『法廷遊戯』を観てきた
原作読んでたから、かなり楽しみにしていて、ウキウキで着席。
・原作と映画は全くの別物だ、切り離して考えるべきと肝に銘じよう
以下感想をつらつらと述べていくわけだが、別物だとよく自分に言い聞かせた上で観るべきだった。原作で描いていたイメージとはだいぶ違う映像になっていたと感じたので。
原作を読んでから映画を観たという経験が今回が初だったので、よけいにそう感じてしまった。
・その洞窟どこだよ!
無辜ゲームから話が始まったけど、そんなんじゃないだろ!と心のちゃぶ台をひっくり返してしまった。模擬裁判のようなものを想像して読んでいたから、あんな洞窟で、蝋燭を灯して、仰々しくやるもんだから、もう、話が入ってこなくなったよね。学生達も机叩いてドン!ドン!みたいな煽りせんでいい!映像化するにあたって、エンタメ化したなって感じた。
・結城馨と無辜ゲームへのイメージ
これは個人的なイメージの話なので、アレなんだけど。馨はもう少しなんか、線が細いイメージだった。華奢な青年だと思ってた。腕の細さの描写があったからかな。あと黒い服ではなく、法服はちゃんと身に纏って欲しかった。無辜ゲームの特別感を出したかったな。同害報復の考えで決まる罰は馨の思想を反映させたものだから、最初のゲームでも描いて欲しかったな。無辜ゲームを告げる天秤の存在も明かしてほしかった。
・咲がいないのか
ばっさり存在を無かったものにされとる。彼女と正義の出会いもあると、より美鈴たちの過去との繋がりがわかりやすいだろうな。正義が咲に過去の過ちを話していく、徐々に過去が開示されている感じも良かったけどなあ。
・美鈴のアパートの立地に笑ってしまった
治安悪そう!ボロアパートに住んでるだろうなとは思ってたけど、スラム街かな?
・盗聴おじさんのキャラ
原作だともう少し、理性があるような感じだったけど、めちゃくちゃ裁判員の人煽ってて、退廷までさせられてて、あれぇ?みたいな。もっと賢い感じだったけどなあ。スリルではないけれど、面白いものをみれるから証言台に立ったのに、あんなに裁判そのものを邪魔する振る舞いはどうなんだろう?
・馨の母
なぜ妹が母親代わりしていることになってるんだっけ?原作はちゃんと母と正義が話している。馨の様子を話す優しい母の姿が印象的なのにな。
・美鈴はもう少し喋る
あんなに沈黙ではなかった。もう少し正義に向けられた無辜ゲームに一緒に向き合っていたと思う。
・杉咲花の演技はすごい
最後の正義とのやり取りの中で、杉咲花の演技は凄みがあった。激しく言い合う2人の描写はわかるけど、あんなに狂気的に笑っていたか?と疑問に思った。彼女や監督は、美鈴に対してあのようなイメージを抱いたのだろう。
限られた時間だから、結構急足な感じがした。原作を是非読んでほしい。もっと深みがあるから。
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