成長のための選択。
うちのチュリ(セキセイインコ)は、飛ぶのが大好き。気分が乗っている時は、ギザギザに飛んだり、ぐるぐる回ったり、華麗なアクロバット飛行を披露してくれる。
チュリがまだ雛だった頃、一生懸命に羽ばたきの練習を繰り返し、やっと飛べるようになった時は、本当に嬉しかった。
チュリも飛ぶことが楽しくてしかたないようで、私の手が届かないような部屋の高いところまでどんどん登ってしまう。それを見ている私は、落ちてケガでもしないか心配でハラハラしていた。
飛べるようになって嬉しそうにしていた矢先の事、ちょっとした事故で、チュリが急に飛べなくなってしまった事がある。
私が食べていたヨーグルトに飛び込んで羽が汚れてしまったのだ。羽がベタベタして、頑張って羽ばたいても直ぐに床に落ちてしまう。
結局、またすぐに飛べるようになったのだけれど、その時のチュリはしょんぼりているように見えた。今まで飛べていたのにどうして飛べないのか、悲しくなっちゃったみたいだった。もう、ああいう悲しい思いはさせたくないなと思った。
チュリを飼い始めた頃、もともと私は早めにクリッピングしようと考えていた。クリッピングとは、小鳥の風切り羽をカットして思うように飛べないようにすること。小鳥が窓などから飛びだして迷子になるのを防止したり、ケガ防止のために行う飼い主さんも多い。
私もチュリを誤って外に逃がしてしまわないようにクリッピングしておこうと考えて、ペットショップの方から羽の切り方を教えてもらっていた。
しかし、やっと飛べるようなった時のチュリの嬉しそうな姿や、急に飛べなくなった時の悲しげな姿を見てからは、クリッピングする事ができなくなってしまった。事故は心配だけれども、チュリから飛ぶ喜びを奪ってしまうのは可哀想な気がしてきたのだ。
子どもを持つ親の気持ちも、こんな気持ちなのかなと思う。自由に遊ばせてあげたいし、いろいろ挑戦させてあげたい気持ちと、その一方で、ケガしないか、危険な目に合わないかを考えて、親の心は休まることが無い。
「欲求5段階説」で有名な、心理学の権威マズローはこんな言葉を残している。(参照:地球の名言 https://earth-quote.org/archives/1396 )
恐怖による選択ではなく
成長のための選択を選びなさい。
人は、不安や心配があると、ついつい消極的な選択をしがちになる。
しかし、守りの選択ばかりで人は幸せに生きられるだろうか。
「幸せ」と言うものを考えた時、その選択で良いのかを、一度考えると良いかもしれない。
成長することで得られる幸せや、自分がしたいことをすることができる幸せ、これらは、人生を楽しくしてくれるものだと思う。
もし、この幸せを奪うような選択ばかりしていたら、たとえ安全で安心な選択だったとしても、満足できない生き方になってしまいそうだ。
チュリは、今は飛ぶのが幸せそうだ。
だから、今は部屋の中だけでも、小鳥らしく自由に飛ばせてあげたいと思っている。
さて、ここで...
私自身はどうだろう。自分のために幸せな選択がちゃんとできているだろうか。なんだか歳を重ねるに従って、消極的な選択ばかりするようになっている気がする。
あなた、成長のための選択から逃げてないですか。自分に問いかけて、もやもやしている飼い主である。
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