メタバースって何!?
ここ1月ほどで「メタバース」という言葉がバズワード化して頻繁に見えるようになってきました。
しかし、世間では「メタバース」とはまだまだ海とも山ともつかないもの、直前にバズった「NFT」と混同したりさせたりで中々よくわからない人も多いのではないでしょうか?
そんな方々に向けに丁度開催中のVket2021から見たユーザーの活動を少しご紹介しつつ、メタバースとは何か?というのを感じてもらえればと思い、今回筆をとらせていただきました。
そもそも・・・Vket2021って何!?
「Vket2021から見たユーザーの活動」とか言われても、そもそもVketって何やねん!
という方が大半かと思いますので軽く説明します。
【Vketとは】
「バーチャルマーケット」の略称
VR法人 HIKKYが主催する来場者が会場に展示された3Dアバターや3Dモデルなどを自由に試着、鑑賞、購入できる、バーチャル空間最大のマーケットフェスティバル。
その開催を通じて「バーチャル空間を発展させ、豊かにする」ことを目指している。
つまりマーケット(市場)の名前の通りバーチャル空間で行われる市場、お祭りです。(開催されているプラットフォームはVRChatというVRSNSとVketcloudというWebプラットフォームです。)
Vketの中でユーザーは何をしているのか?
【買う】
おそらく「メタバース」から本記事にたどり着いた方の大半が気になることかと思います。
マーケットというからには何かを買ってるの?食べ物?服?絵?
いえいえ・・・来場者の多くが買っているのは「アバター」になります。
アバター? 何それおいしいの? 映画なの?
と思われる皆様!概ね映画の「アバター」の感覚で間違いはありません。
つまり!「VRSNS上で過ごす間に自分が入る体」を買っています。
・・・なんて言うと大仰に聞こえますが、感覚としては「洋服を買っている」感じに近いです。
なので「Vketで多くのユーザーは洋服やアクセサリーを買いに来ている」と思えば感覚的に大きなずれはないかなと思います。
(現実と同じようにこんな感じでおしゃれや化粧をします。)
しかし現実と違う注意点としては現実よりアバターは多種多様だということです。
性別はもちろんのこと!人魚やロボットなどの種族果ては動物等もはや数えきれない違いや種類があります!(因みにサムネイルに写る楽器は僕のアバターです。)
現在ユーザーは基本的にこのお互いの違いを尊重し合い、褒め合いながら過ごしています。
【売る】
そして「服を買う人」が居れば「服を作る人」もいて・・・
そう!ユーザーの中には「アバターを作って出店する」人もいます!
彼らは基本的にはクリエイター・職人であり、アバターだけではなくアクセサリーやアバターを着るのに使うちょっとした便利道具・化粧用品のようなものを作っています。
つまり彼らクリエイターにとってはVketは生産者直売の定期市のようなものなのです。
アバターを作る技術、(モデリングと呼ぶ)はかなりの努力をしなければ得れない特殊技術であるため、このアバターを作る人は周囲よりある程度の尊敬を受ける場合が多く、現在のVket周辺のコミュニティは基本的にクリエイターを中心として形成されています。
(このようなお店も全てクリエイターの作成!!)
【集まる】
そして色んな人が買い物をするところでは色々な集まりがひらかれます。
(イ〇ンとかでもそうですよね!)
Vket開催期間中はVketの会場やそれに関連したイベントや配信が多数行われます。
これは運営が用意した公式のイベントから私的なイベントまでかなりの数に及んでいます。
このイベントを主催している人たちは通称「イベンター」と呼ばれている人たちで、数人の小規模な集まりから数十人のメンバーをまとめ上げる人まで色々な人が居ます。
やっていることも特定ブランドのアバターで集まったりしてディープな会話をする集まりや、ちゃんと企業などと交渉・契約をしてPRに協力したり、プラットフォーマーから許可をもらって有料のイベントを行う等様々です。
イベントを開くための労力は決して軽くないため、大規模なイベントになればなるほど代表がプチインフルエンサーとなっている場合が多く、彼らの意見を気にしているクリエイターも多いです。
Vket2021では運営よりツアーコンダクターの募集があり、合計100名以上の「Vket2021ワールドツアーコンダクター」が生まれました。
今までは特定の数団体以外は有料のイベント、サービス提供を行っていませんでしたが、このように既にバーチャル空間でのお仕事というのは広く広がり始めており、今後ユーザーの中で更なる発展が期待できるでしょう。
以上がVketを通してみたユーザーの活動でした。
メタバースとは?
やっと本題に入った・・・と思われる方も多いと思いますが、実は既に本題は終わっています。
辞書や検索等で出てくるメタバースでは「コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのこと(ウィキペディアより)」等と書いていますが、これは今バズワードとなっているメタバースではもちろんありません。
今メタバースでは~等と既にメタバース内にいる人たちが言及している
「メタバース」とは、上記に書いたようなバーチャル空間で行われる人々の営み、文化の事です。
そのためその本質はプラットフォームにはありませんし、ましてやNFTや仮想通貨にもなく、そこで実際営みを行っている人にあります。
メタバース≒人の営みであると考えれば「~という技術で構成されている」などという言説が如何に的外れであるかは容易に理解できるでしょう。
本質は人間にあるため「メタバース」を外から伺い知ることは困難を極めます。
どんなに強大なインフルエンサーが現れようが、強固なシステムが存在しようが、ユーザーの文化を半分も把握することなどできないですし、当然コントロールなんて不可能です・・・どんな帝国も人間の文化を制御しきれたことがないように・・・
そのため現状、「メタバース」をきちんと知る方法はただ一つ
「実際にバーチャル空間に入ってユーザーと長時間過ごすこと」
もしこの記事を読んでいる方がどんな方であれ、心配をすることはありません。
今のメタバースは多様性を愛し、全体主義を嫌う傾向にあります。
時間はかかるかもしれませんが、きっとあなたを愛してくれるメタバースが見つかるでしょう。
まずはVketに行ってイベントに参加し、メタバースの青い鳥を探しに行きませんか?
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