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クエス王女関連のイベント文字起こし:23話
・冒頭
「あとはリュートを倒すだけだ!」
「ついにここまで来たな…。」
「まだ油断は禁物だぞ。」
「わかってるさ…最後が肝心だぜ。」
「そうだフォボス、ボク達の時代に来たとき、鋼鉄の樽の話をしていたな。あれはボクの知り合いが埋めたものなんだ。鍵を預かっているから渡しておくよ。
それと…この絵本、大事なものなんだろう?返しておくよ。
ああ…読んだよ、その本は。君の時代の歴史では、ボク達はここでリュートと相打ちになるんだろう?」
「へっ…でもその本にはフォボスは出てこねえ。だったら、俺たちも死なないかもしれねえ。今日は…歴史が変わる日なんだ。」
「そうさ。運命は自分たちの手で変えるんだ!
あ…その前に、フォボス、悪いけどサスケと二人だけにしてくれないか?
さ…行こう。」
・リュートと対峙
「遂にここまで来たか、風使いめ。」
「リュート!お前がしてきた非道の数々、絶対に許すわけにはいかない!
お前とは話し合う余地はない。だが、一つだけ訊ねておきたいことがある。お前はどうやってそれほどの力を手に入れたのだ!」
「ふん、いいだろう。教えてやろう。そこに羽のついた巨人の死体が見えるであろう?奴の体からはある種のガスが噴き出ている。そしてそのガスを吸った人間の反応は大きく二つに分かれる。
ひとつは、余のように何らかの力が増加するもの。
余の場合は魔力が増加し、ヴィルドの場合は知力が増したらしい。
そしてもうひとつの反応は…己の意思を失くし、その場に居合わせた者の声に従順に従うというものだ。
一度しもべになった者は如何なる事があろうと決して裏切らぬ。余の手足となりて余の意思を遂行するのだ。そう、まさに死ぬまでな。」
「外道め!」
「クエスよ。どうだ、お前もこのガスを吸ってみぬか。お前程の者ならより多くの力を手にできるであろう。そして余と共にロマンシアを支配せぬか?」
「ふざけるな!」
「リュート、死んでもらうぜ!」
「…愚かな。」
・リュート撃破後
「お前ら虫けら共にここまでやられるとは…。クエスよ、敗北は認めよう…だが、余もただ死ぬわけにはいかん。」
「なにをする!」
「クックック…この地下空洞を崩壊させてやろう。巨人の死体から出たガスはいずれロマンシアに蔓延し…すべての生物はガスに冒される。そして新たなるリュートが生まれ、全てのしもべはリュートに仕えるのだ!」
「させるか!」
「やばい、奴は自爆する気だ!
…だめだ、俺たちの力じゃ噴火は止められねえ!それにあの巨人の死体は溶岩にもびくともしねえ!」
「サスケ!…風の結界を使うぞ!奴の体を結界で封じれば、ガスが漏れることはない。この空洞が溶岩で埋め尽くされて、ただ奴の死体が土の中に残るだけだ!」
「しかし…術をかけ終わった頃には、俺たちは…」
「サスケ!」
「!…わかってるさ…。でも、結界は永遠にもつわけじゃねえぞ。」
「だから…藍色の風よ!
藍色の風よ、僕は君をつかうものではない。だが、フォボスのためにボクの願いを聞いてくれ。
…藍色の風よ、フォボスを安全な場所まで連れてってくれ。彼が自分の時代へ無事帰れるように。そして、未来を彼が守れるように!」
「…よろこんで…。」
「さよなら、フォボス。」
「じゃあな、フォボス。」
「行くぞ…サスケ!…うっ!」
「おい、大丈夫か、クエス!」
「サスケ!気を逸らすな!」
「おお!」
「はぁっ!」
「…すまないな、サスケ。最後の最後まで辛い目に付き合わせてしまって。」
「へっ、仕方ねえよ。じゃじゃ馬のお姫様に惚れちまったんだ。最初から覚悟してたさ。ま、最後の瞬間まで一緒にいられるんだ。それでよしとしなきゃな。」
「サスケ…ありがとう。ボクも、君が…」
・クエスからの手紙
親愛なるフォボスへ
いま、リュートとの戦いを前に、この手紙を書いている。
今度の戦いで、ボクとサスケはフォボスの世界の歴史通り、命を落とすことになるだろう。
そして、それはボクたちにとっては喜ばしいことだ。
なぜって、アショカを滅ぼし、リュートを倒せることが決まっているなら、それでボクたちの使命は果たせるのだから。
逆に、変に歴史を変えようとして奴らをのさばらせる結果になることだけは避けなくちゃならない。
だから、ボクたちは歴史の通りに行動するだろう。
ここまで手伝ってくれたフォボスに、本当はもっといろんなお礼がしたい。ボクに力を貸してくれる風のことを話したいし、サスケの剣技なども伝えたい。でも、ボクたちには時間がないんだ。
最後に――本当にありがとう、フォボス。
君が未来から来てくれたおかげで、どんな時でも頑張ることができた。君がいることがわかっているおかげで、自分たちがしていることが無駄ではないと確信してやってこられた。
本当にありがとう。
クエス