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Apple Vision Pro イベント運用オペレーション
この記事は、Apple Vision Pro を使ってイベント運用を検討している方を対象にして執筆いたしました。この記事を読むことで、以下の内容を学ぶことができます。
Apple Vision Pro をイベントで運用する際の注意点
具体的な運用方法、オペレーションのヒント
Vision Pro を活用してイベントを盛り上げたい方は、ぜひ最後までお読みください。
はじめに
Vision Proを使った展示イベント「NEWVIEW FEST」にて2025/2/7-11の5日間、2拠点、Vision Pro7台を同時に一般のお客様に体験していただくことを実施しました。本イベント実施の中で気づいたVision Pro運用オペレーションをまとめました。
NEWVIEW FESTについてはMogra VRさんの現地レポート記事をご覧ください。
https://www.moguravr.com/newview-fest-2024-2/
電源、インターネット回線、体験スペースの確保
電源の確保
Vision Proのバッテリーが完全に充電されている場合稼働は最大2時間です。
Apple Vision Pro は外付けの充電式バッテリーで駆動し、完全に充電されている場合は通常使用で最大 2 時間、ビデオ視聴で 2.5 時間*、電源に接続されている場合は 1 日中使用できます。
NEWVIEW FESTは11:00-21:00までの10時間のイベントでした。充電を持たせるための対策として、体験時間を予約に限定しました。1時間区切りの予約の中で30分体験時間、30分充電時間として運用しました。それでも予想外の対応が発生して、18時には残り充電40%以下になることもありましたし、そもそもバッテリーが切れることもありました(予備のバッテリーに交換して乗り切りました)。
体験終了後は必ずバッテリーを充電することを徹底して、充電が切れない運用をしてください。
電源と電源ケーブルは台数分必ず用意してください。
インターネット回線の確保
体験していただくコンテンツにインターネットを使用する必要がある場合は、必ず会場にインターネット回線があるか、インターネットのダウンロード速度が出るか確認してください。
コンテンツ体験開始の待ち時間が3秒以内であるかを一つの目安としてください。
体験スペースの確保
コンテンツの内容によって、歩き回って体験することがありますので、コンテンツの体験の質を上げるためにも、どのぐらいの体験スペースが必要なのか確認が必要となります。
Vision Proの事前設定
Vision Proの事前設定一覧にしました。
言語が日本語になっていること
パスコードがオフになっていること
Wifiが繋がっていること
Vision OSが最新版になっていること
充電がされていること
運用オペレーション
予約時に注意事項を記載
コンテンツ体験に視線操作が必要な場合、メガネ・ハードコンタクトレンズだと視線キャリブレーションがうまく行かない場合がございますので、事前に注意書きを入れると良いでしょう。
Apple Vision Proのご使用について
眼鏡・ハードコンタクトレンズを装着しての体験は、安全上不可となります。
裸眼、もしくはソフトコンタクトレンズ装着のうえ、体験いただくことを推奨いたします。
視力矯正の必要性や視覚疾患に応じてApple Vision Proを使用する
https://support.apple.com/ja-jp/120052
ニンジャマスク
ニンジャマスクは、Vision Proのライトシーリング部分(顔をくっつける箇所)を保護し、複数人が使用する際に衛生面を保つために必要です。事前にニンジャマスクは購入しておきましょう、いざという時の為に少し多めに購入しておくと良いです。
タップ操作は練習しましょう
Vision Proでは目線による選択とタップ操作をしますが、ほとんどのお客さんは目線とタップ操作を経験していません。Vision Proを被ってタップの操作をレクチャーしても中々伝わらないため、Vision Proを被ってもらう前に、タップアクションについて練習時間を設けましょう。
ミラーリング
ミラーリングとは、Vision Proで見えている映像をiPad、Apple TV、Mac、iPhoneに共有することです。ミラーリングすると間違えて違う箇所をタップしてしまったりした際のトラブルサポートを即時できますし、コンテンツが正常に動作していることをスタッフ側で確認できます。
Apple Vision Pro を別のデバイスにミラーリングする
https://support.apple.com/ja-jp/119944
ミラーリング状態維持のためのスリープ防止マスク
SHINOBU工房さんのApple Vision Pro 用 Lens Protector KeepON マスクを使用して、スリープ防止をして、ミラーリング状態を維持するようにしました。ミラーリングしてもVision Proを頭から外すとミラーリングが解除されます。解除されても、数分はVision Proを被ってもミラーリング先に「受け入れますか」ポップアップ画面が出て復帰できますが、忘れると再度スタッフがミラーリング設定する必要があります。
ボリュームの設定
コンテンツボリュームが大きすぎると、スタッフの声が聞こえなくなるため、コンテンツに応じてスタッフの声が聞こえるボリュームに設定しましょう。
バッテリー用ポーチ
Vision Proには外付けバッテリーがあります。コンテンツ体験中、バッテリーをポケットに入れてもらうか手に持ってもらう用にしていましたが、今回はバッテリー用ポーチを準備しました。
乗り物酔いを感じる方へ椅子を準備する
イベント中、対象をVision Pro体験中に具合が悪くなったお客様の為にすぐ休める椅子を用意しましょう。
Apple Vision Proの使用中に乗り物酔いを感じる場合
https://support.apple.com/ja-jp/118497
その他運用Tips
視線と手のキャリブレーション無しでのコンテンツ運用
Vision Proには目、頭、手首、指をポインタとして使うことができるポイント機能があります。
ポイント機能を設定すると、毎回目線と手のキャリブレーションを設定する必要がなくなり、運用コストが抑えられます。体験するコンテンツによって、ポインタを使用しましょう。
ポインタを使ってApple Vision Proを操作する
https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-vision-pro/tan3869c8a85/visionos
管理IDの設定と管理IDシールを貼っておく
Vision Proのデバイス名を管理IDに設定して、同じ管理IDをVision Pro本体とバッテリーに貼っておきましょう。ミラーリング先のデバイスにも管理IDを振っておきましょう。