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秋の散歩道、さくらねこに出会う。

今日の東京は、風は強いけれど青空のきれいな秋晴れの1日だった。


天気が良いので隣の街まで散歩してきた。一駅しか違わないのに、雰囲気がだいぶ違って、なんだか遠くにきた気分。

町を散策していると、階段に猫が一匹すわっていた。
あれ、この耳のかたち...「さくらねこ」だ!

ニュースで知っていたけれども、会ったのは初めて!!

「さくらねこ」とは、不妊手術すみのしるしに、耳をカットした猫のこと。
カットした耳の形がさくらの花びらのようなので、さくらねこと呼ばれている。

現在、不妊手術をしていないノラ猫たちが原因で更にノラ猫たちが増えていて、大きな社会問題になっている。日本では年間3万匹の猫が殺処分されていて、その多くが生後まもない子猫だ。

公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)は猫の殺処分ゼロを目指して、「さくらねこTNR」という取り組みをしている。
「TNR」は、Trap/捕獲し,Neuter/不妊去勢手術を行い,Return/元の場所に戻す、の頭文字。

この取り組みは2005年から始まって、2020年までに全国で11万匹の猫に無料で不妊手術を行っているという。

手術の時、麻酔中の痛くない間に獣医さんが耳先を桜の花びら形にカットして、手術済みのしるしにする。このしるしがないと、手術済みの猫がもう一度保護され、麻酔や開腹手術を2度される危険があるので、とても重要なしるしなのだ。

どうぶつ基金では、さくらねこTNRの取り組みを応援する「さくらねこサポーター」を募集している。

また、さくらねこショップでは、活動資金を集めるために、さくらねこのカレンダーやマスクなどが販売されている。


殺処分の問題はとても心が痛いけれど、実際に自分は何ができるのかわからないし、大きな問題で個人ではなかなか手に負えない。

でも、こうやってひとつの取り組みを知って認知を広げていくことで、少しずつ問題解決に繋がっていくはずだ。

散歩道で出会ったさくらねこ。健気に生きている姿をみると、なんだか嬉しい気持ちになった。

あなたの近くでも、さくらねこに会えるかもしれない。それは、命をかえりみようとする人たちの愛のしるしの猫。今日も彼らは懸命に一代限りの生を生きている。

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