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自作テスラコイル展示に向けての雑多ログ(2022/10/10更新)

 ふと「テスラコイルを作りたい」と思い立ってしまった一般的大学生が、学祭での展示に向けてあがくさま。
 雑多ログです。

8月6日 イントロダクション

 テストが終わり、夏休みが始まる。統計力学マジでミスった~とかレポートあとひとつ残ってんだよな~とかいう心配はあるが、私はこのブツにすぐさま集中しなくてはならない。とりあえず、10月末の大学祭を目指して。

全手動コイル巻き器で巻いてるところ(昨年12月)
すのこクソ安いのでおすすめです

 実は、テスラコイルは前々から製作をしていた。去年の11月に始めたような気がする。それが、いまだに完成していない。遅い!焦りを感じた私は、「大学祭で展示する」という締め切りを自ら設定して作業に集中することにした。そのついでに、モチベ剤としてnoteに記録をつけることに決めた。
 私がテスラコイルを展示しようとしている理由とか経緯は非常に複雑なので文章にできるほど整理しきれない。今日は、とりあえずテスラコイルの現状を見せるだけにしよう。レポートやんなきゃいけないし。

テスラコイルと押し入れに作った作業場
壁に貼ってある秋月の紙は完全に雰囲気のため
知識たち
まだ全部読んでないし、たぶんこれだけじゃ足りない
ファンクションジェネレータは¥7,000くらい、オシロスコープは¥3,300だった どちらもヤフオク 岩通最高!(岩通の悪魔)

 形はちゃんとしているように見えるけど、1次コイルと2次コイルとトロイドを繋げただけで、心臓となる回路部はぜんぜんできていない。電気の知識もないくせに自分で設計しようとしているからめちゃくちゃ時間がかかっている(私は物理学科だし、特段電子工作が好きだった人種でもない)。バカめ。

電源回路とハーフブリッジ…のつもり
失敗する気しかしない

 唯一(二)組んだ上の回路だってたぶんコンデンサはもっとでかくなきゃいけない気がするし。あとイキって両面ユニバーサル基盤にしたせいで、はんだが表に漏れてなんか気持ち悪い。

ずっと前に作ったGDTとその波形 これは「ゴミ」を意味する

 そういえば、中間テスト前ぐらいにGDT(ゲートをドライブするためのトランス)を試作して、うまく動かなくて萎えて中断したところだった。次はちゃんと計算して作らなきゃ…

8月9日 既製品

 ミニ既製品を買った。Amazonで7280円。6日の夜にポチって、翌日に届いた。日本のどこかの倉庫にミニ・テスラコイルが眠っているということは、とても恐ろしいことに思える。

かわいい。

 放電は大きさに見合ってかわいいものだった。指を近づけると熱かった。恐る恐るパソコンに繋いで音声を流すと、かなりきれいに音が聞こえた。本当にスピーカーとして使える。すごい、さすが既製品。
 …たしかにすごいけど、自分はあのクールダウンの間隔を利用して無理やり音をブチ鳴らす感覚を早く味わいたいな。そのために生きている。


8月14日 巻数試算

 コミケに行ってました。すみません。
初参加でしたが、楽しかったです。

 進捗…GDTの必要巻数の計算式があるのですが、重い腰を上げて算出してみました。先にやっておけ。
15回ぐらい巻けば大丈夫だと思ってましたが…

54回⁉

 54回。物理的にこんなに巻くのは不可能です(上にあるやつは十数回巻)。完全にデータシート読むの面倒で適当にやった自分が悪いです。コアを買い直して、やり直し。
(追記:ですます調にしました(こっちのほうがしっくりくるので))

8月18日 変圧器と断続器

 noteで日記調に加筆していくというスタイル、あまりよろしくないかもしれない。少なくとも想定された使い方ではなさそう。

 本日は2つの成功をお伝えします。
 まず一つ目は、GDT。うまく動かなかった原因は、やはりコアの質だったようです。式に従い飽和磁束密度断面積の大きいものを調達し、巻きなおしました。

dekkai

 なんか言ってますね。十数回巻きで、こんなにきれいな波形が出ました。感動です。使用したのはアミドン社のFT-240-77、1760円。以前使ってたやつの7倍の値段…ちょっとオーバースペックかも…

 もうひとつは、インタラプタの完成です。長時間の放電で素子が過労死しないように、休憩時間を作るためのものですね。回路はPJさんが公開しているもの(https://htlab.net/products/interrupter-board-1/)を丸パクリして、ユニバーサル基盤用に配置し直しました。

電子工作感、ある~~~

 2日かかりました。ぶっつけ本番で作ったら動かなくてガン萎えして、2日目に回路を見直したところミスに気付きました。トグルスイッチは買い忘れたのでついてません。明日買ってきます。
 こういう電子工作っぽい電子工作で成功したのはマジで初めてだと思うので、ちゃんと動いてくれたのが嬉しいです。
 …初めて?こーゆーの初めてなのにやろうとしてるの?テスラコイルを?…危なくない!?

ちなみに裏面は雨の日の路上にぶちまけられた白米のような見た目。

 もっと更新を高頻度にしたほうがなんか…いいよね。きっと。

8月27日 いろいろ

 と言った矢先にこれだよ!!!
 
9日ぶりですね…。全国0.3人の閲覧者の皆様、更新をサボっててすみません。どうしてもやる気が出ませんでした。

 更新はしていなかったものの、作業はちゃんと進めてました。正直、もうあと一歩。だと思います。

 今回作った物は、カレントトランス論理回路用電源論理回路+ゲートドライバです。

 まずはカレントトランス(CT)。と言ってもGDTのときと同じコア(FT-240-77)に電線をいっぱい巻いただけのものです。中に2次コイルの下端を通してないのでCTとしては未完成かもしれませんが。動作確認ができるのは初稼働時でしょう。どきどき。

これだけ

 次は論理回路用の電源です。商用電源をトランスで降圧して3端子レギュレータで+12V、+5Vを得る、よくある直流安定化電源です。LEDとかスイッチとか付けたら一気にそれっぽくなりました。こんなのでもちゃんと動いてくれたときは嬉しいですね。

むきだし

 因みに5Vの三端子レギュレータは普通のやつじゃなく、秋月に売ってた「BP5293-50」を使っています。特に理由はありません。高効率で放熱処理がいらないらしいです。

 次は論理回路とゲートドライバです。CTで拾ったフィードバック信号を整形して、インタラプタ信号と混ぜていい感じにするやつです。

これ動いたときめっちゃ嬉しかった

 回路は丸々Gao Guangyanさんのもの(https://www.loneoceans.com/labs/sstc2/)をパクりました。この回路だとゲートドライバがUCC27425ひとつで済むので楽そうだったから。でもたぶん国内では売ってないよね…

 電源、インタラプタ、疑似フィードバック信号(ファンクションジェネレータで生成)を繋げて動かしてみた図がこちら。

 あなたが天才というわけではありません。

 見やすいようにフィードバック信号の周波数をいじってますが、おそらく正しい波形が出てると思います。これが動いた時が今までの工作で一番嬉しかったですね。

この綿密さ 目の前の布団

 裏面なんですけど、結構きれいじゃないですか?まこ(@MakoTr_315)さんの「ユニバーサル基盤はんだ付け虎の巻」を参考にしてます。素晴らしい本です。

 でもこれ直接BNCにしちゃったけどノイズ対策で光ファイバとかにしなきゃだよね…まだつなぎ方とかよくわかってないです。

 あ、ついでに

料理ができるね

トロイドに皿をつけてそのまま乗っけれるようにしました。

 今日この後は主電源を作り直します。初日のアレはどう考えてもダメだから。

 ケモ夫人はめちゃくちゃ面白いので、皆も読もう!3巻発売中!

9月4日 うああああ

動かん!!!!!!
くそがあああああああああ!

9月16日 おひさしぶりです

問題:何故意気揚々と始めた日記の更新が途絶えがちになるのか
答え:そういうもんだから

 それにしてもツイッターは書き込むハードルが著しく低くてすごい。あっちも一応マイクロ「ブログ」なのにね。
 え、noteはブログじゃないって?

9月3、4日

初MFT!

 さて、順を追って話すと、まずMaker Faire Tokyo2022に行きました。初めてだったので2日間とも行ったのですが、初日は会場の雰囲気に気圧されてあまりじっくり回れませんでした。そのぶん二日目はかなり充実してたと思います。たくさんの展示を見て、たくさんの話を聞けました。

「うゎ、PJさんだ…!」

 そして肝心お目当ての高電圧神PJさんによるテスラコイルの実演!大人気の壁サーです。サイズ自体は小さいものの迫力は十分で、その爆音が会場全体に響き渡っていました。
 DRSSTCドライバ基板、IGBT基板、MOSFETセットを購入しました。

MFTでしか手に入らない

 PJさん本人とも少しお話させていただき(お時間とって申し訳ありません💦)、アドバイスなどをもらいました。なるほど、フィードバックを取り外してオシレーターで直接入力してみる…確かにそれはやってなかった…

 そして帰宅後すぐにやってみたところ

動いた・・・・・・・・・・・(ミスで音は入ってません)

 動きました。やったぁ⚡⚡

 深夜で疲れてたので「うぉっしゃあ」というより「へはぅ…」って気分でした。


 動いたとはいえ、まだまだ放電も小さくトロイド乗せると放電しなくなります。

 あと、耐圧不足でハーフブリッジのカップリングコンデンサが動かすたびに破裂します。嫌だね。

9月6日

 前日に連絡したとある教授と話がつき、企画の安全監督をしていただけることになりました!これで企画が大幅に前進した可能性があります。
 数週間前にも別の教授に連絡していたのですが、返信が来なくてガン萎えしていたので、即日対応していただいたことに驚嘆&感謝です。
 またこの節は友人K氏にも非常にお世話になりました。ありがとう。
 友達はなんだかんだ居たほうが良いです。現実は非情である。

9月9日

 企画書を書いて大学祭実行委員に提出しました。企画が終わったらどこかで公開しようと思います。

9月10日~13日

 旅行に行ってました。行先は江の島鎌倉横須賀。晴れてたので景色最高でした。

9月16日
 そして今これを書いてます。
 先のSSTCはこれ以上放電も伸びそうにないしフィードバックもうまくいってないままなので、企画のことも考えて作り直します。MFT2022で買ったPJさんの基板を大いに活用し、またPJさんのMIDIインタラプタにします。我々はPJさんから逃れることはできないのだ。また、DR化してもっとやばくしようと考えています。

 当初は全部自前で~と思ってたけどさすがに甘すぎましたね。
 そもそも電子工作の経験ラジオコッククロフトウォルトン回路テスラコイルしかないんだもん。

↓音付き

10月8日

わっふるわっふる

10月10日 T◎TEM、仮完成!

 紆余曲折。様々な失敗崩壊やり直しなどがありましたがついにPJ氏製作基板でのテスラコイル稼働が成功しました。おめでたい。

 やったことといえば、基板を買って、部品を調達して、取り付けただけです。あ、1次コイル巻き直したりもしたかな…

 これがね…

 これだけのことなのに…

 クソ面倒くさいんですよ!!!

 圧着工具の使い方すら知らなかったし!部品はもう売ってないやつあるし!1次コイルのステー作りには2日間体力使いっぱなしだったし!なまし銅管は固いし!配線は間違えるし!秋葉原まで買いに行った部品が足りなくてマジ萎えするし!

 工作ってなんかこう、作ってるうちに、あ、もしかしてこれ必要かな?って思って初めてパーツの用途を知るというか、使い方を思いつくというか、買おうと思い立てるんですよね(私だけかな)。つまり、はじめの設計が全く役に立たなくて、予め必要なものを見積もってもあとからどんどん追加されるから無限に買い物をすることになるんです。
 そこでホームセンターか通販か秋葉原かなんですけど、この中ではホームセンターがいちばん楽。うちからはすぐ行ってこれるので(チャリで片道20分ほどだけど)。ただ、電子部品なんてほぼホームセンターにないので、それらが必要な場合は通販か電子部品屋か秋葉原する必要があります。
 次に電子部品屋。嬉しいことに近所(自転車で片道30分)に電子部品屋がありまして、簡単な部品はそこで買ってます。でもそこにもないものというのもありまして、その場合は通販か秋葉原することになります。
 通販、電子部品では主に秋月とかdigikeyとか使いますけど、まず気乗りしない。私は🔰なので、全く初見のものを買うことが多かったわけですが、画像で見ても全然よくわからないんですね。あと届くまで時間がかかる。常に送料が頭の隅にある。う~ん。でも、ぽちぽちしてるだけで買えるというのは楽ではあります。そしてAmazonがいかに素晴らしいかを真に理解できます。
 次に秋葉原。幸い首都圏に住んでるのでまあまあ秋葉原には通いやすいですが、それでも交通費と時間がかかる。その分散歩みたいな感じで気分転換にもなるし、実物を眺めてるうちに「あっこれもついでに買っとくか〜」が意外と効いてきたりもする…
かも。ついでにcomic zinに寄ったり。半分旅行気分。

 なんでお買い物に尺を裂きまくったのかというと、これが一番大変だからです。時間と金がどんどん吸われていきます。あとはちゃちゃっですよ。ちゃちゃっ。いや、ちゃちゃっではないな…

 そしてなんとか稼働できました。こいつの名前は「T◎TEM」にします。読み方は「とーてむ」です。もちろん元ネタがあって、(以下略

 ひとさまの回路使ってなーにいっちょまえに名前付けてんだと思われるかもしれませんが、これでもがんばったんじゃい!いーでしょ!

 さて、先ほど恐らく最後の通販を済ませたので、最後の電子工作もちゃちゃっとやってしまいましょう。残るはPJさんのMIDIインタラプタ製作です。こいつがあれば、特別な才能がなくてもいい感じの演奏ができます。

 がんばろう、日本。

Tasks
展示当安全性確認教授
物品レンタルの資料確認
広報用アカウントを作る
スケジュールの確認
病院行く
・時間ありますか?
・PJ氏のインタラプタを製作

to be continued(続けられることになっている)…

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