【広島スタジアム問題】資料を読まない人のために、「中央公園の今後の活用に係る有識者会議」で議論されたことを解説するので読んで下さい【第2回】
①前回のあらすじ
最近めっきり寒くなってきて年の瀬も迫ってきています。広島の新スタジアムの寄附募集は今月18日時点で1億4,000万円を突破したという報道がありました。これはおそらく申出額なので確定した数字ではありません。
>市側は、建設費にあてる個人寄付金が１０月１日の募集開始から今月１８日までに１億４０４７万円に達したほか、市や県などの担当者が今月下旬、独、英など欧州３カ国の６スタジアムを視察すると報告した#まちスタ https://t.co/9RxX7vjAqK
— ちょっつ＠残留 (@chottu_LB) November 21, 2019
そうはいっても申出ではありますがマツダスタジアムの金額（約1億2600万円）を超えたわけで、とてもありがたいことです。今後もペースをあまり落とさないように頑張っていくことで、いいスタジアムにしたいですね。
さて、そんな中、もうみんな覚えていないと思いますが「中央公園の今後の活用に係る有識者会議」の第2回目が11月20日に開催されました。
ちなみに前回は下記の通りまとめているので読んでくれると嬉しいです。
前回はこれまでやってきた検討過程を整理して、周辺商業施設の提言に耳を傾けつつ、次回はとりまとめの素案を確認しようねという流れでした。
②中央公園の今後の活用に係る基本方針（素案）
実はまだ議事要旨が出ていないので配付資料だけで話をします。配付資料は次の4つ。資料2と参考資料は重要性の観点から次項に回しています。
●資料１ 中央公園の今後の活用に係る基本方針（素案）
●資料２ 旧市民球場跡地の民間活力の導入可能性調査に関する状況報告
●参考資料１ 活力と魅力ある都心空間づくりに関する提言（2019年10月 広島商工会議所）
●参考資料２ 第１回 中央公園の今後の活用に係る有識者会議 議事要旨
一番重要なのが資料１の素案。前回も指摘しましたが、有識者会議は全3回なのに中央公園の全体像を決めるとかいうむちゃくちゃなスケジュール。したがって、基本的にこの素案はこれまでの議論を踏まえて行政が準備したものという認識で間違っていないはず。
その前提条件を確認した上で気になるところ（つまりスタジアムと特に関係しそうなところ）をピックアップしてみましょう。
こちらは広島市が大好きなエリア分割です。中央公園広場に関しては、東側を「にぎわいの空間」、西側を「くつろぎの空間」としていることが分かります。やはりスタジアムは東側にしたいという強い意志を感じる。
上記エリア分割を元にゾーニングをしたのがこちら。中央公園広場はスポーツ・レジャーゾーンとして位置づけるようです。
じゃあスポーツレジャーゾーンが何かというと、非常にシンプルで「スタジアム作るぞ」「スタンド下ににぎわい機能を導入するぞ」の2点だけ。詳しい話はスタジアム検討でやってくれるでしょ？という理由かもしれません。
ちょっとよく分からないのが青少年センターの方向性。立替の際にスタジアムとの調和に配慮するという記述があります。スタジアム西の広場とかに再配置するつもりだったりするのでしょうか？
続いて交通アクセスと回遊性の検討。中央公園と平和公園、八丁堀をつなぐ回遊ルートを作りたいらしい。そこで出てきた案が結構盛りだくさん。
短期的な取組（概ね 5 年後まで）
●平和記念公園からイベント・集客ゾーンを経由し、サッカースタジアムまでをつなぐ、南北軸に沿ったメインプロムナードを整備する。また、城南通りのアクセスを改善する。
●広島城三の丸と中央公園広場とのアクセスを改善する。
●新白島方面からサッカースタジアムへアクセスする歴史ゾーン西側園路を再整備する。
●紙屋町方面から広島城へアクセスする地下道を美装化するなど魅力向上を図る。
メインプロムナードというものがどういうものをイメージしているのか分かりませんが、歴史ゾーン西側遠路（要するに堀沿いの歩道）再整備はありがたい話です。今は狭いと思わないけど人が増えたらたぶんパンクする。
スタジアムができるから上記のような改善が図られるわけで（西側遠路以外はどうなのよと長年思ってたところ）、そういうところはポジティブに受け止めらるといいなぁと思っています。あとは本当に改善になりますように。
③その他に第2回会議で話し合ったこと
資料２は民間事業者へのヒアリングを実施中というだけの報告なので見る必要はあんまりないです。参考資料については以前ちょびっと言及したのでそのツイートを貼っておきます。特に興味がある人以外はそれで十分かと。
（谷村委員）
— ちょっつ＠残留 (@chottu_LB) September 30, 2019
・現在、広島商工会議所では、サッカースタジアムの建設場所となった中央公園広場の魅力づくりに関する提言をまとめている最中である。試合がない日も含め常時人々が集える空間とすることや、広島城や河岸緑地などの周辺と連携することが不可欠であり... https://t.co/rM6EtSMmeP
（中国財務局）
— ちょっつ＠残留 (@chottu_LB) September 30, 2019
・この中央公園は、国有財産法に基づき都市公園として市に無償で貸与しており、球場跡地、サッカースタジアム、広島城にしても、あくまでも都市公園内における公園施設との位置付けで考えていただくことになる。
（１／３） https://t.co/rM6EtSMmeP
中身はメニュー表というか、こうなったらいいなぁというものを箇条書きにしたよう内容なので、詳しい解説は割愛しますが、「アクセス性･回遊性の向上」についてだけ見ておきたい。 https://t.co/nplnOQWcUO
— ちょっつ＠残留 (@chottu_LB) October 16, 2019
スタジアムとあまり関係ないところでは中央庭球場・中央バレーボール場の廃止・移転が検討されていてびっくりしました。まぁ結構広いし、観光バスの駐車場の問題は頭が痛い話ですしね。
あとは地味に基町パーキングの地下化は頑張って検討して欲しい。
④まとめ
今回検討された内容でスタジアムに密接に関係する話は主にアクセスと回遊性に関わるものでした。中央公園広場は現在地に比べれば遙かにアクセスが容易な場所ではありますが、バスセンター等からも新白島駅からも距離はありますし、地下道があることの心理的ハードルは大きかったりするので、慢心せずこういう検討は注視していくべきでしょう。
よっぽど荒れていなければ議事要旨をまとめることはないとは思いますが、第3回は年が明けて1月頃に開催予定とのことですのでお時間のある方は是非傍聴して見て下さい。
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