建築工事が完了した後は、足場を解体しなければなりません。解体する時も、トラックの位置や資材の搬出経路を確保する必要があります。

建物が無かった時は資材を搬入できたが、建物が完成した後に資材が搬出できないということはあってはなりません。建築工事を効率的に行うために、足場屋の役目は重要と言えます。

2.足場屋の仕事できついこと7選

ここでは、足場屋の仕事できついことについて次の7つを紹介します。
・朝が早い
・材料が重い
・上下関係が厳しい
・天候の影響を受ける
・危険な高所作業
・時間に追われる
・現場が終わっても次の日の準備がある

2-1.朝が早い

多くの建築作業は、日中に行われます。足場は建築作業を行うのに必要なため、早朝から作業を開始することが多いです。他の職人が集合する前から作業を行い、他の職人が集合した頃には作業を終えていなければならないこともあります。

夏場は日の出が早いので早朝から作業して1日の作業時間を長く取れますが、冬場は日の出が遅いので暗いうちから作業準備を行い、明るくなったら直ぐに作業に取り掛からなければなりません。

2-2.材料が重い

足場を組むために多くの資材を使用します。一つひとつの資材は人が持てる重さではありますが、一つひとつ運搬していては効率が良くありません。

作業の効率を上げるにはまとめて運ぶ必要がありますが、資材をまとめると重量が重くなります。また、資材を高い場所に持ち上げることも必要です。持ち上げる作業は、体にとても負担がかかります。

作業中に足場の材料を落としてしまった場合は、大事故になる可能性もあるので、資材の取り扱いは無理をしないで慎重に行わなければなりません。

2-3.上下関係が厳しい

足場屋の仕事の多くは、高い場所での作業となるため危険が伴います。一瞬の気の緩みが大事故につながるからです。

危険が伴う作業を集団で行うためには、強いリーダシップが欠かせません。経験の浅い作業者が危険な作業をしている時には、厳しい言葉で注意されます。

親方と呼ばれるような責任者にとって、作業者は家族のような存在であるため、作業者がケガをしないようにと思う気持ちが、つい厳しい言葉になってしまうようです。

2-4.天候の影響を受ける

足場屋に限らず、屋外で作業を行う建築工事は、天候の影響を受けます。足場工事においては、雨や風が強い場合は作業を中止することもあります。雨が降っていたり、風が強く吹いていたりすると、安全に作業ができないからです。

しかし、小雨や少し風の強い日などは作業を実施するという判断もあるでしょう。雨や風以外にも、冬の寒さや夏の暑さも作業者にとって大きな影響があります。

2-5.危険な高所作業

足場屋は安全に作業を行うための足場を組む職人です。足場屋が作業を行う時は、当然ですが足場がありません。

安全な足場の無い中で、命綱を頼りに作業を行います。安全に作業を行うためのルールはありますが、足場屋は危険が伴う高所で作業を行わなければなりません。

足場の高さには上限は無く、高さが数メートルの場合や数十メートルの場合、さらには数百メートルということもあるでしょう。

2-6.時間に追われる

足場の組み立て作業は、建築作業の最初に行われる工事です。足場の組み立てが終わらないと、次の作業ができません。

そのため、時間に追われることがあります。通常の建築工事では、足場の組み立て作業時間は適正に確保されていますが、天候などによる工事の遅れが発生した場合、作業者を増やしてでも要求された時間内に完了するように依頼される場合があります。

2-7.現場が終わっても次の日の準備がある

足場屋の仕事は、現地で足場を組み立てるだけではありません。朝一番から効率よく作業を行うためには、次の日の準備を前日に行わなければなりません。1日現場で作業した後、会社に戻ってから、翌日の準備を行って、当日の作業が終了します。

3.女性には足場屋の仕事はきつい?

仕事がきつい・危険と言われている足場屋は男性の仕事とされてきました。では、女性が足場屋の仕事をすることはできるでしょうか。

建築業界に限らず、職人とされている仕事については、高齢化が進んでいます。60歳以上の作業者も現役で働いている状況です。

建築業界では、早い段階から高齢者のような体力的に衰えがある作業者に対する対応が取られています。例えば、重い資材の荷揚げなどはできるだけクレーンを使ったり、足場の材料に軽量なアルミを使用して重量を軽くしたりと工夫しています。

また、工事現場の下見や工事計画を立案する仕事もあるので、足場屋の仕事全てがきついということではありません。逆に、女性だからこそできるきめ細かい気遣いや繊細さが必要とされる場面もあるでしょう。

女性だから足場屋の仕事ができないという理由はありません。ただし実際に現場作業を行う場合は、男女問わず体力的な負担は大きいということを忘れないで下さい。

4.足場屋はきついけど儲かる?

最近では建築業界で「3K」と呼ばれる原因となっている作業は改善されてきました。しかし、足場を組み立て・解体する作業は、体力を使います。

現在でも人手不足の状況は変わりありません。とは言え建築工事が無くなることはありません。限られた職人によって工事が行われます。人手が少ない業種となると、忙しくはなりますが収入は上がります。

足場屋1年目の給料は月20万円程度と言われていますが、7年目くらいで月40万円の収入がある人もいます。職人の世界は実力主義で年齢や学歴は関係ありません。仕事が確実で速いとなると、数カ月で収入も増えることでしょう。努力次第で儲かる職業です。

5.まとめ

足場屋の仕事について解説しました。どのような仕事であっても楽な仕事はありません。建築業界では、2000年以前から「3K」と呼ばれるイメージを払拭する取り組みをしてきました。

その成果もあって、「3K」と呼ばれる状況は大きく改善されています。人手不足の状況は変わりませんが、足場屋は努力次第で若くして高収入を得られる可能性がある仕事です。

ただし、規則やルールを守らないと危険であり、厳しい仕事であることに変わりはありません。


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