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ジャイアント挑戦者

なぜか今日もまた書いている。前回のノートの続きをいつ書こうかと特に考えていたわけではないのだが、今書きたくなってしまった。

知ってる人も多いと思うけど、金曜日に後楽園ホールでKO-D無差別級王座次期挑戦者決定4WAYマッチがおこなわれた。HARASHIMA対男色ディーノ対KANON対石川修司。確かに挑戦者にふさわしい3人、そしてKANON。

幸運なことに、私が“勝ちたいと思える人”が優勝した。

でもそれが面白い選択だったとも言えない。HARASHIMAもディーノもDDTの顔。HARASHIMAとのシングルでの勝敗記録は、頭から離れない。私が2回勝って、HARASHIMAが僕に1回勝った......かもしれない。どれもKING OF DDTかD王の試合だったと思う。ディーノとは最近、札幌でシングルマッチで対戦したことがある。どちらもエキサイティングな挑戦者ではあったけど、私にとって最もエキサイティングな挑戦者石川だった。

HARASHIMAもディーノも、最近(というか、もう去年)も上野とベルトに挑戦しているので、ある意味、一番新鮮でもある。初対戦でもある。そういう意味でも私たちのダイナミズムも新鮮だと思う。比べるなら、KING OF DDT 2023の決勝で樋口と戦ったときが一番近いかな。体格的には石川に近いと思う。

樋口とのあの試合は、私の中から今まで見せたことのない何かを引き出してくれたというか、樋口のパワーが私の内面を今まで行ったことのない場所まで深く掘り下げてくれた。彼は大きくて、強くて、不滅で、彼に勝つためには自分の中のすべてが必要だった。そのような挑戦を前にして、自分の中から引き出されたものはなかなか見せられるものではないと思う。

だからリング上で石川に言ったんだ。
「お前は大きくて、強くて、ちょっと怖い。だから最高の挑戦なんだ。楽しみだよ」と。

石川とリングで対戦したのは2回だけだと思う。2023年の大阪での松井のプロデュースで一度は同じコーナー、去年は敵側だった(年は間違っているかもしれない)。チョコプロも1回あった。すぐに感じた。パワー、パワー......大きさももちろんだが、センス。石川はリングの天才だ。闘ったら楽しそうな相手だ。

日本のプロレスを知り始めた頃、私はよくBJWを見ていた。デスマッチに石川がよく出ていた頃だ。その頃もいつも思うのだが、なんてでかい男なんだろう。彼のヘッドバット。まだ一度も感じたことはないが、厳しそうだ。彼の頭はバスケットボールのようだ......と思っていたが、後楽園以降、SNSでみんなの写真を見てよりそう思った。面と向かって目を見ることは滅多にないので、それだけでも新鮮なのだが、横から見るとクリスの頭って小さくない? 一度でも頭突きされたら後遺症が残りそうだ。なんだかスリリングな感じがするのはなぜだろう。クリスは変なヤツかもしれない。

ベルトには石川の過去もある。2023年、王者・火野とのKO-D挑戦までの間、私はKUDOさんのもとでリハビリと準備のためのトレーニングに励んだ。石川対KUDOの両国戦は何度も見返した。KUDOさんが巨人を征服し、DDTのメンバーがリングを埋め尽くし、石川さんを一人一人祝福し、石川さん一人になるまで去っていく「Into the Light」が流れた瞬間、涙が溢れたのを覚えている。

私もつい最近、そんな経験をした。そして今、あの巨人が帰ってきた。あのリングでKUDOが征服した巨人が。そう考えると、あの巨人が私に挑戦してきたのは運命だと思わずにいられない。ちょっと詩的だ。

心から楽しみにするしかない。私が王であることを証明するために巨人を倒す。みんなも楽しみにしていてくれ。

1月26日の後楽園まで、前哨戦は2試合しかないが、それ以外にも爽やかな出来事がある。今月も平田とTo-yのシングル戦が発表された。これで本当に復帰したような気がする。この2ヶ月はDAMNATION T.A.とばかり向き合っていたと思うので、確かに気分転換にはなる。たぶん公式戦にはならないと思うけど、気持ち的には平田とTo-yのシングルマッチもタイトルマッチとして挑むよ。楽しみにしていてください。

そういえば、他の2人の動向についても少し。竹下と遠藤。竹下はNJPWと契約しており(AEWとDDTの契約は維持)、遠藤はDDTは休養してプロレスリングNOAHに参戦する。そういう意味では、完全にシフトチェンジした感じ。

私がDDTに来たとき、彼らはDDTの上に座る陰と陽のような存在だった。DDTは、当時の私には「竹下と遠藤」だった。もちろん、当初DDTで最も親しかった竹下にとっては、ただただ感激するしかない。彼が離れていたことで、世界のプロレス界から見た彼の株は本当に上がり、スーパースターになった。遠藤はある意味、彼が不在の間、砦を守る運命にあるように思えたが、物事は必ずしも想像通りには運ばない。とはいえ、自らユニットを作り、次世代を育てる成功に導いた遠藤だからこそ、そろそろ離れて別の視点を持つ時期だと感じているのかもしれない。

もちろん、デビューから13年間はフリーだったので、タケの話以外では彼らの気持ちに共感することはできない。そういう意味では、他のことを経験せずに自分を見つけるのは難しいことだと思う。DDTに来た時点で、私はすでに世界をツアーし、複数の国で選手権を開催し、人生のビュッフェテーブルで多くの味を味わっていた。

特に遠藤は、デビューから今までDDTというトンネルを意識して走ってきた。本当の意味で自分を高めるためには、外に出て新しいものを味わうべきだという気持ちが強すぎるのだろう。緊張もするだろうし、怖さもあるだろう。心強いのは、いつでも戻ってこられる故郷があることだ。しかし、それだけに、この期間を無駄にしたと感じないように、変化して戻ってこなければならないというプレッシャーもあるのだろう。

それは本当に勇気のいる一歩だと思うし、おそらく必要なことなのだろう。エキサイティングなことだ。遠藤がどう変わるか見てみたい。まぁ、答えは1年後には出るだろう。

クリスマスと新年のお祭りはもう本当に終わりを告げ、私たちは2025年に向けて真正面から飛び込んでいく。皆さんも仕事復帰などで頑張っていることでしょう。私も応援しています。

では、また次回。

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