データで楽しむMLB
こんばんは。この記事は某鯖アドベントカレンダーで作成した記事です。
某鯖には野球好きもそれなりにいそうとういことでMLBについて書いてみました。
今年の大谷選手の活躍を見てMLBに興味を持った人も多いのではないでしょうか。MLBの楽しみ方は様々です。大谷選手など日本人選手の活躍を見たい人、規格外のパワー・スピード・迫力のある野球を見たい人、午前中に放送してるからさほど興味はないけどとりあえず放送見てる人…いろいろな人がいると思いますが、今回はデータを使ったMLBの楽しみ方を紹介します。
日本のプロ野球(NPB)とMLBの大きな違いの一つがデータの数です。事細かにいろんなデータが収集され、しかもそれらは一般人でも簡単に見ることができます。
せっかく公開されているのだから使ってみようじゃないかということで、成績などが見れるサイトの紹介と、簡単な使い方を説明します。紹介するサイトはすべて英語表記なので慣れないと見づらいですが、まあ見てるうちに慣れるはずです。私も英語はできません。
なお、この記事は野球が好きな人、野球のルールが分かる人向けの記事ですので、知らない方はなんじゃそりゃって思うでしょう。
また、こんな記事書いてはいますが、私はそこまでMLBに詳しい人ではありません。情報としてこういうことを調べるのが好きなオタクなだけです。もしかするとMLBに詳しい人が見たら知ってることばかりかもしれないです。
果たしてこの記事が役に立つ人がいるのか疑問ですが、よろしければ参考にしていただければと思います。
MLB公式サイト
まず紹介するのはMLB公式サイト。正直詳細なデータなんていらないけど、成績くらいは知りたい、という人にはMLB公式サイトだけで十分。
MLB公式サイトの特徴は、公式の試合速報が見れること、そして試合速報と選手の成績が連動していて、一つのサイトでいろいろな情報を手に入れられることです。
NPBはネットで試合の速報を見る場合、スポナビというYahooが運営しているサイトを使う人がほとんどだと思いますが、MLBは公式サイトで速報を運営しています。
シーズン中であれば、その日の試合速報が公式サイトのトップページにありますので、そこをクリックすれば詳しいページに飛びます。
試合速報の画面はこんな感じです。
どのコースに投げたのか、球種は何で、何マイルだったのか、判定はなんなのかまでが一目でわかります。赤い球がストライクorファウル、画像にはありませんが緑色の球がボール、青い球が打った球です。
リアルタイムとのラグはおおよそ10秒~30秒くらい。
コースについてですが、MLBの球場はボールの動きを正確に測定する「Statcast」というシステムを導入していますので、正確なコースが分かります。審判への忖度などはありません。試合中継を見ながら今のどうみてもボールだろ!って思った球もここを見れば本当にボールだったのかがわかるわけです。
速報システムだけでなく、選手の成績、1打席ごとの結果を示した文章(英語なのでむずかしい)、この試合のハイライト映像まで見れちゃいます。
また、このページから選手の名前をクリックすれば、選手の個人ページに飛び、様々な詳細成績が見れます。
MLB公式サイトだけでもかなりの情報を見ることができます。
Statsの下部にある項目について説明すると、「Career」が年度別の成績、「Game Logs」が1試合ごとの結果、「Splits」が条件別成績(月別でどんな成績を残したか等)、「Batter vs Pitcher」が選手ごとの対戦成績です。
その下の項目で、MLBとMinor(NPBでいうところの2軍以下の成績)の切替、ピッチング、バッティング、フィールディング(守備)の切替、レギュラーシーズンやポストシーズン・スプリングトレーニング(春季キャンプ)の成績なども切り替えられます。
さらに下のほうに行くと…
どのコースに投げた球がどんな結果になったのか、チャートが見れます。
こんなデータまで、MLB公式サイトで見れます。
また、公式サイトの上部にある「STATS」の欄をクリックすると、成績ランキングも見ることができます。簡単な条件指定をすることも可能です。
ここで紹介した機能の殆どはスマホでも見ることができます。MLB公式のアプリをダウンロードすれば、外出先でも試合速報や細かな成績が一つのアプリで見れちゃうわけです。NPB公式サイトのシーズン成績のページがいまだにスマホ対応してないというのに。
MLB公式サイトの良いところは速報システムと一体になってるため選手の成績を探すのが非常に楽だということ、そして成績の反映が異常な速さであることです。試合中に打席結果が決定した時点で、すぐに個人ページの成績に反映されます。リアルタイムで現在の成績が見れるのがうれしいですね。
欠点としては、試合速報システムはあくまで速報なので過去の球種・コースまでは遡れないということ(多分)、大谷翔平選手のような二刀流選手には成績の部分で一部対応しきれてないところがあるくらいですね。大谷翔平選手はMLB公式サイトでは投手として登録されているため、サイトの仕様上打者としての条件別成績等は見ることができません。
というわけで次はこれじゃ足りない人向けのデータサイトです。
Babeball Reference
こちらはSports Referenceという会社が運営するサイトで、おそらく一番有名なMLBのデータサイトです。
MLB選手の名前を英語名でグーグル検索すれば、大抵1~3番目にこのサイトがヒットします。MLBファンなら知ってる人は多いのではないでしょうか。
こちらのサイトの特徴としてはなにより圧倒的なデータ量です。過去の選手から現在の選手まで、このサイトさえ見ておけば大抵の情報を見ることができます。
というわけでとりあえず大谷翔平選手のページを見てみましょう
トップページだけでもすごい数の指標があります。一般的な成績、選手の評価を図る数値、さらに発展した成績など…これらの指標の意味は赤文字の「Glossary」に書いてあります。また、一番下に行けば年俸まで書いてあります。
さらに上にあるタブを選択するとでさらに詳しい成績を見ることができます。
大谷翔平選手の場合「Japanese Lg Stats」と書かれているところを見ればNPBの成績、下部リーグであるマイナーリーグ成績を見ることができます。最近の選手であればNPBの2軍成績まで書かれています。どこから成績もってきてるんだろう…
Splitsのページには条件別の成績がMLB公式サイトよりさらに細かく書いてあります。
「Advanced Stats」のページには膨大な量の指標が書かれています。私も半分以上理解できていません。好きな人は読み解いてみると面白いでしょう。
そのほかにもいろんなことが書かれていますが、一部有料コンテンツでしか見れないページもあります。とはいえ無料の部分だけでもとんでもない情報量です。
これらの成績は選手の個人成績だけでなく、チーム・リーグ・MLB全体での成績も見ることができます。
また、このほかにもポジションごとの貢献度を数値化したページ(「Seasons」の「Team Stats」のページの下にある)、監督としての成績をまとめたページ(「Manager」のページ)、MLB歴代で各指標のトップの選手をまとめたページ(「Leaders」のページ)など、とにかくたくさんのデータがそろっています。
MLB好きであればこのサイトだけで1日潰せますね。
ちなみにBaseball Referenceは選手の貢献度を示す指標である「WAR」を算出しています。「WAR」はサイトによって算出方法が違っており、ほかのサイトの指標と区別するために「rWAR」と呼ばれています。気になる人はWikipediaで。
このサイトでは各成績の「Value」の欄に書いてあります。
Fangraphs
こちらはFanGraphs社が提供する、Baseball Referenceと並ぶ有名なデータサイトです。
大谷翔平選手のページを見てみましょう。
このサイトではタブを切り替えることで様々な成績を見ることができます。基本的にはBaseball Referenceにあったことは大体見ることができます。
細かい違いで言うと、「Pitch info」などで球種ごとの指標が見れたり、「Plate Discipline」でストライクゾーン・ボール球のスイング率が見れたり、「Advanced Fielding」でUZRなどの守備指標を算出しているところでしょうか。
また、「Game Log」では、試合ごとの球種割合など多くの指標が見れ、期間を指定しトータルの指標も見ることができるのも便利です。
Fangraphsとあるとおりグラフが見れるのもこのサイトの特徴です。
青いタブをクリックし、条件を指定してMLB平均と比べたりいろいろとできます。
個人選手以外のページだと、上のタブにある「Leaders」が便利です。
細かい条件指定をして、成績のランキングを見ることができます。
期間指定も細かにできるので、何月何日~何日何日までの〇〇の指標の上位が知りたい…なんてときに使えます。
個人的な印象としては、Babeball Referenceよりもマニアックな部分は多いのかなと感じます。
私が守備指標のUZRを見たいとき、細かい条件指定をして成績を見たいときにこのサイトをよく使います。
このサイトの欠点としてはスマホからだとかなり見にくいことですね。「Leaders」のページはスマホ版に対応していません。使う頻度の問題もあるかと思いますがBaseball referenceのほうが使いやすいです。
また、Fangraphsでも「WAR」を算出しており、こちらはBaseball reference版と比較して「fWAR」と表記されます。
余談ですが、「Baseball reference」と「Fangraphs」は日本語版WikipedeiaにあるMLB選手の記事の外部リンクのページに貼ってあります。英語検索するのがめんどくさいときは、日本語で選手名を検索して日本語版Wikipedeiaを経由するのがおすすめです。
Baseball Savant
Baseball SavantはMLB機構が運営しているもう一つのデータサイトです。
このサイトでは「Statcast」 というデータ解析システムを使い投球・打球・守備・走塁など様々なものを数値化し、公表しています。
投球の回転数や打球角度・打球速度など、成績に現れない指標を見ることができます。
MLB公式が運営していることもあって、とても面白いサイトになっています。というわけでとりあえず大谷翔平選手のページを見ます。
こちらもタブを切り替えることで様々な指標を見ることができます。
投手としては球種ごとにどこに投げたのか、球種ごとの成績はどうたっかた、スピード・回転数・回転の角度はどうだったか…打者なら球種ごとの相性、スイング率、シフトを敷かれた場合の結果などなど…
と、いろいろ見れるわけですが、個人的に面白いのは選手プロフィールの下にある「Player Apps」のところ。
「Pitch Highlighter」をでは、全投球のコース、打たれた場所、打たれた打球角度が一目でわかります。
「Visual Pitch Report」では、スクロールしていくと画面が動き、投手としての特徴を様々な指標で表示される、とても面白いページになっています。
「3d Pitches」では、試合ごとの投球の軌道を3Dで見ることができます。
と、こんな感じで面白いページがたくさんあります。
選手個人のページ以外だと、過去の試合をさかのぼり、その試合の詳しい指標を見ることができるのも便利です。
「Gamefeed」で過去の試合をさかのぼり、見たい試合を選べびます。
このページからその試合の打球速度・球速・回転数・投げたコースなど様々な指標が分かります。
「MATCHUPS」を見れば、1打席ごとの投球コース、結果を見ることができます。過去にさかのぼり、あの打席の判定は正しかったのかなど確かめるのに便利です。
「Search」のページも面白いです。これは超細かい条件を指定して成績を見たいときに使えます。使いこなすのは難しいですが、マニア向けの機能だと思います。
「Leaderboads」のページでは様々な指標でランキング化されています。守備位置や走塁の指標まであるためかなり面白いですが、数が多いため私もあまり理解してないです。
こんな感じで何となく紹介しましたが、ここにあるのはほんの一部です。実際はこれの100倍以上の情報量があります。全部理解してる人なんてわずかだと思うので、自分で気になる指標を探してみるのがよいでしょう。
Umpire Scorecards
このサイトは審判の指標をまとめたサイトです。
NPBだとこの審判はストライクゾーンが狭い、可変ゾーンで安定しない、2ストライクになると見逃し三振のコールしたいがためにゾーンが広くなる等いろいろ言われても、実際審判の能力を表す指標がないため、所詮印象でしかありありません。
MLBではStatcastでコースが明確化されているため、本当にストライクかどうたったがか分かります。このサイトではストライクゾーンの判定をまとめています。
タブのUmpireのところを見れば審判ごとの正確性(accuracy)や、一貫性(consistency)を見ることができます。これでどの審判が優秀かどうかがわかりますね。
また、「Games」では試合ごとの結果、「Teams」では審判の判定がそれぞれのチームにどれくらい影響があったかなどがわかります。
さらにこのサイトのTwitterでは毎試合終わるとのその日の試合をまとめた画像をアップロードされ、間違った判定がいくつあったのかを見ることができます。
これはワールドシリーズ第4戦の結果。10球に1球は間違った判定をしてしまったということがわかります。
選手のデータとは違いますがこういう楽しみ方も面白いです。
まとめ
いかがでしかたか?
野球好きでデータとかが好きなオタクであれば気になった人もいるのではないでしょうか。
散々データのことを話してきましたが、野球観戦をするうえで、ここまで細かいデータを見る必要なんて別にありません。
ただこういうのが好きなオタク気質な人は、データを見ることで野球の楽しみ方が広がるのではないかと思い紹介しました。
この記事を書いている途中、俺は何でこんなことをまとめてるんだ?野球ブロガーでもないのに…と思い始めて最後のほうは少し適当になってしまいましたが、一人でも刺さってくれる人がいてくれたら嬉しいです。
最後に、MLBとは全く関係のないアイカツプラネット!の良い曲MVを紹介します。
来年映画化ですよ!
おわり