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ジンバブエの精霊に出会う旅 vol.4

ジンバブエの時間(時差は日本より7時間遅い)で

午後3時くらいに宿に到着すると、

先生がひと通り宿を案内してくれました。

宿の入り口


見知らぬ人同士が一緒に泊まるドミトリー部屋もあるし

2人用の個室の部屋もたくさんある。

バックパッカー宿と事前に聞いていたから

期待はしていなかったけど

思っていた以上に素敵な居心地の良い宿でした。

私たちは4名でのツアーなので、

2人部屋を2つ借りているとのこと。


宿泊に食事はついていないので、共有キッチンで調理するか

スーパーなどで買ってきた惣菜を食べて過ごすことになるそう。


黒人も白人もいて、いろんな人が宿泊している様子。


洗濯機はないので、バケツに水を溜めて、手洗い手絞りして、干す。

シャワールームは3つあるけど

ひとつは鍵が壊れていて

ひとつはシャワーの蛇口が取れる。


シャワーを出し続けていると、お湯が出なくなって水だけになることもあるから

できれば節水して使うといいと教えてもらいました。

宿の庭


あとのツアー参加者3人は、私より遅い飛行機で来るらしく

私に宿を案内をしたあと、先生はまた空港に迎えに行きました。


飛行機ではあまり眠れなかったので、私は部屋で仮眠して待つことに。

夕方6時頃、3人のツアー参加者と合流。

はじめて会うけど、みんな気が良さそうで

仲良くなれそう。


その日の夜ごはんは、先生が作ってくれたパスタとおかず。

食欲が回復しない私は、だいぶ残してしまって申し訳なかった。


さっそく次の日の予定が、ムビラで祈る伝統的な「儀式」なので、

夕飯後、先生からスケジュールや注意事項などの連絡がありました。


その後、解散。

みんながお風呂に入ったり、部屋で寝る準備をしている間に

私は自分のムビラを、先生にチューニングしてもらうことになりました。


先生の経歴は、世界一周の旅をして

その時ムビラに出会い、

現地に住み込みでムビラ修行をして、

現在、ムビラの奏者・先生として活動しています。


東北の田舎暮らししかしてこなかった私には

世界を旅しようと思ったことが微塵もなく、

先生の人生の経歴とそれを実行する思考は、未知で、興味の対象でした。


先生は、なぜ世界一周しようと思ったのですか?
先生は、どうしてムビラ奏者になろうと思ったのですか?

なにより

何者になりたいのか、何をしたらいいのか、

人生に迷子の私には、ぜひとも聞きたいことでした。

先生は少し考えて

はじめて旅をしたときに、友達に、すごい!と言われたことが
嬉しかったからかな

と言ったけど、しっくりこなかったようで、

私のムビラを調律しながら、いくつか自分のことを話ました。


話をしながら、自分にしっくりくる言葉を探しているみたいでした。

「流れ」でした。

ムビラの調律が終わる頃、確信を持ったように、先生は言いました。

世界一周も、ムビラをやることも、「流れ」でしたね。

自分の人生をなんとかしなければ、と思い、焦っていた私には

それは

純粋で、軽やかで、

でも

確かな質量のある言葉、のように感じたのでした。


少しの沈黙ののち

人生の大きな決断を「流れ」と言えること、すごいです。

・・・エゴが強いと、流れを掴むことができなそう。


先生にとって、的外れなコメントかもしれないなと思いながら、

そう返しました。


また、「人生の流れ」というものが

私には、到底わからない・掴めないもののように、そのとき感じたのです。


先生は、調律を終えたムビラを私に差し出しながら

でも、美穂さんは、今回ジンバブエに来る流れを掴みましたよね。

と言いました。

その言葉が、嬉しかったのか、なんなのか、

よくわからないまま少し泣きそうで、


私はムビラを受け取りながら

その泣きそうな様子を先生にバレないように

お礼とおやすみを伝えて部屋に戻ったのでした。


私にも人生の流れがあって、私なりに掴んでいるのかもしれない。

そう思うと、なんだかほくほくした気持ちになって、眠りにつきました。


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