【雑感】どこで発明され技術開発されるか
世界中の人たちが平和に暮らし、幸せに満たされ、善意にあふれて、お互いを尊重できますように、という願い。
それと、裏腹な現実。
発明やイノベーションは、地球上のどこに起きてもよい。その発明の恩恵を世界中のみなが享受できるのであれば。
…それはだいぶ『理想的な世界』でのことであるように思う。今この瞬間においては。
元理系大学教授のKazさんが、これまた元大学教授の遠藤誉さんの文章を読んで感想を書いてくださっている。遠藤氏は小学校ぐらいまで中国で過ごし、都市封鎖を経験した。これは生半可なことではない。街まるまるを封鎖し、自国民、自民族であっても飢餓に陥れることくらいなんでもない、というのが常識の土地柄であり政治体制だ。これはコロナ禍の武漢の話ではない。大東亜戦争直後、中国共産党下のことだ。つまり80年前から同じことをしているわけである。遠藤氏のご両親はまったくの親切心で、日本軍の去った後の街で復興を助けようと残った。だが遠藤氏、そして遠藤氏一家は封鎖のため飢えに苦しみ、その惨状をつぶさに体験した上で、まだ数年、彼の国に残った。遠藤氏も小学校生活を送った。もちろんその後、帰国されたのだけど。
その遠藤氏が『なぜ日本の半導体が没落したか』について文章を書き、半島で技術搾取された現状を告発している。日本政府も企業も半導体産業や技術を守ろうとしなかったために、日本の技術者が半島で技術搾取された。
それを読んでKazさんが心を痛めている。(オリジナルの文章は少しばかり前のもののようです)
日本から盗まれ流出した技術は平和利用されるだけではない。大概の日本の技術者は、『これがいつか大勢の人の役に立てばいいなぁ』と思って日夜研究や開発に励んでいる。だが、海外に流出してしまえば、平和利用される保証はない。日本への刃となって、つまり兵器となって日本に向かってくる可能性もあるのだ。
技術が地球上のどこで開発されるか。その発明が地球上のどこでなされるか。その土地にはどういう人々が住み、どういう心根や道徳心を持っているか。
残念だけれど、そういうことが問われる時代となっている。
これはまったくの都市伝説だけど…日本は大東亜戦争末期に核兵器開発に成功していた。だけれど、トップオブトップの『そのような残虐な兵器を使うべきではない』という決断で泣く泣く破棄した、という。
…いえ、都市伝説なんですけど、ね。
でも、さもありなん、と思うんですよ。地に落ちたり、といえども、拝金主義に陥りがち、といえども、背に腹は変えられず拝金主義に陥り、売国行為をした人もいる、といえども、その技術者の心中を慮り、自身の胸を痛ませる国民性…。多くの人がそれに共感し、大きな力となって仕組みなり、制度なりをよりよいものに変えていく…。
少なくとも日本にはそういう可能性があるし、そういう土壌があると信じているのですが…。
おまけ:さらに見識を広げたり知識を深めたい方のために
ご存知、千人計画。
この技術が日本に向けられる刃にならなければいいのですが…。