SUMCOの2019年12月期第1四半期決算を読む~08年の悪夢は再来するか?
有料note第5弾はSUMCOの2019年12月期第1四半期決算(2019年Q1)決算についてみていきます。
SUMCOは信越化学工業と並ぶ半導体用シリコンウェハの大手で、世界シェア3割を握る企業です。
信越化学が塩ビや機能材料など他のシリコン由来製品を扱うのと異なり、SUMCOはシリコンウェハ事業の一本足打法ビジネスを行っています。
ゆえに、大きく半導体市況に揺れてきた企業でもあります。
今回のnoteでは、SUMCOの決算のみならず、昨今の半導体市況全体を需要家、製造装置メーカーなどの動向も踏まえ解説していきたいと思います。
とりあえず、まずはSUMCOの決算内容をみていきましょう。
今回もお手元に会社側が用意した決算資料をご用意ください。
※なお、以下に載せる画像の多くは特別な表記がないかぎりSUMCOの決算資料より引用しております。
※過去のSUMCO決算に関しては以下をごらんください。
SUMCO 2019年12月期第1四半期決算概略
売上6.2%増、営業利益1.2%増、経常利益も純利益もほんのりと増加
前年比でみると悪くない決算ではありますが、前期比でみると
売上で5億円減収、営業利益で11億円の減益となっています。
なお、前期比11億円の営業減益の内訳は、
営業利益押し上げ要素として、販売効率の改善で1億円分
営業利益引き下げ要素として、生産コスト上昇が1億、減価償却2億、為替影響が9億円となっており、営業利益の悪化分のほとんどは為替影響によるものです。
次に、四半期業績の推移と今後の予測をしていきます。
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