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ありがとう!六甲山「最初に」
【作者について】
「ありがとう!六甲山」の文章を担当した「くきた けい」さんは明るくてまわりにパワーを与える方。
お話がとても面白く、ついつい聞き入ってしまいます。
作る物語は優しい語り口で人柄が表れています。
絵を担当した「いまい あんな」さんは、ふわーっとした浮世離れのした方。
ウフフと静かに微笑みながら作る作品はどこにもない不思議な世界。
気がつくと取り込まれてしまいそうな感覚になります。
【最初は紙芝居だった】
お二人は「神戸でみんなでアートしよう!!」という活動のメンバーです。
六甲山のことを「アートを通して多世代を繋ぎながら伝えていけたら楽しいね!」と子どもたちに地域環境(神戸六甲山)を伝える紙芝居をつくることになったそうです。
それは六甲山散策の中での宝物探しから始まりました。募集で集まったみなさんと山を歩き、宝物だと思ったものをチェキ(インスタントカメラ)で撮っていきます。そして、最後にその宝物をみんなで紹介し合います。それぞれいろいろな視点があり、山にはたくさんの輝きがあることを改めて知られたとのこと。
この体験から、多くの発見がある紙芝居にしようと、アーティストを始め、大学の研究室の学生たちやデザイナーと話を重ねました。花や木、カエルや小鳥、イノシシからちょうちょ・・・100種類以上の生き物たちに出会える物語になりました。
【手漉き紙に描かれた物語】
紙芝居の原画は六甲山の間伐材を漉き込んだ手漉き紙に描かれています。
六甲山の間伐材で出来た紙に六甲山の風景を描く。制作の過程だけでもたくさんの思いが込められていると感じました。
私はカエルのシーン、ちょうちょ、鳥とそれぞれの動物たちが大きく描かれているところが特にお気に入りです。イラストを描かれた「いまい あんな」さんにもお話を伺ってみたので、後日アップしたいと思います。
【ワークショップのキャラバン】
紙芝居のお話し会と六甲山間伐材を漉き込んだ手漉き紙を使ったワークショップをセットにして、いろんなところにキャラバンされていました。
語り手は、作家、学生、音楽家など。それぞれの個性を活かして自由に表現してもらいます。
アコーディオンを持って歌いながら読む人、小さな声で語りかけるように読む人、大きな声で笑い掛けながら読む人などいろいろ。とらえ方も伝わり方も語り手によって変わります。
読む人によって少しずつストーリーも変わっていって、それをまとめられたのが「くきた けい」さん
お話はみんなで作り上げたものだとおっしゃっていました。
【紙芝居から絵本へ】
2020年、新型コロナに襲われ、紙芝居で人を集められなくなりました。「それなら、絵本をつくって伝えていこう!」と考え出来上がったのが、絵本「ありがとう!六甲山」です。
この絵本が、あなたの「大切なことに気づき、そのことで何かとつながる」きっかけになったら、とても嬉しいです。