アケマスランキング事情(説明編)



はじめに

2005年7月~2010年8月までオンライン稼働しておりましたアーケード版アイドルマスター(以下アケマス)のランキング事情について書いていこうと思います。
アイマスのアプリゲーでランキングを競うイベントは多々ありますが、限られた期間内で獲得ポイントやファン人数を伸ばした人が上位にいくというシステムがほとんどです。

アケマスのランキングシステムは少し違ったもののため、自分自身の記憶を頼りに当時のシステム、またそれに伴ってランキング上位を狙うユーザーの動きを書き残すことにしました。
「こういうシステムだったからユーザーこういう動きしたよね」ってところに文章を多く書いていきたく思います。

……と思って書き始めたら説明だけで3500文字を超えました。
そのため前後編にして、こちらではランキングシステムの説明を進めていこうと思います。

今のランキングを競うアプリとの似たところや違うところを感じてくれたり、当時のユーザーは懐かしんでくれたりしたら幸いです。

記憶を頼りに書くため主観でしかない点はご容赦ください。
また所々で細かい説明を端折っております。

記録noteとしての意味もありますため、都度都度修正していければと思います。

アケマスのゲームがどう進むか

アケマスは9人のアイドル候補生から1~3人のユニットを組んで、レッスンを行いステータスを伸ばしオーディションでファン人数を稼ぐことでアイドルとして有名になることを目指す……というゲームです。

最大で61~62週の継続プレイができ、条件を満たせないと途中で活動が終わってしまいます。

現在では一部のゲームセンターにオフライン版として設置されており、家庭用ゲーム機ではXbox版、PSP版が同じ流れのゲームシステムとして販売されています。
アプリゲーのアイマスではシャニマスのWING編が近いシステムです。

限られた活動週の中でどれだけスコア(ファン人数)を稼ぐかがランキング上位に載るコツとなりました。

ランキング表示(放映)のしくみ

アケマスのランキング更新は毎日1回、朝9時に行われておりました。
ランキングが表示されるセンターモニター(遊ぶ機械とは別のランキングを映す専用モニター)が置いてあるゲームセンターでも確認できますが、ほとんどのユーザーは公式サイトに登録し、携帯からランキングページを確認していました。

ゲームセンターにあるセンターモニターではランキングがこの様に表示されます。昔のTV番組にありましたCD売上ランキングのオマージュではないかと推測されます。

上位20位からは表示枠が大きくなり1位は画面に名前が載るため、各ランキングの1位を取った時はセンターモニターが設置されてあるゲーセンで記念撮影をする人が多くいました。

しかしこのランキングはずっと保持しておけるわけではなく、他のプレイヤーが更に上のファン人数を記録すれば順位は下がります。
またデータ自体に15日間の有効期限がありましたため、それを経過した場合にはランキング対象外となるシステムでした。
稼働当初は30日間の有効期限だったのですが、15日への変更は短いスパンで変動するランキングの方が流行り廃りの激しい芸能界らしいと運営が判断したのでしょうか。

そしてこのランキングがいくつかの部門にわかれておりましたため、個別に説明していこうと思います。

人気ランキング

全ての稼働中ユニットから獲得ファン人数順に決まるランキングです。
オーディションを合格した際のファン増加数では2人ユニットが最も有利なため、ランキング上位はほとんど2人ユニットで構成されておりました。

1人ユニットや3人ユニットでも稀に載る人がいましたため、上位100位までが表示されるランキングに載るなら不可能ではない程の差であったと覚えております。

また育成したユニットのステータスがボーカル・ダンス・ビジュアルとあり3種類の中で最も高いステータスがユニットのイメージとして反映されます。
それぞれのイメージ上位20ユニットがボーカルマスター・ダンスマスター・ビジュアルマスターと呼ばれ、先ほどの動画とは別に育成したアイドルが全国のセンターモニターで流れるシステムになっていました。

以下の動画は3種マスターの内1つ、ダンスマスターと呼ばれるランキングの動画です。
自分の育成したアイドルが全国各地のゲームセンターに映される仕組み、プレイヤーのモチベーションを刺激した面があると感じております。
私も初めて掲載された時に喜んで記念撮影をした思い出があります。

またこのマスターランキングは各イメージ上位20組なので単純計算で3倍して上位60位、人気ランキングに載せようとするプレイヤーは各種マスターに載ることを目指していたのではないでしょうか。

ソロランキング

9人のアイドル候補生、それぞれを1人ユニットでプロデュースした際の獲得ファン人数ランキングです。
全ユニットで競い合う人気ランキングと違う、1人ユニットのアイドル別ランキングなため比較的上位入賞をしやすいランキングとなっていました。

ユニットやアイドル性能の差が産まれないランキングのため、このランキングを主に狙うプレイヤーもおりました。

オンライン稼働終盤では人気ランキングの3種マスターへ掲載されるボーダーもあがり、マスター掲載>>ソロランキング1位となる状況もありました。
アイドルの姿は放映されませんが、ランキング1位になれば大きく掲載されるため狙うプレイヤーも数多くいた記憶です。

殿堂ランキング

アケマスでは活動週を終えたユニットは引退コンサートを行い、そこで一旦プロデュースは終了となります。
このランキングには「今までに引退したユニット全てのファン人数」の上位100ユニットが掲載されます。
非常に熾烈なランキングであり、このランキングに名前が載っているだけである種のステータスとなる面もあるランキングでした。

色々な要素から稼働終盤になるほどインフレが進んでしまっていたため、稼働初期~中期に活動していた有名プレイヤーの名前が消えていくことは仕方なく、少し寂しい気持ちがあったことを覚えております。

先ほどファン人数ランキングにおいて一番有利なのは2人ユニットという話をしましたが、終盤期にこの殿堂ランキング1位を僅かな間だけ1人ユニットが制覇していた時期がありました。
途方もない腕前と情熱を持っていたプレイヤーで、その人柄からも尊敬されていたことを思い出します。

有名プロデューサーランキング

1枚のプロデュースカード、アプリゲーで例えると1アカウントで稼いだファン人数の累計数を競うランキングです。
例を挙げて説明しますと

・天海春香をプロデュースしてファン人数50万人で引退
・水瀬伊織・高槻やよいの2人ユニットをプロデュースしてファン人数70万人で引退
・如月千早・菊地真・三浦あずさの3人ユニットをプロデュースしてファン人数120万人で引退

このプレイヤーは有名プロデューサーランキングでのファン人数は50万+70万+120万で240万人となります。ゲームプレイの回数が増えるほどランキング上位にいくシステムです。

このランキングは公式からカウントできるファン数が99999万9999人(約10億人)となっておりましたが月日を重ねて10億以上の累計ファン人数を稼いだプレイヤーが現れ、翌日のランキングサーバーがダウンしてしまったことが当時の話題となりました。

終盤のインフレした環境ですら1プロデュースで300万人ファンを稼げれば上出来な部類であり、1プロデュースが約60週(60クレジット)使う。ということを伝えれば途方もない時間が注がれたランキングであると伝わるのではないかと思います。

公式の対応としては「10億人以降もファン数は計測しランキング順位には反映させるが、表記上は99999万9999人でカウントストップする」というものでした。
そんなやりこみの極致ともいえるプレイヤー、オンライン終了時に6名もいたということには驚きしかありません。

今ではシャニマスにおけるPカップが「有名プロデューサーランキング+ソロランキング」の要素で構成されているあたり、共通点を見出す方もいるかもしれませんね。

事務所ランキング

今まで紹介したランキングはプレイヤー個人としてのものですが、このランキングはプレイヤーが所属することができる事務所……アプリゲーで言うと騎空団・サークル・ユニオン・ギルドといった名称で表される団体に所属した場合の「事務所員が持つ有効ランキングファン人数の合計数ランキング」になります。
有効と書いたのは上の段落でお話した15日の有効期限があるためです。15日以上経って一旦ランキング集計外となったユニットでも、再度プロデュースを再開すれば集計対象となります。

普段から活動している事務所やアイドルの誕生日を祝うための短期結成事務所、ユーザー内イベントに関係させた事務所など、数多くの事務所がありランキングを賑わせておりました。

一旦の締め

ここまで読んでいただきありがとうございました。

冒頭にも追記しましたが、説明でかなりの文字数となってしまいましたためここで一旦記事を締めさせていただきます。

今回説明しましたランキングシステムを踏まえた上で、当時のユーザー達がどのような動きをしていたかを後編として書いていく予定です。

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