ブラームスはお好き?
亡き父はクラシックが好きだった。
だから私にピアノを習わせてくれた。
大して上手くならず、習い事の義務として練習していただけで、本当に悔やまれる。
どうしてもっとちゃんと弾けるように努力しなかったのか。。。
ピアノが弾けるというのは、一生の宝物だと思う。
惜しいことをした。
というか、、また習いたい!
そんなわけで、私もクラシックが好きだが、もっぱらピアノ専門だった。
父によくコンサートに誘われたが、ピアノのだったらいいよ!と、ピアノ単体ののリサイタルのようなものに連れて行ってもらっていた。
だが中学生ぐらいのときに、父がオーケストラもいいよ、とブラームスを勧めてくれた。
いやいや、私ピアノがいいから聞かないよ、と頑なにオーケストラは拒んでいた。
なぜか苦手意識があった。
が、試しにおすすめのブラームスの交響曲第4番を聴いてみた。
衝撃だった。
私は悲劇的なメロディが好きなのだが、もう端から端まで心を持っていかれた。
それからもう何十回何百回何千回と聴いた。
それから父は、オケのコンサートにもよく連れて行ってくれるようになった。
海外の有名オケも来るたびにチケットを取ってくれた。
ブラームスは牧歌的な2番以外の交響曲は全て大好物。
何度聴きに行っただろう。
弦楽四重奏も好きだし、私の好みにどんぴしゃり。
もちろん他の作曲家の交響曲も聴きに行った。
ドヴォルザークの新世界も父の好きなマーラーの5番も。
父が常々、自分が死んだ時はお葬式でマーラーの5番をかけてほしいと言っていたのを、亡くなった後のお葬式の打ち合わせの時に、いきなり思い出した。
実家には見当たらず、慌ててCDを購入して流してもらった。
お葬式が終わり落ち着いて実家の父の部屋を片付けていたら、エンディングノートが見つかり、そこには、
お葬式でマーラーの5番を流して欲しい
と書かれていた。
少しだけ親孝行できたかな。
そんな父とは大学生の時に地元のホールのこけら落としで、ベートーヴェンの第九の合唱にも参加した。
そんなことを通夜の時思い出し、夜中に泣きながら小声で歌ったりした。
お父さん、クラシックの楽しさを教えてくれてありがとうね。
お父さんと行っていた時みたいにいい席ばかりじゃないけど、ぼちぼち今でもコンサート行ってるよ!
先日も、読響のブラームス4番を聴きに行き、号泣したことをご報告する。。。
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