最高の旅行カバンを作る(後編)
前編ではバッグインバッグで挫折した話をした。後編ではver2の話をしよう。
私はアウトドアブランドが大好きなので、モンベルがあったらとりあえず入る習性がある。そして何となくアウトドア用品を眺めるのだが、モンベルがカメラウエストバッグを出していることに気付いた。
ここで要件を思い出そう。
機内持ち込みが可能なサイズであること
カメラにアクセスしやすいこと
飛行機移動、新幹線移動の快適さを損なわないこと
モンベルのカメラウエストバッグはこの全てを満たしている。ちょこっとしたツーリングでも使えそうだ。見た目は多少アレだが、見た目は今回のスコープ外なので問題ない。
カメラを持っていないときに発見したので後日E-M1Ⅱを持っていき、40-150込みで入るかどうか確認してみた。ギリギリだが、なんとか入る。RX1はコンプレッションベルトにレンズポーチを増設することでまとめられるだろう。散策時の機動性についてはE-M1を持ち出さなくていいならウエストバッグの容量ぶんが空くし、E-M1を使うような場合はカメラ以外のものが邪魔になるだろうから問題ない。
黒が欲しかったが店頭にはタンカラーしかなかったので通販で購入した。ちなみに今回初めて知ったのだが、モンベルクラブに入会していると送料が無料になる。欲しい商品が店頭にない時は今後も通販を使おうと思った。
モンベルのカメラウエストバッグの良いところは、重いものを入れてもコンプレッションベルトを使って強く締めることができる点だ。E-M1 Mark2と40-150 f/2.8は合わせて1.3kgほどある。普通に入れると垂れ下がってしまうが、コンプレッションベルトを用いるとよりホールドでき負担が少なくなる。こういう細かい部分の機能性がモンベル製品の良いところだ。
拡張を行い、パッキングしてみるが……
片方のコンプレッションベルトはRX1で埋まるが、もう片方は空いている。そのままだとカメラでバッグの全てが埋まるから、容量を増やすためにもベルトループつきのポーチを増設しよう。この手の商品は様々なところで売っているが、機能性と価格の面から今回はワークマンで探してみた。ワークマン製品はベルトループとカラビナがついているから、見た目を別にすれば使い勝手も耐久性も非常に良い。
そうしてゴテゴテにしたウエストポーチを装備してみる。
重い。重すぎる。40-150のみならともかく、RX1を外付けするのは確実に重量オーバーで、コンプレッションベルトで対応しきれない。とはいえ40-150だけなら対応できそうだ。
ちょうど善光寺のご開帳を見るために長野に行くので、パッキングしてみる。着替えや充電器を入れてもヒューズボックスには余裕がある。もしかして、これはモンベルのウエストバッグをバッグインバッグできるのでは……?
はい。できました。やはり冬の北海道が厳しすぎるだけで、普通に本州を旅行するだけならバッグインバッグは間違っていないのだ。ということで、実際に長野旅行で試してみた。
いざ実戦、長野で撮影
今回の旅程はまず東京から新幹線で長野に行き、善光寺を詣でてから特急で松本に移動。松本城を眺めたら松本に宿泊し、翌日はレンタカーでビーナスラインを周り茅野で乗り捨て。茅野からはあずさで帰京するルートになる。新幹線、車、在来線を使うのでベンチマークとしてはちょうど良いだろう。
結論から言うと、40-150 f2.8のプロレンズを旅行で使うのはトータルでのQoLにかなり影響するのでやめておいたほうが良い。カメラだけで相当重いので、荷物が合計7.5kgくらいになる。こうなるとお土産を買う余裕がなくなるので、よほど撮りたいものがなければRX1だけ持っていくのが良さそうだ。とはいえ、バックパック一つで楽々移動できるのは在来線移動では素晴らしい。
嬉しいこととしては、40-150を持っていると鳥がギリギリ撮れる場合がある。撮影を目的していない旅行とは思えない充実度だ。
コンプレッションベルトではなく普通のベルトに下げればRX1も持って行ける。松本城の勇姿もこの通りだ。
モンベルのウエストバッグにはスタイリングを犠牲にする代わりに高い利便性がある。バッグインバッグもできるので、旅行には最適だと感じた。次回の旅行ではRX1だけ持って利便性を試したい。