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気象予報士と見る『気象庁の人々』#00
Netflixにて配信されている『気象庁の人々:社内恋愛は予測不可能?!』。人気ですね!
明日の天気は、晴れのちトキメキ…?!
普段こんなフレーズに見向きもしない私ですが、「気象庁」というだけで見始めた本作。
本筋ストーリーの感想や考察はほかの方にお任せして、ここでは気象予報士的視点で、語っていけたらと思います。
今回は#00ということで、前段のお話をば。
1.韓国の気候について
韓国は日本のお隣の国で、日本と同様に四季があります。両国の首都の気温と降水量を見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1648315667002-gBJ48PlNoa.png?width=1200)
夏の気温は東京とソウルは似ていますが、冬はソウルのほうが低いことがわかります。
また、7月と8月のソウルの降水量が多いことが読み取れます。韓国の梅雨は日本より少し遅く、7月頃にピークが来ることが原因のようです。
2.イ・シウというお名前について
ソン・ガンさん演じるイ・シウは気象庁総括2課特報担当で、シウは漢字で「時雨」と表記します。時雨は漢語読みだと「ジウ」と読んで、「欲しいとき、ちょうどよいときに降る雨」という意味を持っています。
一方、日本では時雨は「しぐれ」と読むこともあり、少し意味も異なります。気象庁ホームページの予報用語一覧にも「しぐれ」の解説があります。
しぐれ・・・大陸からの寒気が日本海や東シナ海の海面で暖められて発生した対流雲が次々に通るために晴れや曇りが繰り返し、断続的に雨や雪の降る状態。「通り雨」として用いられる場合もある。
日本海側の地域で、冬場に雨や雪が降ったりやんだりすることを指しています。私はしとしとと降る雨を指すものと思っていましたが、気象庁では雨だけではなく雪も指すのは初耳でした。
日本はこの「しぐれ」によって世界有数の豪雪地域となっているのですが、そのメカニズムについてはまた別の機会で。
また、文学作品においては、時雨は昔からわびしさ、悲しみ、涙を暗示する言葉としても、物語や日記、歌の中で使用されています。時雨は冬の季語でもあります。
本作のイ・シウという名前には、漢語読みの意味「欲しいとき、ちょうどよいときに降る雨」から、仕事・恋愛両面で、必要な時にそばにいてくれるような人物となるのでしょうか。ステキな名前ですね!
次回からは本編に入っていきます!