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ユニオンアリーナを好きになった理由

9月28日・29日とはじめて公式イベントに参加して緊張したり落ち込んだりしましたが、とても楽しかったので前々から感じていたことを改めて言語化しようと思いnoteを書くことにしました。


コロナ過の元でデザインされたカードゲームであるということ

ユニオンアリーナの初代プロデューサー、福居知憲氏は2021年1月にファミ通でTCGオンラインロビーのインタビューを受けております(以下引用URL

この時点ではユニオンアリーナの話はでておりませんが、福居氏のリモート対戦への敷居が低いゲーム環境を目指していることは伝わりました。

インタビューを読んだことで過去に私が遊んだTCGではあった仕組みがユニオンアリーナにはなく、その仕組みを取り除いたことがユニオンアリーナをどのように遊んでほしいか、の意図だと思えました。
以下にそう感じられた点をいくつか書いていきます。

私がプレイ中に感じたことであり、インタビューやプロデューサーレターでの裏付けがあるわけではないため勝手な想像になります点ご容赦ください。

ゲーム中にライブラリー(デッキ)をシャッフルしない

イベントカードやキャラクターの能力で、よく見る能力にこのようなものがあると思います。
「あなたのライブラリーから〇〇を探し、公開した後手札に加える。その後あなたのライブラリーを切りなおす」
ユニオンアリーナはこういったデッキから直接サーチ後、シャッフルを行うカードがありません。サーチは全て「デッキ上から〇枚を見て」となっております。
ゲーム中のシャッフルは公正を期すため相手にもシャッフルを求めることとなり、1ゲーム時間の増加にも繋がります。
リモート対戦を視野に入れた場合、シャッフルをなくすことでゲーム進行の円滑さを選んだと受け取っています。

相手の盤面に置き続けるカードがない

妨害カードの一種として相手キャラクターの能力を永続的に下げたり、攻撃をできなくさせるようなデバフカードが他TCGでは見かけることが多くありました。
このようなカードもユニオンアリーナは採用しておらず「相手の盤面に置くことで効果を発揮するカード」はリモート対戦において不向きであると判断したと思えました。

相手のターンに自分が動けない

ユニオンアリーナではAPを消費して相手のターンに行動を起こすことができません。非アクティブターンのプレイヤーにできることは

・相手アタックのブロック選択
・ライフから捲れたトリガーの対象先

これくらいのものです。
相手の出方をうかがいつつ攻め手を考える、これもTCGの魅力と感じていますがユニオンアリーナでは「如何にして自分のやれることを効率化できるか」が勝利への道となる場合が多いです。
読み合いは楽しくもありますがゲーム時間の長期化に繋がります。1ゲームの時間を短くするシステムにすることでゲームへの敷居を低くしようとする意図が感じられました。

プレイしていて私が感じたシステム上の意図はこの3点でした。
他にもユニオンアリーナで好きなところを書いていこうと思います。

カードゲームの舞台で原作再現をしようとしている

例えばブルーロックでボールを持ったキャラがエースとなるよう、カードをボールに見立ててキャラの下に敷くギミック。
例えばハイキューで前衛後衛をフロントラインエナジーラインの仕組みで分け、ローテーションをキャラがめまぐるしく入れ替わることで表現しようとするギミック。
そういった元の舞台をTCGの盤面で再現しようとしてくれる試みも好きですし、キャラクターの関係性を各キャラの能力で表現しようと思えるところもとても気に入っています。

仲間がいるから互いを強化できる鬼滅のかまぼこ隊、命を燃やして退場後も隊士を護ろうとする煉獄さん。
一度アイドルを諦めた清夏を奮い立たせて(アクティブにして)くれる学マスのリーリヤ。リーリヤと清夏のキャラカードではアクティブトリガーが全てリーリヤに割り振られているなど、原作を知っているとキャラの能力に頷けることが多い点は版権物TCGならではの楽しみ方だと思っています。

ここで挙げた例はほんの一部で、ゲームが面白いからこそ原作も知ってみようと思える。そんな魅力があるTCGです。
実際に私はカードリスト見てて面白そうだからとSHYを見始め、ペペシャさんが実に好みのキャラになりました。

プレイしている他TCGとの比較

2点ほど挙げていきます。

・デッキ作成時の安さ。Tier1のデッキセットが2~3万で購入できるのは衝撃的な安さでした。そこそこ遊べるデッキなら5,000円くらいで調達できるのもTCGとしては手軽に始められると思っています。

・対戦相手のマナーの良さ。運が良いだけかもしれませんがSNSで言われているような方は公式大会でようやく出会えましたし、争奪戦やショップバトル数回参加した結果気持ちよく対戦できる方としか対戦しませんでした。

アナログゲーム(オタク産業)の地域格差

私の話ですがここ数年で首都圏より地方都市に引っ越ししたことで、いわゆるオタク産業のイベント参加は手間がかかるものとなってしまいました。
そんな中やコロナ過の中でユニオンアリーナはリモート対戦環境を考えられてデザインされていると受け取り、感染リスクを避けたい人やカードショップが近くにない人でも遊べる。
あえてデジタルカードゲームとしてリリースしないことで、アナログゲームを出来る限り手軽に楽しんでもらおうという意図をとても好ましく思っています。

友達と一緒にはじめる人ばかりではない、一人でカードを買ってショップにいく人ばかりではない。
メタロビをはじめそういう人達への敷居を下げようとしている試みを嬉しく思える環境に移り変わったからこそ、よりユニオンアリーナを応援したくなりました。

最後に

noteタイトルに沿って好きなところを挙げていきましたが「ユニオンアリーナ、完全無欠な最高のTCGだ!」というつもりもありません。
一部タイトルの品薄な状況、安定しない再販、同タイトル内で過剰なデッキパワーの偏り。
販売している側は商売ですから目標とする売上があり、必ずしもすべてが理想通りに展開できる訳ではないと理解していても不満に思う点はあります。

それでも公式のゲームデザインやイベントから伝わる理想に共感できるからこそ、数あるカードゲームの中でユニオンアリーナを遊んでいこうと思えるのでした。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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