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クエス王女関連のイベント文字起こし:8話
・冒頭
「おいお前!!何をしている!」
「お前…何者だ?アロマ王国第一王女であり、風使いでもある疾風のクエスの部屋に忍び込むとは…いい度胸をしてるな。そこを動くな!とっ捕まえてやる!」
「クエス、大丈夫か!おめえ何者だ!?」
「下がっていろ、サスケ!」
「…随分と早い反応だな、サスケ。」
「ぐえ?け、警備も仕事のうちだし、着替えの最中は危険だし…」
「なぜ着替えの最中と知っていた!?」
「え゛…いやその、の、覗いてたわけじゃねえよ!?」
「まあいい…コイツを牢に放り込んでおいてくれ。」
「さっさと連れてけ!」
「ぐおぁ!?」
「はやく行けったら!!」
「…はぁ~い」
・公園
「へ、ざっとこんなもんさ。」
「まだ他にもいる、いくぞ!」 「おう!」
「…誰だ!」
「!おめえ、どうやって牢を!?」
>>><<<
「クエス、大丈夫か!?」
「…ああ、大丈夫だ。助けられてしまったな。ありがとう。」
「おめえ、名前はなんていうんだ。…ああ、俺はサスケ。クエスに武術と風の指導をしている。ま、師匠みてえなもんだ。」
「…指導?師匠!?」
「…今は、一緒につるむ相棒ってとこだ。で、おめえは?」
「そうか、フォボスっていうのか。…あ?未来から来た風使い?あの牢を抜けるなんてただ者じゃねえと思ってたが…」
「話は後だ。まずはこの谷に潜入した者を倒すのが先だ。サスケ、敵は何人いる?」
「9…いや10人ってとこだ。」
「よし、返り討ちだ!」
「手伝ってくれるか、フォボス?」
・風のクリスタル
「そういえば、フォボスは未来から来たんだったな!」
「ほぉ!じゃあ俺たちがどうなるか知ってるわけだな。フォボス、クエスの旦那ってどんな奴だった?当然王になる訳だよな?だったら知ってるだろ?美男子か?俺みたいな!」
「ば、バカなことを言うな、サスケ!」
「ほー、じゃあ美男子じゃねえのか…。へ?詳しいことは知らねえ?…使えねえ奴だなあ!それじゃあよ、アロマ王家はどうなるんだ。フォボスの時代では何代目の王がいるんだ?」
「何にも知らねえんだな…おめえはホントに未来から来たのか!?」
「まあいいさ、信用しよう。それから、フォボスへの質問は打ち切りだ。未来を知っているってことは、良いことばかりではないからな。」
「確かにその通りだな。運命は自らの手で切り拓くことに意義がある。…クエスの胸だってよ、もしかしたら――万が一にも成長するかも、と思うから楽しいんだよな。一生洗濯板だとわかっちまったらつまんねえよ、裏表わかんねえ>>大金的<<
「…フォボス、おめえ、彼女いるのか?好きなコは?あのよ、彼女にするならよ、おしとやかな方がいいぞお~。」
「ーーなんだ、いるのか?話せよ。」
「おやおや、その顔は…片想いだな!」
「…よっぽど惚れてるんだな!」
「ウブな奴だぜ、こんなに真っ赤になっちまってよう!で、彼女の名前はなんていうんだ。
…彼女じゃねえ?…まあいいや。へえー、セイラっていうんだ。…あ?この前まで少女Yだった?」
「名前が…12歳になって初めてつけられる!?なんだその世界は!12歳まで記号で呼ばれるなんて、一人の人間として認められていないのと同じじゃないか!」
「クエス、今ここで怒ってどうするんだ!」
「ある人間の本質を指し示す、それが名前というものだ!ある人間を理解し、それが名前と一致するようになった時、初めて人が人を認識したということになるんだ。名前がないということは、人として認めるつもりがないということじゃないか!」
「まあまあまあ、クエスぅ!…フォボス、コイツは今までずーっとお姫様という記号として育てられてきたから、そういうのにうるせえんだ。
…クエス、落ち着けよ!な?」
「……フォボスに言っても仕方がないな、確かに。」
「それより、今後の風の谷の守りを考えねえと。アショカの本格的な攻撃が始まったら、かなりやばいぜ。」
「そうだな…いずれ谷に結界を張らないと。それから、広場は別に作りなおそう。将来そこに住むんだ、フォボスが住みやすい場所がいいだろう。フォボス、君の時代の広場はよかったかい?じゃあ、できるだけそれを再現するようにしよう。手伝ってくれ、フォボス!」
・広場の恐竜
「じゃあ、可哀想だがとどめを刺すか。」
「待て、サスケ!…そうか、すまなかったな。ごめんよ…。コイツは、僕たちが騒いでいたんで、驚いて出てきただけなんだ。別に危害を加えたかったわけでなく。それを早とちりして怪我させてしまった。悪いのはボク達だ。」
「そうだったのか…悪かったな。」
「きっと慣れれば共に暮らしていけると思う。…わ、うふふ!ほら、大丈夫さ!こいつも今まで寂しかっただけなんだ。…ただ、恐竜の舌で舐められるのは痛いな。もう勘弁だ。」
「ボク達も帰ろう!明日からは谷のみんなを集めて、工事開始だ!」
・クエスの部屋
「フォボス、あの恐竜との戦いで珍しい風をつかったな。」
「たしか…藍色の風と呼んでいたよな。藍色の風っていうのは、アンサーの時代以来消息が不明だったんだ。彼女の気配を感じたっていう風使いの話は聞いたことがあるけど、誰も会ったことがねえ。よければ会わせてくれねえか?」
「クエスさん、サスケさん、初めまして。あなたたちのことはよく存じています。」
「藍色の風よ。あなたはなぜ僕たちの時代で…というより、今までずっと姿を現さなかったんだ?」
「ごめんなさい。私はフォボスと逢うまで、誰からも隠れていたかったのです。全ての人が、藍色の風を忘れるように。」
「なぜ?」
「それは…今は言えません。」
「なぜだ?風使いである俺たちにも隠し事をしなけりゃならねえのか?」
「それは…もしかしたら、ボク達の未来にも関係するからなのか?」
「……」
「…わかった。どうもありがとう、藍色の風。フォボスを助けてあげてくれ。」
「おい、おい…。何がわかったんだよ、クエス。」
「…色々とね。ありがとう、フォボス。賊の撃退に加え、新しい広場づくりまで手伝ってくれて。君が帰ったとき、きっと住みやすい場所になっているよう努力するよ。」
「ああ、任しときな!こう見えてもな、俺は大工仕事は得意なんだ。」
「それから、フォボスの知っている風は藍色の風だけなんだろう?今後もし風について詳しく知りたければ、風の王でありアロマ王朝の建国者である、アンサー様のことを調べるといい。僕もあちこちで資料を探して、必ず残しておくから。」
「フォボス、どうした?」
「どうやら、自分の時代に帰るらしいな。」
「あばよ、フォボス! …行っちまったな。
――あ、ところでクエス、さっき何がわかったんだ?」
「僕達の未来と、藍色の風が考えていたこと。」
「なんだそりゃ?」
「これはフォボスが落として言った絵本だ。ここにはフォボスにとっては過去のことが描かれている。つまり、ボク達にとっては未来のことだ。」
「未来のこと…へえー、さしづめ予言書ってとこだな。で、何が描いてあったんだ。」