ジンバブエの精霊に出会う旅 vol.8
ジンバブエ・ショナ民族の土着信仰について
私が知り得たことをお話しします。
<儀式について>
儀式は年間さまざまなタイミングで行われます。
4月の収穫祭、9月の雨乞いはとくに大きな儀式で
長いと1週間近くかけて行うそうです。
そのほか
人が死んだあと(日本でいう何回忌みたいなタイミング)
病気の人がいる
何かしらトラブルと感じる良くないことが起こったとき
というのが、儀式のタイミングなのだそう。
儀式の内容としては、以下のことが共通しています。
○ 夜通し行われる
○ 聖なる酒(伝統的などぶろく)がなくなるまで終わらない
○ シャーマン(霊媒師)とムビラ奏者が必要
○ ムビラを弾き、歌い、踊り、精霊を呼ぶ
○ 精霊がシャーマンに降りてきたら、言葉をいただく
私たちは、先生が用意してくれた「聖なる村」「聖なる庵」での儀式ですが
そういう特別な場所だけでなく
各村、各町、各家で、儀式が日常的に行われているとのこと。
そして、シャーマンと言われる人だけでなく、
儀式中、精霊が憑依する人は何人かいるらしく、
体を震わせ、個人の意識がなくなり、精霊の意識が入ってしまう。
そんな不思議で神秘的なことが、
現代で、しかも日常で行われていることに驚きます。
<土着宗教の世界観・精霊について>
ショナ民族の世界観には
「創造主」と「精霊」が存在します。
「創造主」は、この世界と人間をつくった、絶対的な存在。
「精霊」は、主に先祖の霊。
「精霊」は、創造主に人間の祈りや願いを届けてくれる存在であり、
創造主からの使いとして、人間を導く存在。
※ 私が知り得た情報であり、ショナ民族ひとりひとりや、地域によっても、信仰の解釈や認識が違う可能性があります。
また、「水の精霊」という存在がいて、
「一番古い先祖たちであり、強い力を持っている」と認識していることから、
先祖の霊=人間だけを指すのではないことがわかります。
地球上に生命が誕生し、進化を繰り返して
いまの私に繋がる「すべての命」が、精霊なのかもしれません。
それら全てに祈る・感謝するという感覚は
自分の生命をありのままに認め、
「今」という奇跡に感謝する
そういう意識を養うことに繋がるのではないでしょうか。
<精霊の種類>
○ グレイトスピリッツ(天空霊)
ムサニャンげやビリナガニレなど。
強い力を持ち、ジンバブエのショナ族の信仰の対象になっている。
一人の人に宿り、憑依された人はその精霊の人格と一体化してしまうという。
その人が亡くなると、また別の時代に憑依して現れる。
○ 先祖霊
それぞれの人間を守り、導く存在。
主に血筋のあるご先祖様。
儀式などで憑依することがある。
○ 水の精霊
先祖霊のひとつだが、より強い力を持っている。
先祖霊が、その人を守ってもらうために水に精霊に交渉し、契約によって人につく
○ シャーウィ(才能の精霊)
友達霊ともいう。水の精霊と同じように、先祖霊の交渉と契約により、その個人を助けるために人のところへやってくる。
才能の精霊が宿っていることを認識せず、感謝しないでいると、離れていってしまう。
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